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剣カツラ
巨木の写真
巨木の基本情報
巨木の名前 | 剣カツラ [1] |
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樹種 | カツラ(桂) | |||
幹周 | 9.70m [1][2][4], 10.33m (実測) | |||
樹高 | 35.0m [1][3][4], 45.0m [2] | |||
推定樹齢 | 320年 [1], 370年 [2][3] | |||
特徴 | 東西方向の2株に分かれる | |||
保護指定 | 村指定天然記念物、県指定緑の文化財 | |||
所在地 | 福島県西白河郡西郷村小田倉 | |||
所在施設 | 国有林 | |||
撮影日・状態 | 2023.05.27 : 樹容に目立つ変化なし、新緑が美しい、新しい注連縄が巻かれていた 2021.04.23 : 樹勢は良い様子、根本は巨大だがさほど古木らしい感じはしない勢いがある | |||
アクセス | ||||
車 | 東北自動車道・白河ICから約16km(駐車場あり) | |||
電車 | JR新白河駅から約17km | |||
参考情報 | ■現地資料 [1] 剣カツラの解説板 :内容は下記雑記の写真04を参照 [2] 森の巨人たち100選 :内容は下記雑記の写真05を参照 ■外部ウェブサイト [3] 西郷村公式サイト :当巨木の情報あり [4] 巨樹巨木林データベース:当巨木の登録あり(1988年度の調査記録) ■少遠景の記録 [5] 高清水の松 :西郷村、国道289号線沿いの近くにあるアカマツ [6] 福島の猫神様めぐり :西郷村にも猫の石像が祀られた神社がある |
巨木と雑記.阿武隈源流に座す県内最大級のカツラ
中通り地方の南端に位置する西郷村。 西部は阿武隈川の源流域となる自然豊かな山域で、 栃木県との境には三本槍岳 (1917m) を筆頭とした那須連山がそびえています。 阿武隈川の渓谷沿いには、かつて甲子峠を経て会津地方へ抜ける古道があった。 現在は険しい山道を辿らずとも、国道289号線で容易にアクセス可能。 渓谷奥地に潜む森の巨人たち100選の一本、剣カツラの手前まで車で行けます。 周囲は大木の多い広葉樹林に包まれている。 ここでは気持ちの良い森林浴も楽しめることでしょう。 剣カツラの印象。 樹容は端正で背が高く、疎らな側幹の集合ではなくまとまりがある。 意外なのは、沢から少し離れた高い位置に根差していること。 樹勢良好なので地下水は潤沢なのでしょう。 最初に見える姿、東の参道手前からは少しスマートに映る。 これは東西方向に繋がった二対の株立ちであるため。 各々の幹周は5~6mくらい。 二対が横並びとなる、南北寄りから見仰ぐ量感と貫禄は素晴らしく、 格調高さも感じられます。 胸高周囲、注連縄が巻かれているあたりでの幹周は約10.3mありました。 県内最大級の美しい大カツラです。
巨木と雑記.剣カツラの伝承
渓谷の主のように、周囲に厳かな気を放つ大カツラ。 傍らにある剣桂神社はこの山域の鎮守。 山神の御神木として、古くから山仕事を生業とする人々から大切にされてきたそうです。 さて、大カツラの伝承について [1][2][3] 。昔、この山中を往く街道筋には、鬼神が出没して往来の人々を苦しめたという。 そこで白河城主の松平定信 (三代白河藩主) が、剣をもって鬼神をこの大カツラに封じ込めた、との伝承。 実際に幹の中には古い剣があり、かつては洞の隙間から見えたそうです。
巨木と雑記.渓谷の上空を横切る異物
剣カツラを前にしたとき、その背後の頭上に異質なものが見えます。 それは渓谷を横切る吊橋。 構造は簡素なもので、橋桁の上には一本の配管らしきものが通っている。 これは新甲子温泉に源泉を送る配管と考えられます。 新甲子温泉では3つの源泉を使っているらしい。 上流に昔からある元湯甲子温泉、大黒屋から引いた源泉。 新甲子温泉開発㈱が掘った独自の源泉。 みやま荘が掘った独自の源泉。 この吊橋では大黒屋か新甲子温泉開発のどちらか、または双方の送湯管を通しているのかもしれません。
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