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杉沢の大スギ
巨木の写真(2024年4月~2009年10の年月別のページを選択)
巨木の基本情報
巨木の名前 | 杉沢の大スギ [1][4] |
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樹種 | スギ(杉) | |||
幹周 | 12.6m [1], 12.8m [4][5] | |||
樹高 | 50m [1][4], 45m [5] | |||
推定樹齢 | 600~1000年 [1][4] | |||
特徴 | 地上10m付近から複数の支幹に分岐 | |||
保護指定 | 国指定天然記念物、ふくしま緑の百景 | |||
所在地 | 福島県二本松市杉沢字平 | |||
管理組織 | 二本松市・杉沢行政区 [4] | |||
撮影日・状態 | 2024.04.13 : 樹容に目立つ変化なし、園内の桜が咲き始める、三渡神社の桜にも訪れた 2023.03.31 : 樹容に目立つ変化なし、大スギからすぐ西側にある木道の位置が少し離れた 2021.04.02 : 樹容に目立つ変化なし、園内にアズマイチゲ、ネコノメソウなどの草花があることに気付く 2019.04.17 : 樹容に目立つ変化なし、特記事項なし 2018.04.06 : 樹容に目立つ変化なし、大スギから園内の東側へ伸びていた木道が廃された 2017.04.20 : 樹容に目立つ変化なし、三渡神社の桜にも訪れた 2015.04.15 : 樹容に目立つ変化なし、特記事項なし 2013.04.14 : 樹容に目立つ変化なし、特記事項なし 2012.08.25 : 樹容に目立つ変化なし、盛夏のため特に樹冠の密度が濃く茂っている印象 2009.10.11 : 頑健で樹勢は旺盛、2021年4月に至るまで目立つ変化は無いように感じる | |||
アクセス | ||||
車 | 磐越道・船引三春ICから約12km、東北道・二本松ICから約24km | |||
電車 | JR磐越東線・船引駅から約9km | |||
参考情報 | ■現地資料 [1] 解説板・杉沢の大スギ :内容は下記雑記の写真01を参照 [2] 解説板・お杉さんの伊勢まいり :内容は下記雑記の写真02を参照 ■書籍 [3] 大日本老樹名木誌 :著者・本多静六(「国立国会図書館DC」より閲覧) ■外部ウェブサイト [4] 二本松市ホームページ :二本松市の概要や歴史、観光スポット(大スギ含む)など参考 [5] 巨樹巨木林データベース :農政課農林係、調査年2000 [6] まんが日本昔ばなしデータベース:民話「むすめ杉」を参考 ■少遠景の巨木 [7] 三渡神社の参宮桜 :二本松市、同じ杉沢地区内、杉沢の大スギの位置から見える丘 [8] 山田の桜 :二本松市、同じ杉沢地区内、一本杉公園にある大桜 [9] 福田寺の糸桜 :二本松市、優美な枝垂れ桜の巨木、三春滝桜の子孫と伝わる [10] 合戦場のしだれ桜 :二本松市、市内でも特に有名な桜 [11] 三春滝桜 :田村郡三春町、日本三大桜の一本、枝垂れ桜の女王たる姿 |
巨木の雑記.福島県随一の大杉
杉沢の大スギ、福島県では三春滝桜 [11] に次いでよく訪れている、憧れの巨木の一本。 総合的に鑑みても、県内随一のスギとみえる。 極太で大質量の幹、高い背と根本まで覆う広大な樹冠。 そして何より格好良い。 どの方角からみても、じつに決まった凛々しく力強い立姿です。 最寄りの見学路である木道は、すぐ樹下の西側。 そこから見仰ぐご本尊 (主幹) は、まこと気高く神々しいものです。 近郊にある名桜、合戦場のしだれ桜 [10] や三春滝桜に訪れる人も、ぜひ立ち寄ってみてください。
巨木の雑記.大日本老樹名木誌の記録
杉沢の大スギは、大正2年 (1913) に刊行された大日本老樹名木誌 [3] にも載っています。 著者は林学博士である本多静六氏で、日本全国の名木が記録された名著。 以下、誌の「杉澤ノ大杉」の項より。 樹齢は不明。 幹周は地上5尺 (1.52m) で4丈 (12.12m)。 樹高は30間 (54.55m)。 枝の広がりは300余坪 (約990平方m)。 約100年ほど前も、今と同規模であったようです。 また、誌には大スギに特別な呼称のある大枝があったことも記載。 「天狗の腰掛枝」「櫓枝」「長者枝」の3本。 どこに該当するのか不明。 ひと際に背が高くて太い、2本の支幹は含まれているかもしれません。
巨木の雑記.大スギにまつわる伝承
古くから当地域のシンボルであった大スギは、 江戸初期頃には既に目立つ巨木であったらしい。 寛永20年 (1643) に二本松藩主・丹羽光重が領内巡検の際、 この巨木に感銘を受けたらしく、杉沢の大杉と命名。 後に村名も菅野沢村から杉沢村になったそうです。 また、大スギには面白い伝承があります。 それは美女に化身して旅の若者と結ばれ、伊勢参宮をしたというもの。 その内容は国民的アニメ、まんが日本昔ばなし [6] の題材となり「むすめ杉」という作品でTV放送されました。 以下、伝承が記された現地解説板 [1][2] の写真です。
【 お杉さんの伊勢まいり 】 今から千年ほど昔、京の都から 陸奥をめざし旅をしていた精顕 (せいけん) という若者がおりました。 杉沢の里を通りかかったとき、美しい娘に想いを寄せられ、 精顕もこの美しい娘「お杉」に心を奪われ、ふたりは夫婦になりました。 京の都に落ち着き楽しい日々を過ごしておりましたが、 「お伊勢参りが一生の願い」というお杉の願いで、伊勢参りに出かけました。 お杉は杉の木立を懐かしそうに見回していましたが、 今度は「杉沢の里に帰りたい」と…。 杉沢の里に戻った精顕とお杉は、 子宝にも恵まれ幸せな日々を過ごしておりましたが、 精顕も年老いてやがて亡くなりました。 お杉は、その亡骸を杉の木の根元に葬りました。 その時からお杉の姿は消えてしまいました。 美しい娘のお杉は、実は「杉の精」の化身だったのです。 だから、今でも杉の木を守り、さわやかな緑の風を吹き続けているのです。 (この物語は「あだち野昔物語」1-6 に掲載、安達地方新しい旅実行委員会)
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