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正法寺の大イチョウ
巨木の写真
巨木の基本情報
巨木の名前 | 正法寺の大イチョウ [4] |
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樹種 | イチョウ (公孫樹) | |||
幹周 | 11.0m [3][4], 11.1m [5] (実測値も同じ) | |||
樹高 | 25.0m [4], 20.0m [5] | |||
推定樹齢 | 700年以上 [3][4] | |||
特徴 | 側幹の集合、隆起した根元に大岩 | |||
保護指定 | 東松山市指定天然記念物 | |||
所在地 | 埼玉県東松山市岩殿 | |||
所在施設 | 岩殿山修善院正法寺 | |||
撮影日・状態 | 2022.11.24 : 完全に黄葉しきっておらず青い葉が残る、根本から見仰ぐ分には申し分ない 2022.09.18 : 樹勢良好、背は高く樹冠も大いに繁茂、2014年の初訪時と大きな変化はない (写真未掲載) | |||
アクセス | ||||
車 | 関越道・東松山ICから約6㎞ | |||
電車 | 東武東上線・高坂駅から約3㎞、以下路線バス利用可 | |||
バス | 高坂駅から「鳩山ニュータウン行き」のバスに乗車、「大東文化大学」バス亭で下車 | |||
参考情報 | ■現地資料 [1] 正法寺の由緒 :解説板、内容は下記雑記の写真08を参照 [2] 正法寺の銅鐘 :解説板、内容は下記雑記の写真09を参照 ■外部ウェブサイト [3] 正法寺ホームページ :お寺の由緒を参照 [4] 東松山市ホームページ :当巨木の情報あり [5] 巨樹巨木林データベース:当巨木の登録あり (2017年度の調査記録、全国巨樹・巨木林の会) ■少遠景の記録 [6] 宮鼻八幡神社の大ケヤキ:東松山市の巨木、推定樹齢700年の大ケヤキ [7] 萬松寺のシイ :東松山市の巨木、現在は枯死状態 (撮影日は2016年2月) [8] 玉太岡神社のムクノキ :東松山市の巨木、背の高い真っすぐな単幹 |
巨木と雑記.東松山市を代表する古刹と巨木
東松山市の南西部にある岩殿丘陵と呼ばれる丘陵地。 当地に開かれた古刹が、岩殿観音こと正法寺 [1][3] です。創建から1000年以上の歴史を有する、坂東三十三観音霊場の十番札所。 今でも大勢の参拝者が訪れています。 境内は岩盤の傾斜地を切り開いたところで、 まさに岩殿と呼ぶに相応しい景観。 岩壁に立ち並ぶ石仏群、荘厳な観音堂、じつに神寂びた景観の霊場です。 岩殿観音の御神木は、埼玉県で最大と見られる大イチョウ。 無数の大蛇が蠢くように隆起肥大、凄みのある根本から見仰ぐ姿は壮観。 大岩の上に根差しているという特徴もあります。 単幹ではなくとも、中腹まで密な束となった幹は、重量感も申し分ない。 背が高く樹勢は良いので、秋の黄葉も絢爛たるもの。 じつに素晴らしい威容の大イチョウです。 幹周について。上記巨木の写真うち、11月の写真06、9月の写真08を見てください。 絵馬が写っています。 このあたりの高さで幹周を実測してみました。 その結果、約11.1m。根本からくびれいる部位でもこの太さ。 なお、巨樹巨木林DB [5] の計測値と同じ値となったことに驚きました。
引き続いて正法寺の由緒について [1][3] 。養老2年 (718)、逸海上人が諸国を行脚している折、岩殿山に立ち寄ったとき。 夢枕に観音菩薩の霊験を得て、岩窟に観音像を祀り、 正法庵という草庵を結んだのが始まりと伝わる。 鎌倉時代になると坂東三十三観音霊場のひとつして栄える (第10番札所)。 尼御台の北条政子の守り本尊とされ、 比企郡を領した有力御家人、比企能員により再興された。 永禄4年 (1561)、小田原北条氏と越後上杉氏による松山城 (地図リンク) を巡る攻防戦が勃発。戦火に遭い伽藍は焼失するも、本尊の千手観音像は守られた。 天正2年 (1574)、栄俊上人によって再興。 天正5年 (1577)、松山城の城主、上田安独斎の寄進を受け堂宇が再建された。 その後、江戸時代に入ると最盛期を迎え、 多くの末寺を擁し、今も名残を見せる門前町は多いに賑わったという。
巨木と雑記.正法寺周辺の見どころ
おわりに周辺の見どころについて。 まず門前町を通る表参道。 風情ある景観で、起点には小島のある弁天池と、エノキの大木もあります。 歩いてみてください。 次に物見山の展望地。 東側に展望が開けていて、筑波山の姿も遠望できる。 またモミジの大木が印象的でした。紅葉の見頃は正法寺の大イチョウと重なるようです。
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