巨木TOP / 静岡 / 蓮着寺のヤマモモと日蓮崎
蓮着寺のヤマモモ
巨木の写真
巨木の詳細情報
巨木の名前 | 蓮着寺のヤマモモ [1] |
|
||
---|---|---|---|---|
樹種 | ヤマモモ(山桃) | |||
幹周 | 7.2m [1], 8.6m [5] | |||
樹高 | 15m [1][5] | |||
推定樹齢 | 300年以上 [5] | |||
特徴 | 株立ちの樹形と広大な樹冠 | |||
保護指定 | 国指定天然記念物 | |||
所在地 | 静岡県伊東市富戸 | |||
所在施設 | 蓮着寺 | |||
撮影日・状態 | 2017.02.18 : 樹勢良好、目立つ損傷はなくドーム状の広大な樹冠を広げている | |||
アクセス | ||||
車 | 東名高速・沼津ICから約58km(新東名・長泉沼津ICからもほぼ同距離) 西湘バイパス・石橋ICから約55km(途中の有料道路を不使用の場合) | |||
電車 | 伊豆急行・城ヶ崎海岸駅から約1.5km | |||
バス | 伊豆東海バス、伊東駅~蓮着寺(伊豆海洋公園行)、約45分 | |||
参考情報 |
■現地解説板
[1] 蓮着寺のヤマモモ :内容は上記の巨木の写真09を参照
[2] 蓮着寺の由緒 :内容は下記の写真02を参照
[3] 袈裟掛けの松の由来 :内容は下記の写真07を参照
[4] 奥之院と日蓮上人 :内容は下記の写真12を参照
■公式ウェブサイト
[5] 巨樹巨木林データベース :2000年度の調査記録
[6] 伊豆半島ジオパーク :城ヶ崎海岸の詳しい情報あり ■少遠景の記録 [7] 高見のシイの木と城ヶ崎海岸:巨木の他に海岸の見所も紹介(大淀・小淀、いがいが根など) [8] 一碧湖のエノキ :火山の火口湖である景勝地より [9] 身延山久遠寺の巨木 :日蓮宗総本山の久遠寺から巨木と境内を紹介(山梨県の身延町) |
巨木と雑記.蓮着寺と城ヶ崎海岸
伊豆半島の代表的な景勝地の一つである伊東の城ヶ崎海岸。 約4000年前に噴火した大室山の溶岩により形成された岩の海岸です。 この地に拓かれた古刹が、国内最大級のヤマモモを有する蓮着寺。 ここは日蓮宗の開祖である日蓮上人に縁の霊場です。[2][4] 日蓮上人は弘長元年(1261)に立正安国論を唱え幕政と他宗派を批判。 これを問題とした鎌倉幕府により伊豆へと流罪とされました。 伝承では船で連行される際、役人の悪意で命に危機に。 断崖の岬(日蓮崎)の直下にある岩礁(俎岩)の上に置き去りにされたというのです。 しかし上人は地元漁師の弥三郎により救助。 上人は赦免となる弘長3年(1263)まで伊東に留まりました。 後に上人受難の聖地として、伊東領主の今村若狭守が堂を建立したのが、 蓮着寺の始まりとされます。 以下、蓮着寺境内と日蓮崎の様子です。[2][3][4]
巨木と雑記.蓮着寺のヤマモモ
私にとって見慣れないヤマモモの巨木。 街路樹や庭園の植木として見かける若木とは、まるで別種の巨大さに驚きました。 大室山の溶岩に覆われた海岸の一帯にはヤマモモが群生。 養分に乏しい土壌でも生きる強い木です。 根に特殊な菌(放射菌のフランキア属)を共生させており、 菌の窒素固定(窒素分子をアンモニアなどに変換)により窒素養分の吸収を増進。 ヤマモモは荒地の緑化や植生の回復にも使われるそうです。[1] 国内最大級の蓮着寺のヤマモモ。 幹は単幹でなく、根元付近から3つ太いの幹に分かれた株立の樹形。 東西の枝張りは約22mという広大なもので、一樹で森を成すような樹冠。 その大きな姿は遠目にすれば、まるでクスノキやタブノキの巨木のようにも見えます。 幹は目立つ損傷がなく健全で樹勢は良好。 遮るものなく、力強く奔放に四方へ広げた見事な枝ぶり。 どこか南国らしい情緒も感じる爽やかな大樹でした。 この巨樹は実のなる雌樹。 赤い果実をたわわに実らせた姿も拝みたいものです。
静岡県TOP | △TOP | 前へ戻る |