巨木TOP / 山梨 / 身延山久遠寺の巨木
身延山久遠寺の巨木
代表的な巨木の写真(日蓮聖人お手植え杉、枝垂桜、千本杉)
身延山久遠寺と巨木の基本情報
巨木の名前 | 日蓮聖人お手植え杉(道善房杉) [1] |
|
||
---|---|---|---|---|
樹種 | スギ(杉) | |||
幹周 | 5.9m [6] | |||
樹高 | 27m [6] | |||
推定樹齢 | 700年 [1] | |||
特徴 | 山頂の風雪に耐えてきた古木の風貌 | |||
保護指定 | 身延町指定天然記念物 | |||
所在地 | 山梨県南巨摩郡身延町身延 | |||
所在施設 | 身延山久遠寺 | |||
撮影日・状態 | 2019.03.28 : 日蓮聖人お手植え杉のうち、妙日尊儀杉が特に樹冠が大きく樹勢が良い様子であった | |||
アクセス | ||||
車 | 中部横断自動車道・増穂ICから約26km(身延山有料駐車場までの場合) | |||
電車 | JR身延線・身延駅から約4.5km、路線バスあり | |||
バス | 身延駅から山梨交通バスの身延山行きの路線、終点で下車 | |||
参考情報 | ■現地資料 [1] 日蓮聖人お手植え杉案内図:内容は上記の写真01-02を参照 [2] 身延山の千本スギ :内容は上記の写真03-05を参照 [3] 身延の六老杉 :内容は下記の写真04-09を参照 ■公式ウェブサイト [4] 身延山久遠寺公式サイト :日蓮宗総本山、身延山久遠寺の公式サイト [5] 身延町公式サイト :桜と初詣の時期に伴う久遠寺周辺の交通規制について参考 [6] 巨樹巨木林データベース :1988年度の調査記録 ■少遠景の記録 [7] 登山記録・身延山 :東参道で登り西参道で下山する周回コースの身延山の登拝 |
複数の巨木情報
身延山久遠寺にある巨木の一部から巨樹巨木林DBに登録のあるものを比定しました。 日蓮聖人お手植え杉は、4本とも大きさが等しいため、私の比定が間違っている場合があります。 枝垂桜については巨樹巨木林DBに未登録でした。 なお立正安国杉については、立ち寄るのを忘れたため写真がありません。
名称 | 幹周 | 樹高 | 樹齢 | 天然記念物 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
道善房杉 | 5.9m [6] | 27m [6] | 700年 [6] | 身延町指定 | 日蓮聖人お手植え杉の1本 |
妙日尊儀杉 | 5.45m [6] | 23m [6] | 700年 [6] | 身延町指定 | 日蓮聖人お手植え杉の1本 |
妙蓮尊尼杉 | 5.3m [6] | 22m [6] | 700年 [6] | 身延町指定 | 日蓮聖人お手植え杉の1本 |
立正安国杉 | 5.4m [6] | 18m [6] | 700年 [6] | 身延町指定 | 日蓮聖人お手植え杉の1本 |
身延山の千本スギ | 6.3m [6] | 55m [6] | 250年以上 [2] | 山梨県指定 | 山中の西参道にある古い植林 |
三門のスギ | 6.85m [6] | 42m [6] | 300年以上 [6] | - | 菩提梯と三門の間の杉並木 |
身延の六老杉 | 9.45m [3][6] | 45m [3][6] | 300年以上 [6] | 山梨県指定 | 鷹取山の中腹、無断立入禁止 |
巨木と雑記.身延山久遠寺
山梨百名山の一座である身延山は、日蓮宗総本山の久遠寺が開かれた霊山です。 南麓にある西谷の地にて、日蓮聖人が文永11年(1274)に開創。 日蓮聖人は入滅される年まで、身延山の草庵で子弟の教導に終始。 文明7年(1475)に現在の位置に伽藍が整備されました [4]。 山麓と山頂に本堂と奥之院を囲む荘厳な大伽藍、広大な山内には数多くの塔頭(小寺院)が点在。 全国から数多くの信徒と参拝者が訪れる聖地です。 本堂から奥之院の建つ大展望の山頂へは、歴史ある登拝道が整備。 詳細は登山記録 [7] をご覧ください。
巨木と雑記.代表的な巨木(日蓮聖人お手植え杉、枝垂桜、千本スギ)
自然豊かな身延山は巨木の宝庫でもあります。 その中でも筆頭は、日蓮聖人のお手植えと伝わる4本のスギでしょう。 3本は父と母、師である道善房の報恩のため植えたと伝わる、妙日尊儀杉(父)、妙蓮尊尼杉(母)、道善房杉(師)[1]。 山頂の風雪に耐え抜いてきた風貌、貫禄ある老杉です。 仁王門を背にして参道石段の両側に立ち並ぶ、妙日尊儀杉と妙蓮尊尼杉の姿は特に神々しく映りました。 なお立正安国杉は参道から姿が見えなかったため、立ち寄るのを忘れてしまい写真がありません…。 久遠寺は桜の名所としても知られています。 門前町や西谷に数多くあるエドヒガン。そして本堂前にあるシダレザクラの古木(樹齢400年)。 この古木は実に優美な立姿。 そして日蓮聖人の御霊を奉る荘厳な祖師堂と雄大な身延山を背に立つ姿は風雅。 近くの釈迦殿の前にも美しいシダレザクラの古木があります。 なお参拝者が激増する桜の開花時期は、門前町が交通規制されます。 詳細は身延町公式サイト [5] を参照してください。 一般的な参拝者が訪れないであろう巨木が、久遠寺の千本スギでしょう。 場所が西参道の奥地にある山中のため。 山道を包むスギの巨木群で、真っ直ぐな幹で整然と立ち並ぶ様は、美しく壮観です。 山奥でも訪れる価値があります。 千本スギは解説板 [2] によると、宝暦12年(1762)に久遠寺四十二世の日辰上人の事業により植林されたもの。 現在の本数は250本ほど。樹高は62mに達するものがあるとか。その大スギは中央に立つ最大ものでしょうか。
巨木と雑記.山内の他の巨木たち
最後に身延山久遠寺の他の巨木たちをご紹介。 この中で参拝者の目を特に引くのは、三門から菩提梯(本堂の前へ至る287段の石段)にある杉並木でしょう。 最大の物は菩提梯のすぐ右手前に立つもの。古い大石段と相まって森厳とした雰囲気があります。 私個人として印象に強く残っているのが、東参道で最大の大スギ。 36丁目あたりからスギの巨木が多くなり、法明坊の手前にこの大スギが立っています。 日蓮聖人のお手植え杉に次いで、特に神々しく映る立姿でした。
身延山久遠寺で最大の巨木は六老杉 [3] らしい。 巨樹巨木林DB [6] にも記録があります。 場所は鷹取山の中腹。久遠寺本堂の横からも解説板にある写真のように見えます。 日蓮聖人の高弟たちが山中を開墾した際に植えたと伝わる老杉のうち現存するものだとか。 鷹取山へは道なき山中の急斜面を登る道中があり、久遠寺としては一般の立入を認めていない様子。 事故が起こる危険があるため当然でしょう。 詳細は未確認ですが、久遠寺主催のイベントには、 六老杉の参拝と植樹祭なるものがあるとか…。 令和3年度にこのイベントが行われる場合、参加を決意しました。
山梨県TOP | △TOP | 前へ戻る |