• TOP
  • 巨木
  • 登山
  • 渡良瀬
  • 旅日記
  • 更新履歴
  • PR
  • 巨木TOP / 群馬 / 荘田神社の大イチョウ

    荘田神社の大イチョウ

    巨木の写真

    撮影日(2017.05.05) 【01】単幹では県内最大級のイチョウ.参道に庚申塔、道祖信、石仏が並ぶ. 荘田神社の大イチョウ01
    【02】 荘田神社の大イチョウ02
    【03】 荘田神社の大イチョウ03
    【04】 荘田神社の大イチョウ04
    【05】 荘田神社の大イチョウ05
    【06】 荘田神社の大イチョウ06
    【07】 荘田神社の大イチョウ07
    【08】 荘田神社の大イチョウ08
    【09】 荘田神社の大イチョウ09
    【10】 荘田神社の大イチョウ10
    【11】 荘田神社の大イチョウ11
    【12】 荘田神社の大イチョウ12
    【13】 荘田神社の大イチョウ13

    巨木の詳細情報

    巨木の名前 荘田神社の大イチョウ[1]
    樹種 イチョウ(公孫樹)
    幹周 9.07m[1] 9.47m[3]
    樹高 25.85m[1] 51m[3]
    推定樹齢 1000年[1]
    特徴 田畑の奥の立地と中腹まで単幹の樹形
    保護指定 群馬県指定天然記念物
    所在地 群馬県沼田市井土上町
    所在施設 荘田神社
    撮影日・状態 2018.05.05 : 主幹上部や大枝の欠損跡があるが依然として背が高く樹幹は広く樹勢は良い
    アクセス
    ■沼田IC(関越道) :約6.1km
    ■月夜野IC(関越道):約2.3km
    電車 ■沼田駅(上越線)  :約3.2km、徒歩かタクシー利用
    参考情報 ■現地解説版
    [1]荘田神社の大イチョウ :大イチョウの根元に立つ解説版、幹周・樹齢・樹高・由緒など
    [2]荘田城跡       :荘田城址公園にある解説版(写真なし)
    ■Web
    [3]巨樹巨木林データベース:2000年の調査記録、健全度は良好、欠損は大枝欠損とある
    [4]沼田市・公式サイト  :文化財の紹介に荘田神社のイチョウや荘田城跡がある
    近辺の巨木 薄根の大クワ :日本最大の桑の巨木、養蚕の御神木
    御殿桜    :市街地の中心地近く、沼田城公園の本丸跡に立つ
    上津の姥ザクラ:みなかみ町の大桜、姥という名前だが、美しい姫が植えたとの伝説
    村主の大ケヤキ:みなかみ町の大ケヤキ、村主八幡神社の御神木

    巨木と雑記1.イチョウで幹周は県内第3位~見応えは第1位?

     私が何度も訪れる沼田市で、以前から気になっていた大イチョウ。 群馬県で見事なイチョウの巨木を拝みたいという欲求。 それを充分に満たしてくれたのが、この荘田神社の大イチョウでした。

     この大イチョウは、巨樹巨木林データベース[3]によると、イチョウでは幹周が県内第3位。 第1位は太田市にある 「浄蔵寺の大イチョウ」 で幹周は11m(巨樹巨木林の会による2000年度の計測値は14m)。 第2位の富岡市にある「和合の大イチョウ」は幹周10.8m(未訪問)。 上位2つの大イチョウは単幹ではなく、浄蔵寺は少なくとも2本、和合は5本の株立ち。 荘田神社は単幹で、どの位置から眺めても、同様の太さに感じる堂々たる立姿。 幹周は第3位ですが、威容では第1位かもしれません。

    巨木と雑記2.イチョウの感想

     巨樹巨木林データベース[3]の記録にある通り、大枝の欠損跡が何か所かありますが、樹勢は良好な様子。 樹高は高く枝葉は大いに繁茂。開けた田畑の奥で、遠くからも目立つ立姿。 銀杏の生らない雄木であり、根元近くには複数の気根もあります。 大量の枝に覆われていますが、主幹上部は強風などで折れたのか、欠損している様子。 51m[3]という樹高は、主幹が完全であった頃のものかもしれません。

     この大イチョウは中腹の高い位置まで単幹の状態。 幹周はどの位置から眺めても同等の太さ。樹冠は高い背と複数の大枝により壮大。 近くから見上げた姿は実に威風堂々たるもの。特に西側から見上げた姿には惚れました(写真12)。 黄金色に輝く秋の姿もさぞ美しいことでしょう。

    巨木と雑記3.イチョウに纏わる歴史

     以下の記述は、沼田市公式サイト[4]の文化財のページと、 荘田城址公園にある現地解説板[3]を参考にしたものです。

     平安時代の天慶3年(940)。 この地域(三峰山麓)の土豪であった利根平八は、藤原秀郷に従い平将門の討伐に参戦。 帰郷した後、荘田(井戸上)の地に館を築く。場所は荘田神社から500mほど北西、現在の荘田城址公園。 その際、館の守神とした荘田神社に植樹したのが、この大イチョウと伝わる。 荘田神社は元は諏訪神社と呼ばれ、気根のある大イチョウは「諏訪の乳イチョウ」と呼ばれていた。
    (補足・三峰山:登山可能、荘田神社から北に5kmほどの位置、標高1122.5m)

     荘田は沼田氏の発祥地とされる。 この地の土豪であった利根平八。その子孫は七代目の経家から以後、庄田氏・沼田氏を称した。 経家は妻により三浦氏と重縁。孫の大友能直は、後に九州の大分を拠点とした大友氏の祖となる。 宝治元年(1247)に三浦泰村の一族が鎌倉執権の北条時頼により滅ぼされる。 しかし、荘田に逃れた郎党がいるとされ、沼田景泰を称す。 沼田に残っていた大友氏の一族の領を統治し、荘田城の城郭を整備。 八代目の沼田景頼が小沢城(沼田市町田)に移るまで、約158年間の居城だったという。

    巨木と雑記4.巨木と登山を目当てに何度も訪れた沼田市

     何度も訪れた沼田市。主な目当ては巨木と登山。 巨木では、国内最大の桑 「薄根の大クワ」 、県内最大級の江戸彼岸桜 「発知のヒガンザクラ」 。登山では、渋川市との境にある子持山、日光市足尾町との境にある袈裟丸山や皇海山。 皇海山は少遠景の登山記録で公開中。 「庚申山」 側から長い尾根を縦走して登りました。また、沼田は 「尾瀬ヶ原」 へ向かう中継地。関越道・沼田ICから国道120号線を北上、名勝の吹割の滝を過ぎ、片品村へ入っていきます。