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松保の大杉
巨木の写真
巨木の詳細情報
巨木の名前 | 松保の大杉 | 樹種 | スギ(杉) | |
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幹周/樹高 | 10.6m / 26m | 推定樹齢 | 1100年 | |
保護指定 | 山形県指定天然記念物 | 所在地 | 山形県西村山郡大江町小清松保 | |
撮影日/状態 | 2016.10.21 : 一本でも森の様な樹冠とウラスギ特有の樹形.北側斜面に伏条更新の若木. | |||
アクセス | ||||
車 | 山形自動車道・寒河江スマートICから約16km、普通車での林道への進入はおすすめしない | |||
電車 | JR左沢線・左沢駅から約12km、路線バスの沿線ではない | |||
備考 | 松保の大杉へ辿り着くには山中の林道を通る必要がある。 朝日町の大暮山からのアクセスが最短で、大杉までの林道は約2km。 この区間の林道の状態は、普通車では通行できない程、細く荒れているので徒歩(約30分)が安全。 他に、大江町の貫見から林道を南下してくる約8kmほどのルートがある。 こちら側の林道は、普通車でもなんとか通行できる状態らしい。 しかし、道は田代山を過ぎる辺りから、けっこう荒れている様子なので、お勧めしない。 | |||
参考情報 | 【 外部ウェブサイト 】 大江町観光協会 :松保の大杉、神代カヤの紹介もあり テルメ柏陵健康温泉館:「道の駅おおえ」の近くにある温泉施設、私は巨木巡りの休憩地とした 【 少遠景 】 神代カヤ :大江町にある県内最大のカヤ 大沼の鳥居杉 :名勝である大沼の畔に立つ大スギ、神代カヤより近い |
巨木の地図
巨木と雑記
大江町の南東部に位置する標高約300m~500mの山間部、田代山の南麓の谷間に拓かれた集落の跡地。 今でも耕作が続けられている田畑の奥に、一樹で森を成すような県内最大級の杉の巨木、松保の大杉は立っています。 なお、この場所は朝日町の大暮山地区と接しており、この地域からのアクセスが最短です(上記備考の記述と地図参照)。 松保の大杉は、東側が沢が流れる谷間の斜面、西側に田畑のある、明るく開けた場所に立っています。 そして周囲は、青空との境界になる、広葉樹に覆われた山の尾根。 郷愁を誘うような、フォトジェニックな山村の風景の中、1本で佇む巨木です。 とても恵まれた景観の場所とも言えるでしょう。 大杉の森のように大きく円錐の樹冠の正体。 それは太い幹から爆発的に広がった、荒々しい支幹の集合体です。 幹は根本で1本に固まっていますが、地上高約6m付近から大きく分散し、一部は地面の近くまで垂れているものも。 約10m付近では、4本の大きな支幹に分かれて立ち昇っています。 大杉の根本に立てば、幹の太さと、凄味のある独特の樹形に、まず圧倒される。 そして見上げれば、1本の幹から森が生まれ広がっていくような神秘的な威容。大杉の姿には強い感銘を受けました。 ここはアクセスが少々面倒な場所ですが、大杉から得られる感動は、道中の苦労が十分に報われるものがあります。 大杉は、豪雪地帯に多い、ウラスギの特徴をよく示しています。 雪の積もり難い円錐に尖った樹冠と、大きく横に張り出して立ち昇る、しなやかに曲がった大枝。 ウラスギには、伏条更新という種子によらない繁殖方法があります。 これは地面まで垂れた枝が根付き、独立木として分離するもの。 大杉の北側斜面に生えている若木は、この伏条更新で生えてきたものといわれています。 大杉には、イチョウの巨木によく見られる特徴、気根が付いています。 余剰となった養分が形作るともいわれる気根が、大杉の逞しい生命力を示すものでしょう。 根本に建てられているのは、山之神神社の社。 向拝には、鈴を鳴らす紐の他に、乳房のような形をしたものが下げられています。 気根のある大杉には、子宝や子育てを祈願する信仰があるのかもしれません。面白い発見でした。
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