神代カヤ

巨木の写真

神代カヤ（２０１６．１０．２１） 【０１】西側①：集落を見下ろす御神木は県内最大級のカヤの巨木

【０２】西側②

【０３】西側③

【０４】南側①

【０５】南側②

【０６】東側①

【０７】東側②

【０８】東側③

【０９】東側④

【１０】北側①

【１１】北側②

【１２】北側③

【１３】北側④

巨木の周辺（２０１６．１０．２１） 【０１】案内板：道路沿いにある神代カヤへの案内図

【０２】集会所

【０３】カヤへの道

【０４】弥勒堂

【０５】神代カヤ

巨木の詳細情報

巨木の地図

巨木と雑記

　大江町には県内最大級のカヤの巨木「神代カヤ」があります。 大江町は東西に長い形。 東端はＪＲ左沢線の終点・左沢駅がある町の中心部で、大きく蛇行する最上川に沿った地域。 西端は朝日連峰の盟主・朝日岳の東山麓（登山口の古寺鉱泉がある）。 そこから町の中央部までは山深い地域です。 町の中心部から西へ約４ｋｍに位置する小針集落。 集落を見下ろす山の斜面に神代カヤは立っています。

　神代カヤは県内最大級のカヤ。急斜面に立っており、 幹全体を覆う枝葉は、根本より下の斜面まで繁茂する、大きな樹冠を誇っています。 幹は単幹ではなく複数の株立ち。 解説板によれば、５本の株から成るそうですが、 一見して東西に並ぶ２つの大きな株に分かれて固まっています。 東西に大きく分かれた双幹の樹形で、根本から見る姿は中央に空間がありますが、 北西や北東から眺めれば、幹が１本に重なった姿。 巨大な幹と斜面を覆うように流れる枝の笠、その風格と威容には、しばし見入りました。

　離れて眺める姿には、全身を覆うほど繁茂した枝葉から、樹勢は良好に見えます。 しかし、根本に接近したり、北側の斜面に回り込めば、 老木として相応に、多くの大枝を失った損傷の跡と、 急斜面に立つ巨体を支える、鉄柱や鋼線を目にします。 素晴らしい大カヤに末永く健在で居て貰うために、根本からは距離をとって見学しましょう。

　最後に神代カヤの面白い伝説について。 それは、昔、弥勒堂の前に立っていた大杉（根回り８ｍ）と、 大カヤの精霊が、相連れて伊勢参りをしたという伝説です（時代は不明）。 集落の人々が、２本の巨木を御神木として、大切に思っていた気持ちが伝わってくる話です。 今、此処に大杉の姿はありません。 気になったので、近くで農作業をしていたご老人に話を伺うと、 大杉は明治時代には既に枯死していたらしい、とのこと。 弥勒堂の前を探してみても、根株の面影は見当たりませんでした。 何だか少し寂しい気分。 でも、大カヤは双幹の巨木。片方に大杉の精霊が移り住んでいるかもしれません。