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諏訪大社上社前宮の社叢
巨木の写真
巨木と諏訪大社上社前宮の基本情報
巨木の名前 | 御室社のケヤキ(仮) |
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樹種 | ケヤキ(欅) | |||
幹周 | 6.25m [7] | |||
樹高 | 20m [7] | |||
推定樹齢 | 200~299年 [7] | |||
特徴 | 根本付近から双幹に分岐 | |||
保護指定 | 不明 | |||
所在地 | 長野県茅野市宮川安国寺 | |||
所在施設 | 諏訪大社上社前宮 | |||
撮影日・状態 | 2018.04.26 : 樹勢は良い様子、根本の遺跡に祀られた蛇神に影響されたかのような立姿 | |||
アクセス | ||||
車 | 中央道・諏訪ICから約2km(参拝者駐車場まで) | |||
電車 | JR茅野駅から約2.5km、最寄りバス停は離れているのでタクシー利用か徒歩がよい | |||
参考情報 | ■現地解説板 [1] 諏訪大社前宮史跡案内図 :内容は下記の写真02-02を参照 [2] 諏訪大社上社前宮神殿跡 :内容は下記の写真02-03を参照 [3] 御室社 :内容は上記の写真01-03を参照 [4] 上社前宮本殿 :内容は下記の写真02-09を参照 ■公式ウェブサイト [5] 諏訪大社公式サイト :上社社四宮の全ての紹介あり [6] 諏訪市公式サイト :諏訪大社関連の情報多し [7] 巨樹巨木林データベース :2000年度の調査記録あり ■少遠景の巨木 [8] 諏訪大社上社本宮の社叢 :上社本宮と社叢の巨木を紹介(贄掛けの欅など) [9] 諏訪大社下社春宮の社叢 :下社春宮と社叢の巨木紹介(万治の大仏と慈雲寺を含む) [10] 諏訪大社下社秋宮の社叢 :下社秋宮と社叢の巨木紹介(専女の欅と青塚古墳を含む) [11] からかさ松 :境内案内図 [1] にある「峰のたたえ」の考察を含む |
複数の巨木情報
以下は巨樹巨木林DB [7] の登録情報から私が比定したもの(2000年度の調査記録)。 境内にはケヤキの巨木が多いので、誤っている場合もあります。 なお、本殿の背後にもケヤキの巨木がありますが、巨樹巨木林DBに登録はない様子。 禁足地である聖域への立入調査はできなかったのでしょう。
名前 | 幹周 | 樹高 | 樹齢 | 説明 |
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子安社のケヤキ | 5.70m [7] | 20m [7] | 200~299年 [7] | 境内北西の外れ、子安社に立つケヤキ |
社務所前のケヤキ (1) | 6.62m [7] | 20m [7] | 200~299年 [7] | 社務所前に立つ2本の株立ちのケヤキ |
社務所前のケヤキ (2) | 4.60m [7] | 20m [7] | 200~299年 [7] | 社務所のすぐ前に立つケヤキ |
御室社のケヤキ | 6.25m [7] | 20m [7] | 200~299年 [7] | 御室の遺跡を覆うケヤキ |
拝殿前のイヌシデ | 3.12m [7] | 20m [7] | 200~299年 [7] | 拝殿正面に立つ、支柱の補助あり |
巨木と雑記.諏訪大社の上社前宮
諏訪大社は全国各地で信仰されている諏訪神社の総本社。 分社の数は1万有余もあるといわれます。 国内最古級の格式高い神社で、日本書紀に古墳時代から皇室との繋がりがあったことが記録。 延喜式神名帳には南方刀美神社と記録されている信濃国一之宮です。 主祭神は建御名方神と妃神の八坂刀売神。 古くは風と水の守護神で五穀豊穣を祈る神とされ、鎌倉時代以降は武勇の神としても広く信仰が伝播。 7年毎に行われる御柱大祭は天下の奇祭として有名。 境内の四隅に建てる樅の巨木を、山中から氏子総出で曳出す勇壮な神事です。[5] 諏訪大社の鎮座地は4箇所に分かれています。 諏訪湖の南に上社の前宮(茅野市)と本宮(諏訪市)。北に下社の春宮と秋宮(下諏訪町)。 二社四宮を巡拝する中で、最初に参拝したのが上社前宮。 諏訪信仰発祥地とされる特別に古いお宮です [5]。 以下、上社前宮の境内の様子。
諏訪大社上社の御神体は、古くは最高位の神官である大祝(おおほうり)とされていました。 前宮は大祝の居館である神殿があったところ。 神殿を中心とした神原と呼ばれる境内では、上社の重要な神事が行われていました。 境内奥の台地には、諏訪神が鎮まるとされる墳墓と神霊を祀る本殿。 前宮は諏訪信仰発祥の地とされています。 安土桃山時代の頃には、大祝の居館は前宮から宮田渡の地へ移転。 以後、時代の流れとともに前宮の役割は薄れていったことでしょう。 しかし、諏訪大社の重要な聖地であることに変わりなし。 現在でも上社の神事の一部は前宮で続けられています(御頭祭など)。 [1][2][4][5][6] 前宮の境内は諏訪大社の他三宮と比べて、現存する社殿は少なく、 牧歌的な山村の集落にある大きな遺跡群といった景観。 神原と本殿の間に、民家や畑があることには驚きました。 それでも厳かで神寂びた雰囲気はあります。 特に本殿周囲は古代祭祀場らしい神秘的な雰囲気があり、 四隅の御柱とともに間近に拝観することが。 他三宮よりも心穏やかに参拝でき、親しみを感じられたのが上社前宮でした。
巨木と雑記.社叢の巨木
前宮の社叢は他三宮と比べると、上社本宮に次いで巨木が多く、その殆どはケヤキです。 特に印象に残った巨木は2本。 まずは御室社に立つケヤキ。 大きく隆起した根本と、複数の幹が立ち昇る個性的な立姿です。 根本にあるのは御室社 [3] 。 蛇神のミシャグジ神を降ろす神事が行われた遺跡であるという。 御室社のケヤキに複数の大蛇が鎌首をもたげる姿が重なる。 まるでミシャグジ神が宿っているかのような姿として映りました。 特別に印象に残った巨木が本殿の背後に立つケヤキ。 本殿の周囲は禁足地の聖域ですが、柵の前から遠巻きに拝観することができました。 本殿の向かって左奥には、フジの巻き付いた大ケヤキ。 そして根元には墳墓 [4] らしき石垣が。 目にした瞬間、畏れが背筋を突き抜けました。 諏訪信仰の聖跡を目にできるとは微塵も思っていなかったのです。 墓標のようにそびえる大ケヤキに、太い注連縄のようなフジ。 前宮の御神木はここにあり。
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