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    三所神社のケヤキ

    巨木の写真

    ケヤキ-A (2022.08.27) 【01】大岩のように隆起した根元が迫力、三所神社で筆頭の御神木 三所神社のケヤキ-01
    【02】 三所神社のケヤキ-02
    【03】 三所神社のケヤキ-03
    【04】 三所神社のケヤキ-04
    【05】 三所神社のケヤキ-05
    【06】 三所神社のケヤキ-06
    【07】 三所神社のケヤキ-07
    【08】 三所神社のケヤキ-08
    【09】 三所神社のケヤキ-09
    ケヤキ-BC (2022.08.27) 【01】大きく傾いた幹が特徴のケヤキ (B)、奥にケヤキ (C) 三所神社のケヤキ-01
    【02】 三所神社のケヤキ-02
    【03】 三所神社のケヤキ-03
    【04】 三所神社のケヤキ-04
    【05】 三所神社のケヤキ-05
    【06】 三所神社のケヤキ-06
    【07】 三所神社のケヤキ-07
    【08】 三所神社のケヤキ-08
    【09】 三所神社のケヤキ-09
    【10】 三所神社のケヤキ-10
    【11】 三所神社のケヤキ-11
    【12】 三所神社のケヤキ-12
    【13】 三所神社のケヤキ-13

    巨木の基本情報

    巨木の名前 三所神社のケヤキ (仮)
    樹種 ケヤキ (欅)
    幹周 ABC : 6.30m / 5.95m / 5.25m [3]
    ABC : 7.30m / 6.05m / 5.95m (実測)
    樹高 ABC : 22.0m / 25.0m / 25.0m [3]
    推定樹齢 300年以上 [2][3]
    特徴 (A) 隆起肥大した根本、単幹
    保護指定 不明
    所在地 茨城県筑西市村田
    所在施設 三所神社
    撮影日・状態 2022.08.27 : (A) は主幹上部を欠損し樹冠の規模は小さめ、(B) は根本に一部に損傷、(C) は樹勢良好
    アクセス
    圏央道・境古河ICから約31km、常総ICから約25㎞、北関東道・桜川筑西ICから約15㎞
    電車 下館駅 (水戸線・常総線・真岡鐡道) から約6㎞
    参考情報 ■現地資料
     [1] 三所神社由緒     :内容は下記雑記の写真02を参照
     [2] 明野町指定保存樹   :内容は上記ケヤキ (A) の写真04を参照、筑西市に合併前の町名
    ■外部ウェブサイト
     [3] 巨樹巨木林データベース:当巨木の登録あり、1988年度の調査記録、幹周10m、樹高27m
     [4] 筑西市ホームページ  :市指定文化財の一覧、葦間山古墳について
    ■少遠景の記録
     [5] 観音寺大欅      :筑西市内、伊達氏に所縁の大きな寺院
     [6] 新治廃寺跡のエノキ  :筑西市内、国指定史跡に佇む県内最大級のエノキ

    巨木と雑記

     筑西市の下舘駅を囲む市街中心部から南西に約5㎞。 県道14号線沿いにある村田地区の鎮守が三所神社です。 創建は平安時代の初期とされる古社で、大ケヤキの根本に社殿が建てられたと伝わる [1]。 流石に創建時の御神木は残っていませんが、現在も境内には立派な大ケヤキが3本もあります。 最大のものは、長い参道の南端付近にあるケヤキ (A)。 大岩のように隆起肥大した圧巻の根本が特徴です。 現地標記での幹周は10m [2]。 実際、幹にそれほどの量感はなく、根本からスマートになって立ち昇っています。 それでも実測した胸高周囲は、7m以上とかなり太い。 計測位置は、東側の根本にあるコブからすぐ上あたり。 根周りでは15mを超えています。

     他2本はケヤキ (A) から北、参道沿いに並びます。 ケヤキ (B) は西側に大きく傾いているのが特徴。 頭上を覆う太い幹、根本から仰ぎ見る姿には迫力があります。 一番若く見えるケヤキ (C) は、特に健全で端正な立姿。 若いとはいっても幹周は約6m。なかなかの巨木っぷりです。 このように素晴らしいケヤキが3本もあり、最大のものは個性も際立っている。 三所神社、県南部を代表するケヤキ巨木スポットのひとつでしょう。

    cm-三所神社-01 【01】長い参道の奥に鎮座する社殿。ここからすぐ東側にも境内入口がある。 表参道に対して東参道かな。石鳥居の左手前に神社由緒の解説板。
    cm-三所神社-02 【02】神社由緒の解説板。前半の文字が擦れて完全には判読できなかった。
    cm-三所神社-03 【03】拝殿前にある御神木の幹の一部。断面の板。 枯れてしまい昭和54年 (1979) に伐採された。 ケヤキなのだろうか。そうすると神社創建時から生きてきた御神木だったとか…?


     おわりに神社由緒 [1] について。 弘仁2年 (811)、藤原村田による創建と伝わる。 父は藤原鎌足から六世の藤原真作。 鹿島神宮の分霊を芦間山に勧請、大欅の下に社殿を建立し、村田庄の鎮守とした。 元暦 (1184) の頃、大欅の下に村民が集いを雨乞いをし、 龍神の石祠を建てた (現存するか不明)。 延元の元年 (1336)、兵火による社殿の焼失があった。 寛永年間 (1624-1643)、村田庄にある海老江村の香取神社と、 大林村の八幡神社を合祀。三所神社と称するようなる (当初の社名は不明)。 現在の社殿は大正元年に再建されたもの。

     最後に由緒記にある芦間山について。 ここから北西の小貝川沿いにある、葦間山古墳 [4] がその場所 (地図リンク) だったりして。 現在地は段丘上でも平坦地、周囲から山のようには見えない。 そして伐採した御神木の記念板にも刻まれた、当地に伝わるという古い歌。 「舟とむる 入江の棹の音すみて 芦間の山に 秋風ぞ吹く」。 小貝川沿いにある大きな墳丘。 規模は県内最大級の前方後円墳。年代は4世紀末~6世紀前半と推測される。 宅地や農地で削られる以前の全長は140m近くあったらしい。 高さは10m以上。 周囲の低地や舟上からは山のように見えます。 古墳の上には小さな社や石碑などがあるらしい。 興味のある人は訪れてみてください。何か手懸りがあるかも。