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嶽山箒根神社の大杉
巨木の写真
巨木の基本情報
巨木の名前 | 嶽山箒根神社の大杉 [1][2] |
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樹種 | スギ (杉) | |||
幹周 | 8.70m [3][4], 8.20m [5], 8.45m (実測) | |||
樹高 | 21.0m [3], 20.0m [4], 35.0m [5] | |||
推定樹齢 | 1000年 [3][4] | |||
特徴 | 真っ直ぐな単幹、枝下が高い | |||
保護指定 | 那須塩原市指定天然記念物 | |||
所在地 | 栃木県那須塩原市宇都野 | |||
所在施設 | 嶽山箒根神社 | |||
撮影日・状態 | 2022.10.30 : 概ね樹勢は良さそう、太い幹の割に樹冠は少し小規模な印象 | |||
アクセス | ||||
車 | 東北道・矢板北スマートICから約21km、西那須野ICから約15~24km | |||
電車 | JR矢板駅から約23km、西那須野駅から約21~28km | |||
参考情報 | ■現地解説板 [1] 嶽山箒根神社の由緒 :内容は下記雑記の写真02を参照 [2] 嶽山箒根神社の奥之院 :内容は下記雑記の写真03を参照 [3] 嶽山箒根神社の大杉 :内容は下記雑記の写真04を参照 ■外部ウェブサイト [4] 那須塩原市ホームページ :当巨木と神社の情報あり [5] 巨樹巨木林データベース :当巨木の登録あり (2016年度の追加計測) ■少遠景の記録 [6] 嶽山箒根神社遥拝殿のスギ:那須塩原市宇都野、嶽山箒根神社から東の平野部にある里宮 [7] スッカン沢のカツラ :那須塩原市塩原、八方ヶ原から西にある秘境の渓谷 [8] 二本木の笠松 :矢板市上伊佐野、風雅な姿のアカマツ、嶽山箒根神社の社叢が遠望できる |
巨木と雑記.栃木県内で特に高所にある大スギ
那須塩原市の南西端、日光市と矢板市の境界にそびえる高原山 (1795m)。 その雄大な山塊の東側には、八方ヶ原と呼ばれる平坦な高原があります。 そこから更に東、標高約1000mの尾根上に開かれた山岳霊場の古社が嶽山箒根神社。 社殿の真横にそびえ立つ御神木は、栃木県内のスギ巨木では特に高所にあるものです。 太く逞しい真っすぐな単幹。 中腹までは端正な樹容ですが、上層で樹冠をつくっている大枝は、いずれも上向きに立ち昇り荒々しい。 箒のような樹冠をつくっています。 湿潤な環境ではないので、木肌は主幹も大枝も赤みが薄く白っぽい。 高所の尾根上に根差し幾星霜、厳しい風雪に耐えてきた荘厳な命の巨塔。 環境故か、屋久杉の巨木に似た風格も感じられ、 県内の他の大スギとは一味違う感動を与えてもらえることでしょう。 (境内の様子については後述の雑記にて)
神社由緒について [1][2][3][4] 。主祭神は大己貴命、事代主命、伊弉諾命、豊城入彦命の四柱。 伝承では古墳時代である崇神天皇の御代、 東国を治めるべく派遣された皇子の豊城入彦命による創祀とされる。 後に豊城入彦命の子孫である宇都野別命が、 神主となり当地に住んだため地名が宇都野となった。 やがて子孫は山本称を名乗り、修験者である山本良章が神社守護のため社殿の四方にスギを植樹。 現存する一本が御神木の大スギとされる。 平安時代。 延暦年間 (782-805) に神位従五位を受ける。 寛治5年 (1091)、源義家が奥羽地方を討伐した後、本社に神田と金銅を寄進。 長承年間 (1132-1134)、当地を領した鳩ヶ森城主の山本資家が、社殿建立と社領を寄進。 以後、鳩ヶ森城の祈願所となる。 室町時代。天文2年 (1533) 11月、大田原城主の太田資清との合戦により鳩ヶ森城は落城。 10年後に当地は大田原氏の領地となり、祈願所として信仰され寄進を受けた。 江戸時代。代々の大田原藩主により庇護され栄えた。 現在の本殿は文久2年 (1862)、社殿再建。 合祀の熊野神社は天明4年 (1784) の再建、日光山神社は宝暦3年 (1753) の再建。 大正5年 (1916)、宇都野の高清水神社、八雲神社、萩神社を合祀。 社名を箒根神社から村社嶽山箒根神社と改称、現在に至る。
巨木と雑記.スギ巨木に包まれた眺望の霊場
古い山岳霊場の嶽山箒根神社。 境内は御神木を筆頭に、たくさんのスギ巨木に包まれた森厳な雰囲気。 社殿の手前には麓を見渡せる素晴らしい展望が広がっています。 スギ巨木群の中で幹に標識がついているものは、市指定の保護樹木。 その中で目立つものは6本 (A~E) あり、A木とB木のみ幹周を実測しました。 各木の位置は地図を参照ください。以下、境内の様子です。 【 境内大スギの幹周一覧 】 ・スギ (A):4.57m / 4.83m (標識 / 実測) ・スギ (B):------- / 4.50m (標識 / 実測) ※標識は外れて紛失中 ・スギ (C):4.20m (標識) ・スギ (D):4.05m (標識) ・スギ (E):3.58m (標識) ・スギ (F):3.74m (標識)
おわりに嶽山箒根神社へのアクセスの注意について。 近くの東北道IC (矢板スマートIC & 西那須野IC) と、 遥拝殿からの最寄りルートは、地図上に示した林道「沼代シダブ線」を経由するもの。 しかしこの林道、舗装道だが少々荒れたところがあり、道幅が狭い区間が長い。 2022年10月時点では、路肩が崩れ気味、落ち葉や落ち枝が堆積、落石が心配などの区間が所々にありました。 この林道は土砂崩などにより通行止めとなる事態も。 通る場合は、事前に那須塩原市ホームページ [4] で状況を確認しましょう。 もうひとつのアクセスルートでは、県道56号線「八方道路」があります。 麓の県道30号線から八方ヶ原を越えて、塩原渓谷まで北上する県道。 沼代シダブ線と比べ、道幅は広く路面状況は良い。 少し遠回りでも、こちらを経由する方が安心安全です。 なお八方ヶ原の周辺には、ツツジの名所で高原山の登山口でもある大間々台や、 秘境の渓谷でカツラ巨木もあるスッカン沢 [7] などがあります。
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