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薄根の大クワ
巨木の写真


















巨木の詳細
巨木の名前 | 薄根の大クワ | 幹周/樹高 | 5.7m / 13m | |
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樹種 | ヤマグワ(山桑) | 保護指定 | 国指定天然記念物 | |
推定樹齢 | 1500年 | 撮影日/天候 |
2015.04.18 / 晴 2013.04.16 / 晴 |
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所在地 | 群馬県沼田市石墨町薄根 | |||
アクセス | ||||
車 | 東北自動車道・沼田ICから約5km、駐車場なし | |||
電車 | JR上越線・沼田駅から約5kmほど | |||
備考 | 神社と集会所の前の道路沿いに数台分(3台分?)の駐車空間がある。 駐車の際はソメイヨシノの大木が数本立っているので根元を傷つけないように注意。 大クワの立つ場所は私有地内(所有者・石井氏)だが見学用の通路がある。 | |||
参考情報 | 【 外部ウェブサイト 】 沼田市観光協会 :以下の巨木の紹介もあり 【 少遠景 】 発知のヒガンザクラ :沼田市内、県内最大級のエドヒガン 上発知のシダレザクラ:沼田市内、発知のヒガンザクラに近い 御殿ザクラ :沼田市内、沼田城公園の本丸跡に立つ桜 荘田神社の大イチョウ:沼田市内、県内最大級の大イチョウ |
巨木の地図
巨木と雑記
沼田盆地を流れる利根川の支流、山に挟まれた四釜川の中流域にある
私有地(所有者・石井さん)の畑の中に薄根の大クワは立っています。
昔は養蚕が盛んな地域で、周囲は一面の桑畑で、世界遺産に登録された富岡製糸場へも大量の繭を卸していたそうです。
薄根の大クワは、ヤマグワでは日本一の巨木とされ、
新潟県佐渡市の「羽吉の大クワ」、北海道小樽市の「恵美須神社の大クワ」とともに、
日本のクワ三銘木と言われています。
大クワは、古くからこの土地のシンボルとされていました。
江戸時代の貞享3年(1686)に前橋藩の家老・高須隼人が、旧沼田藩内の再検知を行い、
石墨村を検地する際には、大クワを測量の基準にする標木としたそうです。
道路から大クワの前へ続く道と、大クワの周囲は、木道が作られていて、その上を歩いて進みます。
大クワは、太く固まった根元の幹から、1.5m程の高さで、5本の大枝に分かれて四方に広がっている端正な立ち姿です。
一部の樹皮や大枝の先に欠損がありますが、とても1500年も生きているとは思えないほど
深い縦皺の刻まれた太い幹や、大枝は力強く、今なお樹勢盛んに見えます。
夏季に訪れたときは、多くの葉を茂らせていました。
古くから大切に守られてきた、「養蚕の神」と称えられるこの土地のご神木です。
大クワは、埼玉の実家では昔に養蚕をしていた事と、母が大好きだった巨木である事から、
私にとって親しみのある特別な巨木なのです。
大クワを拝観した後で、ちょうど畑仕事をされていた所有者のご婦人の石井さんに、お話を頂く機会がありましたので、
お話の内容を以下に抜粋します。
■ 昔(幼少の頃・戦前)は一帯が石井家の土地で広い田畑を持っていた.雇った人達は屋敷の
長屋に住まわせていた。戦後は農地改革で多くの田畑は国に接収されたり手放したが、
今でも大クワの周囲に畑と水田が残っていて、野菜や米を作っている
■ 養蚕のために、大クワの葉(蚕のエサ)を使う事は無かった(大切な大クワには手を付けない)
■ 幼少の頃は父が大クワの大枝にブランコを付けてくれ、兄姉妹と一緒に遊んだ
■ 最近では樹木医が定期的に大クワの治療に来る
■ 見学者は平日でも数人訪れ、年間で3000人くらいにはなる(ツアー団体が見学に来ることも)
■ 大クワの周囲の草刈りは石井さん自身がされている
■ 最近は、畑仕事を一人ですることが辛くなってきたが、地域の人達が助けてくれる
■ この見事な大クワを多くの人達に見てもらえるよう守っていきたい
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