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村主の大欅
巨木の写真
巨木の詳細情報
巨木の名前 | 村主の大欅[1] |
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樹種 | ケヤキ(欅) | |||
幹周 | 6.67m[1] 7.01m[3] | |||
樹高 | 24.24m[1] 30m[3] | |||
推定樹齢 | 600年以上[1] | |||
特徴 | 神社の入口に立つ大ケヤキ | |||
保護指定 | 群馬県指定天然記念物 | |||
所在地 | 群馬県利根郡みなかみ町上津 | |||
所在施設 | 村主八幡神社 | |||
撮影日・状態 | 2017.05.05 : 根本に空洞があり何本かの大枝を欠損しているが、樹高は高く上層では葉が茂っている. | |||
アクセス | ||||
車 | ■月夜野IC(関越道):距離約3km | |||
電車 | ■後閑駅(上越線) :約3km、徒歩かタクシー利用 | |||
参考情報 | ■現地資料 [1]石碑・村主八幡宮の大欅:標柱と共に大ケヤキの南側の根元にあるもの [2]解説版・村主八幡神社 :神社入口の鳥居の横にある(写真なし) ■Web [3]巨樹巨木林データベース:調査年1988年の調査 [4]コトバンク・村主 :世界大百科事典・第2版と日本大百科全書からの引用の記述がある | |||
近辺の巨木 | 上津の姥ザクラ :同じ上津地区の近場にある大桜、姥という名前だが美しい姫が植えたという伝説 荘田神社の大イチョウ:沼田市にある群馬では最大級の大イチョウ |
巨木と雑記1.村主という名前
約4年前に訪れた 「上津の姥桜」 の近くにも見事な巨木があることを知りました。 村主八幡神社の村主(すぐろ)という珍しい読みと、御神木の大ケヤキに惹かれて訪れました。 村主という名前に興味を持ったので少し調査。 コトバンク[4]に詳しい解説があり、そこには世界大百科事典・第2版(株式会社平凡社)からの引用がありました。概要は以下。 村主は「すぐり・すくり」とも読み、日本古代の渡来系氏族の姓のひとつ。 古代朝鮮語の郷・村を意味する「su-kur(足流)」という語に由来。 5世紀以降、日本では主に朝鮮の百済から渡来した、技術者集団の漢人を各地に配置。 その際、各集団の長を村主と呼称。やがて敬称である村主も氏名となった。 上記の通り、この上津の地域と村主八幡宮の創健には、 大陸から移住してきた人々との関係が強いのかもしれません。 戦乱による移住、貿易や布教などを皮切りに、 大陸と日本の人々は文化と血筋が混ざり合い、現在の我々がある。 氏名や地名のように、身近すぎて気付かないだけで、その痕跡は至るところにあるのでしょう。
巨木と雑記2.村主八幡神社
以下、現地解説板[1・2]からの引用です。 当社は鎌倉時代には存在し、江戸時代にも村主八幡宮として祭祀されていた。 明治42年に近隣の神社27社が合祀。 名胡桃郷の総鎮守となり、社名も村主八幡神社に改称。 江戸時代より明治中期まで、流鏑馬の神事が行われていた。 現在も継承される神事には、毎月4月3日に奉納される太々神楽がある。 残念ながら現在は行われていない神事の流鏑馬。 境内正面の東西に長く水平な道では、かつて流鏑馬が行われていた場所かもしれません。 境内で気になったことがひとつ。鳥の大きな鳴き声です。 社叢は鷺の営巣地になっているらしく、主に杉の上層に巣がある様子。 大ケヤキと社殿を拝観するには特に支障は無く、鷺が地上に下りてくることはありませんでした。
巨木と雑記3.大ケヤキの感想
上津の姥桜の近場に立つ村主八幡の御神木。 新緑には少し早いですが、訪れるのは桜咲く4月が良いかもしれません。 この大ケヤキには、根本に空洞、東側に大枝の欠損跡があります。 しかし依然として樹高は高く、上層では葉は繁茂。 根本は逞しく隆起し、西側から波打つ幹を見上げた姿は、特に健全かつ迫力がありました。 素晴らしい立姿の大ケヤキです。 根元にある石の板碑には、大ケヤキの伝承と、幹周・樹高なども記されていますが、単位が尺。 情緒はありますが少し分かり難いので、メートル(1尺=0.303m)にして以下に示しておきます。 なお、私の主観で実際の大ケヤキは、 幹周はもう少しありそうで、枝張りはもう少し狭い感じでした。 幹周 :22尺 (6.67m) 根周 :49尺 (14.85m) 樹高 :80尺 (24.24m) 枝張・東西:88尺 (26.67m) 枝張・南北:115尺(34.85m)
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