巨木TOP / 茨城 / 小蓋宮の大欅
小蓋宮の大欅
巨木の写真
巨木の基本情報
巨木の名前 | 小蓋宮の大欅 [1] |
|
||
---|---|---|---|---|
樹種 | ケヤキ (欅) | |||
幹周 | 7.30m [1][2], 9.00m [3], 9.60m (実測) | |||
樹高 | 31.2m [1][2], 35.0m [3] | |||
推定樹齢 | 600年 [1][2] | |||
特徴 | スカート状に隆起した根本、中腹より双幹 | |||
保護指定 | 古河市指定天然記念物 | |||
所在地 | 茨城県古河市東3丁目 | |||
所在施設 | 小蓋宮稲荷神社 | |||
撮影日・状態 | 2022.08.21 : 幹周を実測するために再訪、ほぼ目通りとなるヘソ穴跡の高さで計測 (約9.6m) 2022.06.26 : 樹勢良し、10年前よりも樹冠の密度が濃くなった印象、東側の根本にあった小穴が塞がる 2009.06.13 : 根本に道路による圧迫、上部は電線による枝の剪定がある、樹勢は全体的には良い様子 | |||
アクセス | ||||
車 | 東北道・加須ICから約16㎞、東北道・館林ICから約15㎞、圏央道・境古河ICから約14㎞ | |||
電車 | JR古河駅の東口から約500m | |||
参考情報 | ■現地解説板 [1] 小蓋宮の大欅 :内容は上記巨木の2009年の写真09を参照 ■外部ウェブサイト [2] 古河市ホームページ :当巨木の情報あり [3] 巨樹巨木林データベース :当巨木の登録あり (2000年度の調査記録) ■少遠景の記録 [4] 雀神社の大欅 :渡良瀬遊水地に接した古河市の鎮守の杜 [5] 本町八幡神社の大イチョウ:古河駅西口の市街地、古河市で最大のイチョウ [6] 鴻巣の一本榎 :古河公方公園にあるエノキ巨木 |
巨木と雑記.市街地に佇む地母神の大ケヤキ
古河駅からすぐ東の市街中心部。 密集した建物と固い道路に囲まれて、 大ケヤキにとっては窮屈なところになりました。 かつては広大な田畑に囲まれた集落の中だったのでしょう。 五穀豊穣が祈られた、小蓋宮という名を冠する稲荷神社の御神木。 この珍しい社名の由来は、田畑を天蓋で覆うようにして、 霜や雹から作物を守る神として信仰されてきたことです [1][2]。 この大ケヤキの特徴は、広範囲に隆起した逞しい根本でしょう。 その姿に荒々しさはなく、滑らかな笠状に整った広がり。 まるでスカートを履いているようにも見え、引き締まったウエストにはヘソのような穴もある。 艶めかしさや母性も感じさせる温かな姿の大ケヤキ。 豊穣の神として信仰されてきた、地母神の姿が顕現しているようにも見えました。
巨木と雑記.再訪しての驚き
13年ぶりの再訪では驚きがありました。 周囲の環境があまり良くないのに、前回と比べて樹勢が増していたのです。 気付いたのは次の3点。 まず、枝葉の密度と広がりが増し、樹冠の規模が大きくなった。 次に、東側の根本にあったヘソのような穴が塞がった。 最後に、根本が押している道路の端が、より変形してきた印象。 以上のことから、少し成長したと考えられるのです。 なんという生命力だ。
後日に再び訪れ、幹周を実測してみました。 高さはヘソ穴の塞がった位置で、地上高は都合よく1.3mに近い。 その結果、根上がりの部分も含まれますが、幹周は約9.6mもありました。 予想を超えた驚きの太さ。 市街中心部にありながら、県内最大級の健全な大ケヤキだったのです。 素晴らしい古河市のたからもの。 だから身勝手ながら道路側の根本を、もう少し労わって欲しいと思ってしまいます。
茨城TOP | △TOP | 前へ戻る |