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大井沢の大栗
巨木の写真
巨木の詳細情報
巨木の名前 | 大井沢の大栗 | 樹種 | シバグリ(柴栗) | |
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幹周/樹高 | 8.5m / 15m | 推定樹齢 | 800年 | |
保護指定 | 山形県指定天然記念物 | 所在地 | 山形県西村山郡西川町大井沢 | |
撮影日/天候 | 2016.10.21 / 晴 : 大枝を複数欠損するも樹勢は良い様子.根元を囲む木道の東側は足元注意. | |||
アクセス | ||||
車 | 山形自動車道・月山IC:約8km(林道の入口まで) | |||
電車 | JR左沢線・左沢駅 :約33.5km(国道112号経由.大井沢は路線バスの沿線でない) | |||
備考 | 林道は約2.2km。分岐(写真05)から先は未舗装となる。車高が極端に低くなければ普通車でも通行できるだろう。 駐車場(写真08)から徒歩5分ほどで大栗の元へ到着。 一帯は私有地の山林。地図上に示したルート以外への進入や植物の採集は禁止。 | |||
近辺の観光 |
月山朝日観光協会 :朝日町の総合観光案内のサイト 月山ビジターセンター :登山情報が充実.月山リフト使用の志津コースは登頂約2時間30分 大井沢温泉・湯ったり館(地図):大井沢の温泉施設.夏期の訪問や登山後に汗を流されては如何か 古寺鉱泉(地図) :古寺鉱泉・朝陽館は大朝日岳への登山口(登り約6時間) 障子ヶ岳・登山口(地図) :大井沢川と南俣沢の出合い.橋を渡らず左へ進むと天狗角力取山へ |
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近辺の巨木 | 神代カヤ(距離約27km) |
巨木の地図
巨木と雑記
朝日岳と月山、南北に山形の名峰に囲まれた西川町。
大井沢は、朝日岳の南麓から北に月山湖まで及ぶ、山深い地域です。
集落の中心部は、寒河江川と大井沢川の合流点に拓かれた場所。
この里の山林に、日本最大級の栗「大井沢の大栗」が立っています。
大栗の立つ場所は、集落の中心部(大日寺の周辺)から南西へ約2km、標高約630mの山林の中。
広葉樹などの原生林が残る山中ですが、大栗のすぐ手前まで林道が通じています。
大栗は地上3m付近で南北に大きく分かれて枝を広げた樹形。
幹の大きな分かれ目には、かつて主幹があったのかもしれません。
複数の大枝を欠損し、西側の幹の一部には、樹皮が剥げて木質が露出していますが、樹勢は良い様子。
その証拠に、周囲に大量の実を落としていました。
大栗は、灰白色の深い縦皺の刻まれた樹皮を纏い、
太く巖のような幹が身を捩るように立ち昇り、両腕を広げた立姿。
大きさだけでなく、風格も際立つ栗の古木です。
樹皮の質感はミズナラの巨木に近いですが、個性ある立姿も相まってか、
今まで出会ってきたどの巨木とも異なる雰囲気。
山林に包まれながら、この素晴らしき大きな栗の木の下で憩うひと時は格別でした。
かつての大井沢は、出羽三山(月山・湯殿山・羽黒山)へ
行者や参拝者が向う主な参道の一つでした。
集落の中心ある大日寺は参道の拠点となり、江戸時代を最盛期とし、
多くの宿坊を抱えた大伽藍であったそうです。
湯殿山派の別当寺であった大日寺は、明治の神仏分離令によって神社となりました(大日寺湯殿山神社)。
御本尊の大日如来像をはじめとした寺宝は近隣の寺社へ移されたそうです。
その後、明治36年(1904)の火災で伽藍の殆どが焼失。
境内に現存する仁王門、山王堂、鐘楼や、巨大な本堂の台座跡から、往時の繁栄を偲ぶことができるでしょう。
大井沢の集落には、出羽三山への宿坊の一つとして栄えた名残か、
今でも複数の民宿が営まれていて、温泉施設(大井沢温泉・湯ったり館)もあります。
北に月山、西に障子ヶ岳や天狗角力取山(登山口は大井沢川の上流)、南に大朝日岳、名峰に囲まれた山里の宿場。
大井沢は、大栗の見学と、名峰への登山を合わせた宿泊地として、最適な場所ともいえるでしょう。
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