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上谷の大クス
巨木の写真
巨木の基本情報
巨木の名前 | 上谷の大クス [1][2] |
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樹種 | クスノキ (楠) | |||
幹周 | 15.0m [1][2][3] | |||
樹高 | 30.0m [1][2][3] | |||
推定樹齢 | 1000年 [1][2] | |||
特徴 | 肥大した根本、東西に分かれた樹容 | |||
保護指定 | 埼玉県指定天然記念物 | |||
所在地 | 埼玉県入間郡越生町上谷 | |||
所在施設 | 私有地 (見学可) | |||
日付と状況 | 2022.09.22 : 西側の1本の大枝が折損、金属製の支柱や支線による補助が施された、写真は以下雑記にて 2015.03.06 : 樹容に目立つ変化なし、所々に防腐用剤が塗布されていた 2013.03.15 : 樹勢良好、何本かの大枝欠損跡あり、最近に周囲の木々の伐採およびウッドデッキが再建 | |||
アクセス | ||||
車 | 関越道・坂戸西スマートICから15km、嵐山小川ICから約16km | |||
電車 | 生越駅 (JR八高線・東武生越線) から約6km | |||
参考情報 | ■現地解説板 [1] 上谷の大クス :内容は以下雑記の写真02を参照 ■外部ウェブサイト [2] 越生町ホームページ :当巨木の情報あり [3] 巨樹巨木林データベース:当巨木の登録あり (2000年度の調査記録) ■少遠景の記録 [4] 黒山熊野神社のスギ :越生町、近くにある黒山三滝の紹介を含む [5] 登山記録・大高取山 :越生町、弘法山観音から高取山を周回、麓の生越梅林にも寄る |
巨木と雑記.埼玉県で最大の巨樹
埼玉県のほぼ中央部に位置する越生町 [2] 。日本三大梅林のひとつ越生梅林、名瀑の黒山三滝などの観光地があるところ。 加えて埼玉県内で最大とされる巨樹、上谷の大クスがあるまちです。 大クスは生越梅林から北西の山間部、一軒家の背後にそびえ立っています。 樹勢良好で一樹で森を成すような樹冠を広げいる。 真正面から見仰げば、その堂々たる威容に圧倒されます。 スカート状に肥大した根本の重量感も凄まじい。 樹容は掌を合わせて開いたような姿。 東西方向に分かれて、幾つもの大枝を立ち昇らせている。 昔は空間の開いている中央や北側にも、太い大枝があったのかもしれません。
上谷の大クス、その奇蹟的な来歴について。 クスノキは暖地性の樹種で、主に本州では千葉県以西の太平洋岸に生育。 全国トップクラスの巨木は九州に多い。 それが北関東の内陸、標高約250mの山間部に根差し、これほどの巨体に生長できた。 この大クスが特別な理由のひとつです。 手前に屋敷を構え、ここの山林を所有すると見られる方、その御先祖が植えられたのか。 それとも鳥の落とし物が根付いたか。 意外と良い立地なのかもしれません。 ここは強風が遮られそうな谷間の奥で、下の南側は開けているので陽当たりは悪くない。 いずれにしろ所有者の方が代々、山を拓きつつ大クスを守ってきた賜物には違いないでしょう。
巨木と雑記.令和の樹容の変化
2022年9月の再訪では、樹容に変化があり驚きました。 金属製の支柱と支線による、各大枝の折損を防ぐ措置が施されていた。 特に樹勢が衰えているように見えず、この措置が少し過剰に感じられる。 しかし、接近してみて気付きました。 西側の北寄りから立ち昇っていた、幹のように太い1本の大枝が失われている。 北側から見ると分かりやすい (以下写真の12-13)。 この大枝は、令和元年 (2019) 8月の台風で折れたそうです。 この事態を越生町は深刻に受け止めた。 今後、他の大枝の折損および、ウッドデッキへの落枝を防ぐため、速やかにこの工事を実施。 少し武骨な外観になってしまいましたが、必要なことなのでしょう。 それでも広大な樹冠と、真正面から見仰ぐ威容に陰りはありません。
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