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  • 巨木TOP / 福島 / 夏井諏訪神社の翁スギ媼スギ

    夏井諏訪神社の翁スギ媼スギ

    巨木の写真

    正面と背面 (2022.04.24) 【01】神門のように並び屹立する二柱の大スギ 夏井諏訪神社の翁スギ媼スギ-01
    【02】 夏井諏訪神社の翁スギ媼スギ-02
    【03】 夏井諏訪神社の翁スギ媼スギ-03
    【04】 夏井諏訪神社の翁スギ媼スギ-04
    【05】 夏井諏訪神社の翁スギ媼スギ-05
    【06】 夏井諏訪神社の翁スギ媼スギ-06
    【07】 夏井諏訪神社の翁スギ媼スギ-07
    【08】 夏井諏訪神社の翁スギ媼スギ-08
    【09】 夏井諏訪神社の翁スギ媼スギ-09
    左右の側面 (2022.04.24) 【01】翁スギと媼スギの双方の側からの観 夏井諏訪神社の翁スギ媼スギ-01
    【02】 夏井諏訪神社の翁スギ媼スギ-02
    【03】 夏井諏訪神社の翁スギ媼スギ-03
    【04】 夏井諏訪神社の翁スギ媼スギ-04
    【05】 夏井諏訪神社の翁スギ媼スギ-05
    【06】 夏井諏訪神社の翁スギ媼スギ-06
    【07】 夏井諏訪神社の翁スギ媼スギ-07
    【08】 夏井諏訪神社の翁スギ媼スギ-08
    【09】 夏井諏訪神社の翁スギ媼スギ-09
    【10】 夏井諏訪神社の翁スギ媼スギ-10
    【11】 夏井諏訪神社の翁スギ媼スギ-11
    【12】 夏井諏訪神社の翁スギ媼スギ-12
    【13】 夏井諏訪神社の翁スギ媼スギ-13

    巨木の基本情報

    巨木の名前 諏訪神社の翁スギ媼スギ [2][3]
    樹種 スギ (杉)
    幹周 9.20m / 9.50m [2][3][4]
    樹高 48.5m / 47.5m [2][3], 48.0m [4]
    推定樹齢 1200年 [2][3]
    特徴 太く真っ直ぐな単幹、同規模の二柱
    保護指定 国指定天然記念物、ふくしま緑の百景
    所在地 福島県田村郡小野町夏井町屋
    所在施設 夏井諏訪神社
    撮影日・状態 2022.04.24 : 目立つ損傷なく樹勢は良い様子、周囲に設置された木道で見学する (時計回り)
    アクセス
    小野IC (あぶくま高原道路・磐越自動車道) から約8㎞
    電車 磐越東線・夏井駅から500m以内
    参考情報 ■現地解説板
     [1] 夏井諏訪神社本殿    :内容は下記の雑記の写真02を参照
     [2] 諏訪神社の翁スギ媼スギ :内容は下記の雑記の写真06を参照
    ■外部ウェブサイト
     [3] 小野町ホームページ   :当巨木の情報あり
     [4] 巨樹巨木林データベース :当巨木の登録あり (2016年度の調査記録)
     [5] コトバンク       :伝承では当社を創建したとされる藤原継縄について
     [6] ウィキペディア     :宝亀の乱について参考 (当社由緒に関係すること)
    ■少遠景の記録
     [7] 上羽出庭諏訪神社のケヤキ:近辺の巨木 (小野町上羽出庭)、境内にはスギ巨木もある
     [8] 小野鹽竈神社のスギ   :近辺の巨木 (小野町小野新町)、小野町の中心部にある鎮守の杜
     [9] 沢尻の大サワラ     :近辺の巨木 (いわき市川前町)、国内最大級のサワラ
     [10] 杉沢の大スギ      :二本松市、福島県で最大の巨木

    巨木と雑記.神門スギ

     小野町の市街中心部から南東に位置する夏井地区。 夏井川沿いの約5㎞にわたり続く桜並木、夏井千本桜 [3] のある観光地としても知られているところ。 この地にある鎮守が夏井諏訪神社、創建から1000年以上の歴史を持つという古社です。 御神木は県内最大級の大スギ。 幹周約9mの素晴らしく背の高い単幹が二柱、とても劇的な景観をつくっています。 根本を重ね合い、参道上に門番のように並び立ち、神秘の世界へと導いてくれる。 二柱は翁 (おきな) と媼 (おうな) と呼ばれています。 なるほど貫禄際立つが、いまだ樹勢はよく、荒れずに美しく格調高い樹容。 また、これほどの大スギが並ぶことの、威容の相乗は想像を超えるものがありました。 私としては神門スギと尊称したい。 杉沢の大スギ [10] とともに、 県内でも要注目のスギ巨木でしょう。 以下、境内の様子です。

    cm-夏井諏訪神社-01 【01】県道に面した境内入口。
    【02】 cm-夏井諏訪神社-02
    【03】 cm-夏井諏訪神社-03
    【04】 cm-夏井諏訪神社-04
    【05】 cm-夏井諏訪神社-05
    【06】 cm-夏井諏訪神社-06
    【07】 cm-夏井諏訪神社-07
    【08】 cm-夏井諏訪神社-08
    【09】 cm-夏井諏訪神社-09

    巨木と雑記.神社を創建した本当の人物は誰か?

     以下、タイトルのとおり無粋な話。 伝承 [1][2] では当社を創建した人物は、朝廷の右大臣であった藤原継縄。しかし史実 [5] [6] とは違うようなのです。 宝亀11年 (780)、蝦夷にて上治郡 (宮城県栗原市のあたり) の大領である、 伊治呰麻呂を中心とした反乱が発生。国府の多賀城が落城するという事態に。 そこで継縄は征討使に任命され下向。 進軍途中、当地にて社壇を築きスギを植え戦勝祈願した、 というのが創建の由緒です。 しかし、史実では継縄は蝦夷へ下向していない。 かわりに副征討使の大伴益立と紀古佐美が下向したが、戦果を挙げられず軍は再編。 新たに参議であった藤原小黒麻呂が、征討使として下向し平定に当たったそうです。 藤原継縄よりこの3名のほうが有力でしょう。 そして、この3名に絞るならば紀古佐美か。 後に陸奥守となり、延暦7年 (788) には再び蝦夷征討へ赴いています。

     宝亀の乱をきっかけとして、後に桓武天皇による蝦夷勢力との全面対決へと発展。 そして征夷大将軍として坂上田村麻呂が蝦夷平定に活躍した。 各地に坂上田村麻呂にまつわる伝承は多く、この将軍が創建したとされる神社は数多ありますよね。 同じ小野町にある上羽出庭諏訪神社 [7] もそのひとつです。 いずれにしろ伝承の真相など確かめようもありませんが、 1000年もの歴史の重みを感じさせる、素晴らしく荘厳な古社であることに変わりありません。