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    大室山のブナ林

    巨木の写真

    撮影日:2019.04.09 【01】青木ヶ原樹海にそびえる大室山の麓、山梨最大級の大ブナが生育 大室山のブナ林-01
    【02】標識 大室山のブナ林-02
    【03】ブナ 大室山のブナ林-03
    【04】ブナ 大室山のブナ林-04
    【05】ブナ 大室山のブナ林-05
    【06】ブナ 大室山のブナ林-06
    【07】ブナ 大室山のブナ林-07
    【08】ブナ 大室山のブナ林-08
    【09】ミズナラ 大室山のブナ林-09
    【10】ミズナラ 大室山のブナ林-10
    【11】ミズナラ 大室山のブナ林-11
    【12】ミズナラ 大室山のブナ林-12
    【13】周囲の景観 大室山のブナ林-13

    巨木の詳細情報

    巨木の名前 大室山のブナ林 [1]
    樹種 ブナ(橅)
    幹周 約5m (推測)
    樹高 約30m (推測)
    推定樹齢 不明(300年以上か)
    特徴 地上5m付近から双幹で背が高い
    保護指定 富士山原始林及び青木ヶ原樹海(国天)
    所在地 山梨県南都留郡富士河口湖町本栖
    所在施設 富士箱根伊豆国立公園、県有林
    撮影日・状態 2019.04.09 : 大ブナと大ナラはともに樹勢が良くとても背が高い
    アクセス
    中央道・河口湖ICから約13.5km、新東名・新富士ICから約36.5km
    電車 河口湖駅から約14km、富士山駅から約16km、新富士駅から約42.5km
    バス 富士急バスの氷穴か風穴バス停が最寄りだが樹海の中や県道をかなり歩く
    参考情報 ■現地資料
     [1] やまなしの森林100選 :現地にある標識、上記写真02を参照のこと
    ■公式ウェブサイト
     [2] 巨樹巨木林データベース:青木ヶ原の巨木が複数登録あり、本巨木の該当があるか不明
     [3] 山梨県公式ホームページ:青木ヶ原樹海について解説あり
    ■少遠景の巨木
     [4] 河口浅間神社の七本杉 :世界遺産の構成資産である古社、参道の杉並木と七本の御神木のスギ
     [5] 精進の大杉      :精進湖の湖畔、諏訪神社に立つ県内最大級の大杉
    ■少遠景の登山
     [6] 青木ヶ原の洞穴と大室山:樹海にそびえる大室山と洞穴を巡る
     [7] 紅葉台と足和田山   :公開準備中(富士山と青木ヶ原樹海の眺めが素晴らしい)

    巨木と雑記.青木ヶ原樹海で巨木も巡るハイキング

     富士山の北麓に茂る広大な原生林の青木ヶ原。 この樹海の何処かに巨木がないものか気になっていました。 調べてみると、富士山の古い側火山のひとつ、大室山の麓にブナの巨木があるらしいのです。 更に周辺には富士風穴、大室洞穴、神座風穴などの見所がある。 そして大室山頂は富士山の展望が素晴らしいときた。 なんと素晴らしい場所なのでしょう。 巨木も巡る樹海のハイキングに出かけました。詳細は登山記録 [6] をご覧ください。

    紅葉台レストハウス-01 鳴沢村にある富士山の素晴らしい展望地。足和田山の西尾根、紅葉台の上に建つレストハウス展望台。 ここからは富士山麓の樹海と、大室山(右奥の峰)を見渡すことができるのだ。
    02:大室山 大室山-02
    03:山道入口 精進口登山道-03
    04:樹海の景観 青木ヶ原樹海-04
    05:第2ゲート 精進口登山道-05

    巨木と雑記.青木ヶ原樹海について

     富士山麓の北麓に広がる原生林の大海原、青木ヶ原について [3]。 約1,600ヘクタールもの範囲が、国指定天然記念物「富士山原始林及び青木ヶ原樹海」の保護地。 大室山と山麓のブナ林も含まれます。 樹海が形成される元となった出来事は、富士山の側火山による噴火。 平安時代の貞観6~8年(864~866)に起きた大噴火で、火口は大室山の東に位置する長尾山。 噴出した膨大な溶岩流は、本栖湖と精進湖と西湖まで達したほど。 この山麓を覆った溶岩の上に、現在の樹海が形成されています。

     ちなみに河口湖の東湖畔にある河口浅間神社 [4] は、 樹海を生んだ貞観大噴火の鎮火を祈祷するために創建された由緒があります。 境内には七本杉をはじめとした巨木が林立。富士山信仰と巨木の聖地のような古社。 富士五湖の観光に訪れる人にも参拝をお勧めします。

    巨木と雑記.大室山のブナとミズナラ巨木

     やまなしの森林100選の指定地でもある大室山のブナ林 [1]。 ここには噂通り、素晴らしいブナとミズナラの巨木が居ました。 この山林で最大らしい2本は、幹周が約5メートル、樹高が約30メートルに達すると見える巨木。 ミズナラは肥大した根本、隆起した板根が見事。 ブナは深い皴を刻んだ貫禄ある幹。 美しい端正な樹形で、双幹となり高く立ち昇っていく姿は神々しく映りました。

     なお、巨樹巨木林DB [2] には、青木ヶ原にある複数の巨木が登録されています。 ブナで最大のものは、幹周4.4m、樹高35m。 ミズナラで最大のものは、幹周5.35m、樹高35m。 いずれも山梨県植物研究会による2000年4月29日の記録。 この大室山のブナとミズナラが該当するかは不明です。

    巨木と雑記.大室山が富士山の噴火から守った奇蹟の森

     青木ヶ原樹海に茂る高木の主な植生は、ヒノキ、ツガ、アカマツなどの常緑針葉樹。 養分が少なく乾燥した土壌にいち早く適応した樹木たち。 これらが密集して茂る森は、鬱蒼とした陰鬱な雰囲気です。 それに比べて大室山の周囲には、明るい雰囲気の落葉広葉樹の森が広がっています。 その理由は、大室山が盾となり貞観大噴火の溶岩流を退けたこと。 東に位置する長尾山から大室山にかけての地形図を見ると、なるほど!となります。 大室山のブナ林は青木ヶ原樹海で珍しい広葉樹の森であり、大噴火から生き残った奇蹟の森でもあるのです。