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土屋神社の神木スギ
巨木の写真
巨木の基本情報
巨木の名前 | 土屋神社神木スギ [1][2] |
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樹種 | スギ (杉) | |||
幹周 | 8.50m [1][2][3] | |||
樹高 | 18.0m [1], 28.0m [3] | |||
推定樹齢 | 1000年 [1][2] | |||
特徴 | 単幹、中腹に横枝 | |||
保護指定 | 埼玉県指定天然記念物 | |||
所在地 | 埼玉県坂戸市浅羽野 | |||
所在施設 | 土屋神社 | |||
撮影日・状態 | 2022.12.20 : 主幹上部が切除、葉が残るのは横枝1箇所のみ、2020年9月に撤去作業があったらしい 2016.02.11 : 葉は主幹上部と横枝の2箇所に小規模に茂るのみ、樹勢は極めて衰退している様子 | |||
アクセス | ||||
車 | 関越道:鶴ヶ島ICから約3km、坂戸西スマートICから約3km 圏央道:圏央鶴ヶ島ICから約5km、坂戸ICから約9km | |||
電車 | 坂戸駅 (東武東上線・東武生越線) から約2km | |||
参考情報 | ■現地解説板 [1] 土屋神社神木スギ :内容は下記雑記の写真02を参照 ■外部ウェブサイト [2] 坂戸市ホームページ :当巨木の情報あり [3] 巨樹巨木林データベース:当巨木の登録あり (2000年度の調査記録) [4] 国立国会図書館DC :新編武蔵風土記稿( 巻之170 / 入間郡之15) に土屋神社の記録 ■少遠景の記録 [5] 多和目天神社のカゴノキ:坂戸市、関東地方で最大とみられるカゴノキ [6] 入西のビャクシン :坂戸市、土屋神社と同じく円墳の上に鎮座、県内で最大級のビャクシン |
巨木と雑記
坂戸市の市街中心部から少し南西、住宅地に囲まれた小丘の森が土屋神社 [1]。 直径50mほどの古墳の真上に鎮座しています。 社殿の背後にそびえ立つ御神木は、県内最大級のスギ老樹。 墳丘が築造された遥か古代から、ここに根差しているような風格ある佇まいです。 現在、主幹中腹から上は殆どの枝が失われてしまった。 葉を茂らせているのは、西へ伸びた横枝に残る1箇所だけ。 まさに風前の灯火、最期の命の炎を煌めかせんとする如く、壮絶な立姿です。 見仰ぐ感動には、痛みと緊張感を伴うもの。 往時は「武蔵国随一の大杉」と称えらるような巨躯を、 天高く立ち昇らせていたことでしょう。 希望を込めて、少しでも樹勢が良くなることを祈っています。
土屋神社の由緒について。 古墳時代の後期となる7世紀頃に築造された、 円墳がいつしか神社となった。 新編武蔵風土記稿には興味深いことが記されています。 要約してみた内容は以下。 社号は土屋権現社、別当は延文3年 (1357) に開山された大蔵院。 墳丘には石室があり、内部に恵比寿に似た石像が安置されている。 何の神でいつ頃からあるのか不明。 神像は当地を領した浅羽氏の氏神なのか。 墳丘には浅間神社の小祠と、太さ6囲ほどの老杉もある。 社号は土屋某という人物も当地を領したこと、 また石室があることに由来が考えられる。 石室があり巨木も根差す墳丘。 古くから神聖視され、室町時代には浅間神社や大蔵院も建ち、 霊場とされていたようです。 社宝には永正10年 (1513) の銘ある鰐口があります。 現代、大蔵院は廃寺となったらしい。 周囲の住宅地や公園に建っていたのか。 浅間神社は墳丘の上に残っています。 おわりに新編武蔵風土記稿に記さている「土屋権現社」の項の原文を紹介。 国立国会図書館デジタルコレクション [4] にて閲覧することができます。 識別子ID「764003」で該当書籍、コマ番号「38」で該当項へ移れます。 【 新編武蔵風土記稿 】 (巻之170 / 入間郡15 / 上浅羽村 / 土屋権現社) 高サ一丈五尺許、四方七八間ノ塚ノ南面ヲ、 深サ八尺程、高サ七尺程、洞ノ如クニ穿チ、 三方ハ石ヲ疊テ垣トシ、 屋ノ裏ニハ長サ一丈許、文字ヲモ失ヘル古碑ヲ東西ニ渡シ、 茅ヲ以テ覆屋ヲ設ク。 内ニ丈ニ尺七八寸ナル、恵美須ノ如キ坐像ノサマヲ、 石ニテ作レルモノヲ神體トシテ置リ、 コハ何等ノ神ニテ何ノ頃鎮座セシヤ、 土屋ノ神號モ詳ナラス。 サレト此塚上ニ浅間ノ小祠ヲ置、 傍ニ凡六圍ノ老杉一樹アリ。 塚ノサマハ疑ンヘキモノナキ古墳ナレハ、 昔コゝヲ領セシ浅羽氏ノ墳ニテ、 彼神體ハ時ノ領主ヲ石像トセシニヤ。 又土屋某ナント云ル人領セシコト有テ、 其人ノ石像ヲ安シ土屋ノ神號ヲ加ヘシヤ。 或ハ土ヲ穿チカゝル屋ヲ設ケタレハ、 ソレラノ名ニヨルニヤ。 スヘテ土人ノ傳ヘヲ失ヒタレハ、 今ヨリハソレト定ムヘカラス。 村内大蔵院ノ持ナリ。 (※原文中に句読点は無い)
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