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観音寺跡のスダジイ
巨木の写真
巨木の基本情報
巨木の名前 | 観音寺跡のスダジイ [2][3] |
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樹種 | スダジイ(すだ椎) | |||
幹周 | 6.10m [1], 6.20m [2], 6.88m [3] | |||
樹高 | 18.0m [1], 18.5m [2], 14.0m [3] | |||
推定樹齢 | 400年 [3] | |||
特徴 | 露出した太い根本 | |||
保護指定 | いわき市指定天然記念物 | |||
所在地 | 福島県いわき市小川町柴原館下 | |||
所在施設 | 観音堂、柴原公民館 | |||
撮影日・状態 | 2020.11.04 : 道路側の根元が痛んでいるが樹冠は大きく樹勢は良い様子 | |||
アクセス | ||||
車 | 常磐道・いわき中央ICから約13km(いわき四倉ICからもほぼ同距離) | |||
電車 | 磐越東線・小川郷駅から約2km | |||
参考情報 | ■外部ウェブサイト [1] 巨樹巨木林データベース:2000年度の調査記録 [2] いわき市公式サイト :市指定天然記念物の紹介PDFに当スダジイあり [3] 福島県公式サイト :いわき地区の巨木紹介ページに当スダジイあり ■少遠景の記録 [4] 上平窪のシイノキ群 :いわき市平上平窪の利安寺の寺叢 [5] 称名寺のしいのき :宮城県亘理町、東北で最大のスダジイ |
巨木と雑記.東北で珍しい見事な大シイ
スダジイは寒冷地には適さない植生のため、東北地方では巨木を見かけることは稀。 関東地方の栃木県と群馬県でも、特別に大きな巨木を見たことはありません。 しかし、いわき市の浜通りにはスダジイの巨木が多く分布している様子。 福島県内でも日照時間が長く、降雪が少なく気温が高い地域。 太平洋に面していて、西側から来る寒気が阿武隈山地に遮られることが大きいのでしょう。 同様な地勢の宮城県の海岸地域、亘理町にもスダジイの巨木 [5] があります。 観音寺跡のスダジイは、茨城県を除く北関東でも中々お目にかかれない巨木。 背はあまり高くないものの、根本付近から主幹は複数の幹に分かれ、こんもりとした広大な樹冠を形成。 大きく隆起した逞しい根本にはとても貫禄がある。 東の道路側の土砂が流出し、根本の露出部が多く傷ついているものの、樹勢は良好。 陽光をたくさん浴びて大きくなったという、温かな印象も受ける見事なスダジイでした。
巨木と雑記.観音寺の歴史
今は柴原公民館が建ち、その隅っこで大シイが暮らす場所は、 かつて観音寺 [2] があった場所です。 羽黒派修験道の寺院、四倉狐塚にあった善行院の末寺でしたが、 明治5年(1872)の修験宗廃止令により廃寺に。 その後、近くにある遍照寺の所有地になったとか。今も遍照寺と関わりがあるのでしょうか。 当時の名残を留めているのが、観音堂と稲荷社、大シイの根本に並ぶ供養塔と石仏。 大シイだけが往時の景色を知っている。
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