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龍蔵寺の大銀杏
巨木の写真
巨木の基本情報
巨木の名前 | 龍蔵寺の大銀杏 [1] |
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樹種 | イチョウ (公孫樹) | |||
幹周 | 4.30m [1], 4.75m [5] | |||
樹高 | 10.0m [1], 50.0m [5] | |||
推定樹齢 | 600年以上 [1] | |||
特徴 | 単幹、隆起した根本 | |||
保護指定 | 加須市指定天然記念物 | |||
所在地 | 埼玉県加須市大門町 | |||
所在施設 | 龍蔵寺 | |||
撮影日・状態 | 2022.07.23 : 主幹上部を損傷しているというが樹勢は良い様子、現在の樹高は20mほどはあるか | |||
アクセス | ||||
車 | 東北道・加須ICから約4㎞ | |||
電車 | 東武伊勢崎線・加須駅から約1㎞ | |||
参考情報 | ■現地解説板 [1] 龍蔵寺の大銀杏 :内容は上記の巨木の写真09を参照 [2] 龍蔵寺本堂 :内容は下記の雑記の写真04を参照 [3] 木造阿弥陀如来立像 :内容は下記の雑記の写真05を参照 ■外部ウェブサイト [4] 龍蔵寺ホームページ :詳細な寺歴の資料 (PDF) を閲覧可能 [5] 巨樹巨木林データベース:当巨木の登録あり (2000年度の調査記録) ■少遠景の記録 [6] 總願寺のイチョウ :加須市街地、加須の不動尊として知られた古刹 [7] 玉敷神社の社叢 :加須市内、2本のイチョウ巨木の他、大フジ棚、クスノキなどあり |
巨木と雑記.龍伝説の大イチョウ
加須市街中心地にある龍蔵寺 [4] は、總願寺に比類する大きな寺院。 あちらは加須における真言宗の大道場として、こちらは浄土宗の大道場として発展してきたのでしょう。 創建の時代は、鎌倉幕府が倒れて間もない文和3年 (1355)。 浄土宗藤田派の第4世唱名上人を師とした、教蔵上人による創建とされます。 ご本尊の阿弥陀如来像は、この時代より古い永仁元年 (1293) の開眼。 親鸞上人の弟子、性信上人の門弟による勧進で作られたそうです。 江戸時代に最盛期を迎え、徳川幕府から寺領と諸役免除を安堵されていた。 その資料として9通の朱印状が現存しているそうです。 現在の本堂は、天保6年 (1835) に再建されたもの。
さて大イチョウについて。 実際の印象での幹周は5mくらい。 昔、落雷で主幹上部を欠損したというが樹勢は良い。 大きく隆起した根本と風格ある佇まい。 根本の厳かな石仏が前景となり、立派な本堂と山門が背景となる。 予想以上にフォトジェニックな素晴らしい大イチョウでした。 なお、解説板と巨樹巨木林DB [5] にある樹高、昔は50mもあったということが信じがたい。 野暮なことですが、実際は30~40mくらいだったのでは。 おわりに、寺創建と大イチョウにまつわる龍伝説 [1] [4] について。 昔、当地は利根川の流路となっていた地域で、 川が三又に分かれるところに、鬼島と呼ばれる島 (中州?) があった。 この島には鬼が棲み、当地の住民たちを苦しめていた。 巡錫の途次、当地にやってきた教蔵上人はこの怪異を知り、住民たちを救うべく島に渡った。 すると女性の姿になった鬼が現れ、十念を授けて欲しいと懇願。 上人が十念を授け仏縁を得た鬼は、100丈もある白龍の姿に転じて天へ昇っていった。 救われた住民たちは、白龍の頭があったとこに寺を建立。 白龍と教蔵上人に因み龍蔵寺と名付け、このとき大イチョウは植えられたと伝わる。 ちなみに伝説では、白龍の尾があったところには弁天社を建立し、 そこにもイチョウを植えたとあるそうです。 現在は諏訪神社となっているところで、龍蔵寺から県道を挟んですぐ北東。 なお、諏訪神社の大イチョウは、落雷により既に失われてしまったそうです。 気になる人は諏訪神社にも参拝してみてください。
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