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武野上神社のケヤキ
巨木の写真
巨木の基本情報
巨木の名前 | 武野上神社の欅 [3] |
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樹種 | ケヤキ (欅) | |||
幹周 | 6.30m [3], 6.75m [4], 7.20m (実測) | |||
樹高 | 25.0m [2][3], 23.0m [4] | |||
推定樹齢 | 700年 [2][3] | |||
特徴 | 単幹、肥大した根本の一部が板根状 | |||
保護指定 | 長瀞町指定天然記念物 | |||
所在地 | 埼玉県秩父郡長瀞町本野上 | |||
所在施設 | 武野上神社 | |||
撮影日・状態 | 2022.08.11 : 根本に空洞があるようだが背が高く樹冠の茂りも良い | |||
アクセス | ||||
車 | 関越道・花園ICから約17㎞ | |||
電車 | 秩父鉄道・野上駅から1㎞以内 | |||
参考情報 | ■現地資料 [1] 武野上神社の御由緒 :内容は下記雑記の写真08を参照 [2] 武野上神社とけやき :内容は下記雑記の写真09を参照 ■外部ウェブサイト [3] 長瀞町ホームページ :当巨木の情報あり [4] 巨樹巨木林データベース:当巨木の登録あり (2000年度の調査記録) ■少遠景の記録 [5] 国神の大イチョウ :皆野町で近辺の巨木、秩父地方で最大級のイチョウ [6] 太田熊野神社のケヤキ :秩父市の巨木、武野上神社のケヤキと同等の大きさ [7] 姥宮神社のスギ :寄居町で近辺の巨木、御神木の大スギが3本ある |
巨木と雑記.秩父地方を代表するケヤキ巨木スポット
秩父地方の長瀞町 [3] といえば、 町内中央を流れる荒川がつくった長瀞渓谷。 大規模な結晶片岩などの地層の露頭部が続く景観が広がっていて、国の名勝および天然記念物に指定。 岩畳と呼ばれる場所や、舟下りで渓谷美を楽しめることで有名です。 舟着場のひとつが近くにある野上駅から西。 山裾にある静かな集落の中に武野上神社は鎮座しています。 御神木は秩父地方で最大級のケヤキ巨木。 御神木の大ケヤキ。 まず無粋なことをいいますが、周囲の景観は狭苦しい。 根本まで社殿以外の建物に囲まれている。 それを含めてみても、期待以上に素晴らしい大ケヤキでした。 根本は予想よりも太く重量感があり、幹周は7mを越えている。 過去に剪定された後でも、樹冠は大きく背が高い。 じつに堂々たる樹容の大ケヤキです。 さらに加えて、本殿の背後にもケヤキ巨木が3本ある。 特に太いケヤキの幹周は6m近くありそうです。 武野上神社は、秩父地方を代表するケヤキの巨木スポットでしょう。
おわりに武野上神社の由緒 について [1][2]。 古くは丹生明神や丹生社と呼ばれていた。 新編武蔵風土記稿にも、丹生社が本野上村と中野上村の鎮守であると記されているそうです。 創建の由緒については二つ。 武蔵七党のひとつである丹党により、氏神として勧請されたとする説。 当地を拓いた里人たちが土地神の「野神」を奉斎したとする説。 あるいはこの二説が合わさっているのかもしれません。 近くにある寺院の総持寺が別当を務めてきた。 文永年間 (1264-1275)、総持寺を開山した法燈国師により、 罔象女神と高靇神を「野神」に合祀したという記録があるそうです。 だから創建から800年以上の歴史がある古社。 明治42年 (1909) に村内の5社を合祀、現在の社名に改めました。 そういえば信仰上の理由から、秩父市にある太田熊野神社のケヤキ [6] との繋がりを感じました。 昔、当地は水利のよくない土地だったらしい。 東の荒川より高い段丘の上。西の山には大きな沢は無かったか。 だから法燈国師が水神としての信仰がある、罔象女神と高靇神を合祀したという。 太田熊野神社では旱魃のとき、幣を大ケヤキにかけて雨乞いが行われたそう。 秩父地方で最大級となる双方の大ケヤキ。 ともに水神様の御神木とされていたのかもしれません。
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