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上谷の大クス
巨木の写真








































巨木の詳細
巨木の名前 | 上谷の大クス [1] |
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樹種 | クスノキ(楠) | |||
幹周 | 15m [1][2] | |||
樹高 | 30m [1][2] | |||
推定樹齢 | 1000年以上 [1] | |||
特徴 | 株立の樹形と広大な樹冠 | |||
保護指定 | 埼玉県指定天然記念物 | |||
所在地 | 埼玉県入間郡越生町上谷 | |||
所在施設 | 見学開放の私有地 | |||
撮影日・状態 |
2015.03.06:幹の損傷箇所に防腐用剤が塗布、定期的に治療が行われている様子 2013.03.15:周囲の木々は刈り払われ木道が再建、背後(北側)には回れなくなった 2010.10.02:木道は幹を周回する造り、周囲はも木々に覆われ薄暗く野趣がある |
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アクセス | ||||
車 | 関越自動車道・東松山ICから約16km | |||
電車 | 明覚駅(JR八高線)から約6.1km、タクシー利用 | |||
参考情報 | ■現地資料 [1]現地解説板・上谷の大クス:幹周・樹高・樹齢の他、関東北部でクスの巨木は珍しいなど ■公式サイト [2]巨樹巨木林データベース :2000年度の調査記録 |
巨木と雑記
埼玉県内でも巨木が豊富な町、ときがわ町に隣接した越生町。
日本三大梅林のひとつである「越生梅林」や、約1万株ものツツジが咲き誇る「五大尊つつじ園」が有名です。
そして、埼玉県で最大にして関東最大級の巨木・上谷の大クスがある町です。
幹周15m、樹高30mもの聳え立つ巨体は大迫力。
目の前に立てば、視界を塞ぐ大きな壁のような幹。そこから空高く伸びる大枝は、一本一本が大きな街路樹の大木ほどもある太さ。
2本の巨木が並び立っているような、中央から東西に大きく分かれた樹形が特徴的です。
幹の一部に損傷は見られますが、特に樹勢は衰えていない様子。
全体的に、非現実的な超常の空気をまとった不思議な雰囲気があります。
しかし、近づき難いわけではでなく、どこか包み込むような暖かさを感じます。
訪れる人に元気を与えてくれる、埼玉県で最大の素晴らしい巨木です。
立地の環境も、大クスの姿を引き立てる素晴らしいもの。山の緑に包まれて、大クスとの対面を、より濃密に感じさせてくれます。
上谷の大クスは、数多くの巨木の中でも抜き出た大きさから、希少な存在といえますが、
立地の環境によって、更に希少性が増すのです(昭和63年度に環境省が実施した調査、全国巨木ランキング16位)。
クスノキは暖地を好む樹種のため、本州西部の太平洋側、四国、九州に集中して分布しています。
寒冷地となる関東北部や東北地方では巨大化や生育が難しくなるのです。
越生町でも冬季の気温は氷点下に下がり、雪が積もることもあります。
上谷の大クスは逆境に負けず、1000年のときをかけて、ここまで生長してきた奇跡の巨木なのです。
ここはクスノキの生育に適した暖地ではありませんが、南に面した日当たりの良い里山の谷間に抱かれた立地が、
奇跡的に大クスを育てる揺り籠となったのかもしれません。
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