巨木TOP / 福島 / 川辺八幡のさかさ杉
川辺八幡のさかさ杉
巨木の写真
巨木の基本情報
巨木の名前 | 川辺八幡のさかさ杉 / 大杉 [2] |
|
||
---|---|---|---|---|
樹種 | スギ (杉) | |||
幹周 | 5.70m / 5.90m [2], 5.35m / 5.90m [4] | |||
樹高 | 36.0m / 36.0m [2], 35.0m / 36.0m [4] | |||
推定樹齢 | 1000年 / 750年 [2] | |||
特徴 | 湾曲した下枝と横枝 / 真っ直ぐな単幹 | |||
保護指定 | 県指定天然記念物 / 村指定天然記念物 | |||
所在地 | 福島県石川郡玉川村川辺宮ノ前 | |||
所在施設 | 川辺八幡神社 | |||
撮影日・状態 | 2022.04.25 : さかさ杉は空洞があり主幹上部を失っているが意外と樹冠は大きい、大杉は樹勢良好 | |||
アクセス | ||||
車 | あぶくま高原道路・玉川ICから約1㎞ | |||
電車 | 水郡線・川辺沖駅から約2㎞ (泉郷駅からも約2㎞) | |||
参考情報 | ■現地解説板 [1] 川辺八幡神社本殿・旗持入学式:内容は下記雑記の写真12を参照 [2] さかさ杉・大杉 :内容は上記さかさ杉の写真09と下記雑記の写真13を参照 ■外部ウェブサイト [3] 玉川村ホームページ :川辺八幡神社の情報あり [4] 巨樹巨木林データベース :当巨木の登録あり (2000年度の調査記録) ■少遠景の記録 [5] 福島県の猫神様めぐり :旅日記の記録、玉川村の猫の石碑と化猫伝説を紹介 [6] 古殿八幡神社のスギ :石川郡古殿町、狛犬が当神社と同じ石工 (小林和平) による作品 |
巨木と雑記.石川郡の総鎮守であった古社
創建から1000年もの歴史をもち、 当地を支配してきた石川氏により、石川郡の総鎮守として祀られてきた古社です [1]。 期待以上に荘厳な雰囲気の境内に感激。長居させていただきました。 さて御神木について。 さかさ杉。湾曲した枝など個性ある見事な巨木ですが、立地が少し難。 接近できるのは西寄り側だけ、根本は2mくらい土盛りしたという。 また空洞などの損傷もあり、なかなか決まった姿が写らないな~と考えていると。 凄みのある迫力に気圧される瞬間が来ました。 まるで一つ目の巨人に睨まれているようだ。 空洞を主体に見仰いだとき、豊かな表情と神威が伝わってくる巨木でした。 拝殿横の大杉。 さかさ杉と比べれて、じつに素直な樹形の整った直幹。 特段に太くはないが、先細りせず天高く立ち昇る幹は力強い。 なにより、傍らの拝殿・本殿・稲荷社といった、古社の数々と重なる姿が神々しく映ります。 稲荷社の真正面にたつ御神木。
おわりに神社由緒 [1] について。 創建は平安時代、河内源氏の二代目棟梁である源頼義とされる。 永承6年 (1051)、鎮守府将軍として阿部氏の征討のため奥州へ下向する際、 氏神である石清水八幡神を勧請して戦勝祈願。 天喜元年 (1053)、当地に八幡宮を創建したと伝わる。 後、頼義に従い阿部氏と戦った源有光は、 軍功により当地を含む石川郡を所領とし、石川性を名乗る (陸奥石川氏)。 以後、当八幡神社は石川氏により領内の総鎮守とされ、 最盛期は伊達郡、河沼郡、右県の志田郡などに社領を有したという。 本殿は江戸初期、慶長年間 (1596-1615) に造営された古建築、県の重要文化財。 伝統行事の旗持入学式 [1] について。 玉川村立玉川第一小学校でのことでしょうか。 毎年4月の入学式の日、新一年生を含む全児童が日の丸の旗を持って、 当社に参拝してから当校しているそうです。 なんと100余年も連綿と続けられてるという。 明治の学校創建時から続いているのでしょう。 児童たちの郷土を愛する心と道徳心が育まれる、素晴らしい伝統行事と思えます。
福島TOP | △TOP | 前へ戻る |