巨木TOP / 福島 / 三春滝桜
三春滝桜
巨木の写真















































































巨木の詳細
巨木の名前 | 三春滝桜[2] |
|
||
---|---|---|---|---|
樹種 | エドヒガン(江戸彼岸) | |||
幹周 | 7.9m[1] 8.1m[2] | |||
樹高 | 19m[1] 13.5m[2] | |||
推定樹齢 | 1000年以上[2] | |||
特徴 | 豪華な重層の噴水のような紅枝垂桜 | |||
保護指定 | 国指定天然記念物 | |||
所在地 | 福島県田村郡三春町滝字桜久保 | |||
所在施設 | 公園(市に貸与された私有地?) | |||
撮影日・状態 | 2018.04.06 / 雲 ( 満開 ) :過去で最も早い満開.夜桜は怖いほどの美しさだった 2017.04.20 / 晴 ( 満開 ) :昨晩の強風も影響し散り始め 2016.04.12 / 晴 ( 満開 ) :早朝の気温は氷点下で前日も寒かった 2015.04.16 / 曇 ( 満開 ) :前日の夜間は雷雨で春の嵐.当日も小雨 2014.04.18 / 曇 ( 満開 ) :正午前に雨となる.さほど寒くない 2013.04.14 / 晴 ( 八分咲 ):ほぼ満開.日中の天候は安定し暖かい 2012.04.24 / 晴 ( 三分咲 ):日中は暖かい.満開は4/27頃と遅め 2010.04.18 / 晴 ( 三分咲 ):前日の降雪による残雪(道路上には残っていない) | |||
アクセス | ||||
車 | ■船引三春IC(磐越自動車道) 距離:約7.3km 経由:国道288-県道40 | |||
電車 | ■三春駅(磐越東線) 距離:約7km 経由:タクシーや臨時バス滝桜号を利用 | |||
バス | ■臨時バス停留所(臨時バス滝桜号) 経由:三春駅から乗車で直通、詳細は三春町・公式サイトを参照 | |||
参考情報 | [1]巨樹巨木林データベース:三春滝桜の記録(調査年1988) [2]三春町・公式サイト :三春町の歴史、滝桜、臨時バスの情報など参照 [3]図書・桜伝奇 :著者・牧野和春 出版・工作舎 ISBN4-87503-230-1 [4]図書・大日本老樹名木誌:著者・本多静六(「国立国会図書デジタルコレクション」より閲覧) | |||
近辺の巨木 | 芹ヶ沢のサクラ :磐越自動車道と県道300号の交差地点の近く. かもん桜 :三春町の八十内公園の中央.芹ヶ沢のサクラと近い. 山田の天王桜 :県道57号線の神社の境内.滝桜からさほど離れていない. 雪村桜 :雪村庵)の正面.背後の竹林が桜を引き立てる良い舞台装置. 上石の不動桜 :この桜の中では滝桜から最も遠い.滝桜の子株とされる大桜. 紅枝垂地蔵ザクラ:滝桜の子株とされる.滝桜から南に4kmほど. 五斗蒔田桜 :紅枝垂地蔵ザクラから南の耕地の中.樹形が美しい. |
巨木と雑記1.滝桜について
福島県のほぼ中央に位置する三春町。 阿武隈山地の西裾に広がる丘陵地で、町の南部にはダム(三春ダム・さくら湖)があります。 町の中心部を見下ろす丘の上には城跡(三春城・城山公園)があり、江戸期は三春藩の地でした。 三春町には枝垂れ桜の大木が多く、県内でも有数の桜の名所。 町内でも特別な桜が、国指定年天記念物にして日本三大桜の1本「三春滝桜」です。 (他の日本三大桜 山高神代桜 根尾谷の淡墨桜) 滝桜は日本三大桜に相応しい、美しさ・大きさ・風格を湛えた大桜。 樹形は直幹でなく、根元付近から大枝が四方へ伸び、その複雑で風雅な枝ぶりは巨大な盆栽の如く。 樹齢は1000年以上とされる古木ですが、活力は今でも健在で、毎年に盛大な花笠を飾ります。 満開となった姿は、丘陵から湧きだす巨大な重層の噴水のようで、息を呑む絢爛たる美しさ。 まさに桜の女王と呼ぶに相応しい三春滝桜。 毎年、春が近づけば、この大桜を筆頭に福島の桜に胸が焦がれます。
巨木と雑記2.滝桜の古い記録
滝桜にまつわる古い記録について。 牧野和春氏の著書・桜伝奇[3]からの引用では、 滝佐久良の記(天保7年、作者不明)と田村郡郷土史(明治37年、田村教育会)に滝桜の古い記録があるそうです。 それによると、正保2年(1645)に三春藩に秋田氏が入封したときから既に巨樹であった。 三春藩主は滝桜を賞愛し、満開になると花見に訪れることもあった。 滝桜は御用木とされ、桜の周囲の約三畝(約300平方m)、米三斗二升五合に相当する地租を免除し、地元民に保護を努めさせた。 大きさについての記録では、高さ4丈2尺(約12.7m)、周囲3丈2尺(約9.7m)。 光格天皇の御代(1771~1840)、三春藩士の草川次郎なる人物が上洛した際に、宮中で滝桜を報告する件のこと。 なお、この樹高と幹周は、林学博士である本多静六氏による著書、大日本老樹名木誌[4]にある滝桜のものとほぼ一致しています。 以上の伝記に因って、200年近く前から現在と同等の巨樹であり、古くから人々を魅了し大切に守られてきたことが分かる滝桜。 「桜久保」という地名も、この事を物語っているようです。
福島TOP | △TOP | 前へ戻る |