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増上寺のカヤ
巨木の写真
巨木の詳細
巨木の名前 | 増上寺のカヤ | 樹種 | カヤ(榧) | |
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幹周/樹高 | 4m / 25m | 推定樹齢 | 600年 | |
保護指定 | 東京都指定天然記念物 | 所在地 | 東京都港区芝公園4丁目7 | |
撮影日/天候 | 2009.05.22 / 晴 : 幹の樹皮の一部が剥落.一部に空洞があるか.しかしさほど樹勢は悪くない. | |||
アクセス | ||||
車 | 参拝者用の駐車場は狭いので当てにしない.付近の有料駐車場を利用する. | |||
電車 |
芝公園駅(三田線) :出口A4 御成門(三田線) :出口A1 大門駅(浅草線・大江戸線) :出口A3・A6 浜松町駅(山手線・京浜東北線):金杉橋口(約10分) |
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備考 | 大カヤの立つ場所は増上寺の境内の南東端、日比谷通りに面した慈雲閣の背後。 境内の端にあるため、存在に気が付かない参詣者が多いだろう。 芝東照宮の大イチョウとは、お互いの姿が見える距離。 芝公園を散歩中にその存在に気が付いた。実の生る雌木。 | |||
近辺の観光 |
増上寺 :増上寺の公式ウェブサイト. 芝東照宮 :芝東照宮の公式ウェブサイト. 東京タワー :港区のランドマーク、東京タワーの公式ウェブサイト. 貿易センタービル・展望台:最上階40Fの展望台.東京タワー方面の夜景が美しい. 旧芝離宮恩賜庭園 :浜松町駅前の美しい日本庭園.浜離宮恩寵庭園にも足を伸ばしたい. 四季劇場(春・秋) :劇団四季の専用劇場.ここで鑑賞したライオンキングは最高だった. |
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近辺の巨木 | 芝凍傷宮のイチョウ / 芝公園の古木 |
巨木の地図
巨木と雑記
港区の中央部、東京タワーの正面には、浄土宗の大本山の1つ、増上寺があります。
広大な境内地と、立派な山門や堂塔が並ぶ大伽藍。
江戸期には徳川家の菩提寺としても栄え、奥には徳川家の霊廟もあります。
今回ご紹介する巨木は、広い境内の一角、日比谷通りに面した慈雲閣の背後に立つ大カヤ。
増上寺の歴史について少し。
室町時代の明徳4年(1393)、浄土宗第八祖・聖聡により開基。
江戸時代には徳川家の菩提寺としても繁栄。
関東に18あった浄土宗の僧侶の養成機関・檀林の筆頭であり、
関東における浄土宗の大道場となります。
元々は千代田区の麹町の付近にあったそうですが、
慶長3年(1598)に現在地の芝へ、家康公によって移されています。
ご本尊は恵心僧都・源信の作と云われる阿弥陀如来像(安国殿に安置)。
家康公が所持していたもので、陣中にも身辺に安置し、戦勝を祈願したそうです。
勝運、災難除けに霊験あらたかな仏として、今も信仰を集めています。
江戸時代の最盛期、寺領は一万余石、境内の広さは約25万坪、数多くの堂宇と学寮の並ぶ巨大な伽藍。
そんな増上寺の栄華にも、明治期には陰りが訪れます。
徳川幕府の崩壊による強力な庇護者の喪失。
神仏分離令によって、境内地の多くが接収。一時期は神官の養成機関(大教院神殿)も置かれました。
更に2度にわたる大火によって、貴重な堂宇の多くが焼失。
こうして規模が縮小していったのです。
ちなみに、芝公園や東京タワー、東京プリンスホテルの敷地も、元は増上寺の境内地だったとか。
大正期には焼失した堂宇の再建が進み、復興が成されていました。
しかし、昭和20年(1945)5月25日の東京大空襲にて、再び灰燼に。
ちなみに、山門の三解脱門は戦火を逃れた建物の1つ。
元和8(1622)年に建立された、境内で現存する最古の建物で、国の重要文化財。
昭和49年(1974)には境内の中央に建つ大殿も再建され、
ほぼ現在の姿に復興されています。
増上寺のカヤは、近くに立つ芝東照宮のイチョウと共に、私が都内で出会った初めての巨木。
かつての職場が近かった為、昼休みに芝公園を散歩していて見つけました。
解像度が低くて古い写真しか残っていないので、公開しないつもりでしたが、
見返していたら懐かしくなり、東京都の巨木一覧に追加しました
(芝公園の古木も同様)。
増上寺の大カヤは樹齢600年とされる古木。
樹齢が正しければ、増上寺が現在地へ移る前に、既に存在していたことになります。
現地の解説板によれば、自生していた木と記述。
平地の境内地に立つカヤの古木としては、植樹されたものでないのは珍しいのかもしれません。
樹冠は円錐形で、遠くからはスマートに見える端正な立姿。
根本から見上げれば、古木らしい風格を感じさせてくれます。
幹には根本や中腹に、樹皮が剥落し木質が露になっている所が複数あります。
幹の内部は、空洞化している箇所があるかもしれません。
樹勢は少し衰退の傾向があるようですが、枝葉の量は少なくなく、根本には実も落ちていました。
増上寺へ参詣の際は、境内の最古老である大カヤの元へも、是非お立ち寄りを。
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