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葛見神社の大クス
巨木の写真
巨木の詳細情報
巨木の名前 | 葛見神社の大クス [1] |
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樹種 | クスノキ(楠) | |||
幹周 | 20m [1][3], 15.7m [4] | |||
樹高 | 19.0m [4] | |||
推定樹齢 | 1000年以上 [1][3] | |||
特徴 | 巨大な根株、主幹上部の欠損 | |||
保護指定 | 国指定天然記念物 | |||
所在地 | 静岡県伊東市馬場町1丁目 | |||
所在施設 | 葛見神社 | |||
撮影日・状態 | 2021.11.26 : 4年前と姿は特に変化なし、相変わらず荘厳な樹姿、疱瘡神の解説板ができた 2017.02.18 : 主幹上部の欠損と空洞、残る北西側に伸びた大枝が生命線 | |||
アクセス | ||||
車 | 中伊豆コース (県道12号経由) :東名高速・沼津ICから約48㎞ 相模湾岸コース (国道135号経由):西湘バイパス・石橋ICから約42㎞ | |||
電車 | 伊東駅(JR伊東線・伊豆急行)から約1.5km | |||
参考情報 | ■現地資料 [1] 葛見神社の大クス :内容は上記の2017年の写真03を参照 [2] 疱瘡神 :内容は上記の2021年の写真03を参照 [3] 伊東家守護神・葛見神社:内容は下記の写真03を参照 ■公式ウェブサイト [4] 巨樹巨木林データベース:当巨木の登録あり (2020年11月の調査記録) ■少遠景の記録 [5] 音無の森 :葛見神社に近い音無神社より、スダジイとタブノキ [6] 一碧湖のエノキ :火山の火口湖である景勝地の湖畔より [7] 蓮着寺のヤマモモ :蓮着寺からヤマモモの巨木と城ヶ崎海岸に面した境内を紹介 |
巨木と雑記.葛見神社
伊豆半島のリゾート地の一つである相模湾に面した伊東市。
その市街中心地の奥にある1000年以上の歴史を持つ古社が葛見神社です。
平安時代に編纂された延喜式神名帳に記録のある式内社で、久豆弥神社に比定されるとのこと。
平安時代の頃には伊豆の東北部は葛見の庄と呼称。
初代地頭にして伊東氏の祖である工藤祐高が社殿を造営し、京都伏見稲荷を勧進合祀。
以後、地元民からは氏神として信仰され、伊東氏や代々の領主から手厚く保護されたそうです。[3]
当社のご祭神は葛見神で、倉稲魂命(稲荷神)と大山祇命(山の神)を合祀。
葛見神とは聞きなれない神様。
元禄10年(1697)の棟札には「葛見大社」とあり、当時から現在とほぼ同じ社名だった [3]。
古代からこの地でで暮らす人々が崇めてきた古い土地神、地名が神名になっているのかもしれません。
巨木と雑記.大クス
葛見神社の御神木は、幹周約15mもの迫力の巨樹にして、1000年を超える歳月もの樹齢を実感させる老樹。
主幹は空洞化し上部を欠損。大きな洞を囲む分厚い表皮からは、3本の大枝が伸びています。
北西側に発達した支柱付きの大枝が、この大クスの生命線になっている様子。
この巨躯は、支柱と幹を結束する鋼鉄の帯がなければ、今にも崩れ落ちそうな状態です。
傷つき樹勢が最盛期から大きく衰退した老樹。
眺める位置によっては、生きる巨大な残骸のような凄味のある姿。
対面する人によっては、痛みや苦しみ、あるいは恐怖といった感情を喚起させることでしょう。
しかし、それらの心の動きは、やがて大きな感動となり返ってきます。
今も懸命に生き続ける大クスの姿は、悠久の命の歴史が凝縮された荘厳なもので、
この土地の全てを知っているかのよう。
縋りたくなるような温かみも感じられる、実に神々しい姿の老大樹でした。
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