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  • 巨木TOP / 栃木 / 塩原八幡宮の逆杉

    塩原八幡宮の逆杉

    巨木の写真

    北側と南側からの姿 (2023.05.06) 【01】栃木県最大の巨樹、並び立つ相生の二柱、塩原温泉郷惣社の御神木 塩原八幡宮の逆杉-01
    【02】 塩原八幡宮の逆杉-02
    【03】 塩原八幡宮の逆杉-03
    【04】 塩原八幡宮の逆杉-04
    【05】 塩原八幡宮の逆杉-05
    【06】 塩原八幡宮の逆杉-06
    【07】 塩原八幡宮の逆杉-07
    【08】 塩原八幡宮の逆杉-08
    【09】 塩原八幡宮の逆杉-09
    西側と東側からの姿 (2023.05.06) 【01】東西方向からは二柱の巨体が重なり一体感が増す 塩原八幡宮の逆杉-01
    【02】 塩原八幡宮の逆杉-02
    【03】 塩原八幡宮の逆杉-03
    【04】 塩原八幡宮の逆杉-04
    【05】 塩原八幡宮の逆杉-05
    【06】 塩原八幡宮の逆杉-06
    【07】 塩原八幡宮の逆杉-07
    【08】 塩原八幡宮の逆杉-08
    【09】 塩原八幡宮の逆杉-09
    【10】 塩原八幡宮の逆杉-10
    【11】 塩原八幡宮の逆杉-11
    【12】 塩原八幡宮の逆杉-12
    【13】 塩原八幡宮の逆杉-13

    巨木の基本情報

    巨木の名前 逆杉 [2][3][4]
    幹周 雄杉:11.5m [1], 11.04m [6]
    雌杉:8.00m [1], 7.50m [6]
    樹高 雄杉:40.0m [1], 35.0m [6]
    雌杉:40.0m [1][6]
    推定樹齢 1500年 [2][3][4]
    保護指定 国指定天然記念物
    所在地 栃木県那須塩原市中塩原
    所在施設 塩原八幡宮
    撮影日・状態 2023.05.06 : 雄杉は頭頂部と複数の大枝を欠損、雌杉は頭頂部の欠損あるが多くの大枝が残る
    アクセス
    東北自動車道・西那須野塩原ICから約17km
    電車 野岩鉄道・上三依塩原温泉口駅から路線バス上三依線、塩原支所で下車
    JR那須塩原駅からJRバス関東の塩原本線、塩原温泉バスターミナルで下車
    参考情報 ■現地資料
     [1] 石碑・塩原八幡宮縁起 :内容は下記雑記の写真07を参照
     [2] 解説板・境内案内   :内容は下記雑記の写真08を参照
     [3] 解説板・逆杉の由来  :内容は下記雑記の写真09を参照
    ■外部ウェブサイト
     [4] 那須塩原市ホームページ:当巨木と神社の情報あり
     [5] 塩原温泉郷      :塩原温泉の情報が豊富な公式観光情報サイト
     [6] 巨樹巨木林データベース:当巨木の登録あり (2016年度の追加調査記録)
    ■少遠景の記録
     [7] スッカン沢の大カツラ :那須塩原市、塩原渓谷の支流、秘境のスッカン沢にあるカツラ
     [8] 嶽山箒根神社の大杉  :那須塩原市、高原山の北山麓、県内でも特に高所にあるスギの巨木
     [9] 粕尾日光神社の豊年杉 :鹿沼市、幹周は逆杉をわずかに超えるかも? (約11.8m)

    巨木と雑記.塩原温泉の総社と御神木

     栃木県を代表する温泉地のひとつ塩原温泉郷 [4] [5] 。箒川上流の風光明媚な塩原渓谷に広がる、11もの温泉地から成る湯の郷。 その8番目に数える中塩原温泉には、総鎮守とされる塩原八幡神社 [1][2]が座しています。 創建から1000年以上の歴史をもつ古社。 山の清水が湧き大木に包まれ、霊気に満ちた清浄なる境内。 御神木の逆杉 [3] は、県内最大とみえる巨樹です。

     逆杉の偉大なる樹容。 東西に根本を繋げて並び立つ二柱。 西の太いほうが雄杉、左側が雌杉と呼ばれています。 極太で背の高い真っすぐな単幹。 二柱相連なる重量感と神々しさには、目眩を覚えるほどに圧倒されます。 現在、雄杉は枝が少なくなっているが、力強い根本の威容はじつに素晴らしく、まだまだ意気軒昂な様子。 枝の多い雌杉から繋がった根本を通して、愛たる命が注がれているかのよう。 縁結びの霊験あらたかな夫婦杉です。 なお、逆 (さかさ) という名を冠しているのは、 下向きに垂れた大枝が多かったことに由来。 雌杉にその姿を見ることが出来ます。

    cm-塩原八幡宮-01 【01】社殿 (拝殿) 前。
    【02】 cm-塩原八幡宮-02
    【03】 cm-塩原八幡宮-03
    【04】 cm-塩原八幡宮-04
    【05】 cm-塩原八幡宮-05
    【06】 cm-塩原八幡宮-06
    【07】 cm-塩原八幡宮-07
    【08】 cm-塩原八幡宮-08
    【09】 cm-塩原八幡宮-09



     塩原八幡宮の由緒について [1][2][3] [4] 。社伝によると平安時代初期の大同2年 (807) の創建とされる。 康平年間 (1058-1065)、源頼義と嫡子の義家が当社にて戦勝祈願。 それは全九年の役、奥州の安部貞任を征討に向かう途次のこと。 凱旋後には結願の奉斎として社殿を再興。 逆杉は頼義父子の手植との伝承があります。 治承4年 (1180)、源頼政の一族が鎧兜を奉納。 文治3年 (1187)、頼政の孫にあたり源義経の臣下であった、源有綱が当社に詣でたとされる。 伝承では、義経に従い鎌倉を追われた有綱、その終焉の地が中塩原とされ、 後に明神として祀られるように。 それが現在、境内に遷座されている有綱神社です。 中世には宇都宮氏や小山氏など下野を代表する武将から崇敬。 江戸時代の寛政10年 (1798)、宇都宮藩主の戸田越前守により本殿が再建。 温泉郷の惣社として現在に至ります。

    巨木と雑記.逆杉は県内最大の巨樹

     巨樹巨木林DB [6] に登録されている栃木県の巨木の中で、 最大なのは逆杉。 雄杉のほうの幹周11.04m (2016年度の追加記録)。 次ぐ第2位となるのは、鹿沼市の粕尾日光神社にある豊年杉 [9]。 こちらの幹周は10.05m (2000年度の記録)。 そして私が実測した幹周は約11.8mでした。 実感として雄杉に劣らない量感がありました。

     雄杉と豊年杉はどちらが巨体なのか。 幹周は同等の印象。 豊年杉は、根本が傾斜地で隆起発達しているので、根周りでは優っているようにみえます。 しかし、地上5m付近から3本の幹に分かれるので、根本から上は量感にて劣る。 このため、全体的な量感は雄杉に軍配が挙がるでしょう。 県内最大の巨木は雄杉、そして隣り合う雌杉と相重なる威容は凄まじいものです。 ちなみに、豊年杉は今でも樹勢良好で、背は高く大きな樹冠を茂らせている。 個性も光る樹容で、雄杉と甲乙つけがたい巨樹です。