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杣口のサワラ林とトチノキ
巨木の写真(3段構成:県道沿いの大サワラ~サワラ林内の前半~サワラ林内の後半)
巨木の基本情報
巨木の名前 | 杣口のサワラ林 [1] |
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樹種 | サワラ(椹) | |||
幹周 | 5.6m [2](県道沿いの個体) | |||
樹高 | 29m [2](県道沿いの個体) | |||
推定樹齢 | 200~299年 [2](県道沿いの個体) | |||
特徴 | 中腹から3本の幹に分かれ立ち昇る樹形 | |||
保護指定 | 山梨県学術参考林 | |||
所在地 | 山梨県山梨市牧丘町杣口 | |||
所在施設 | 小鳥山の西麓、沢沿いの谷間の県有林 | |||
撮影日・状態 | 2019.06.26 : 県道沿いの個体は樹勢が良い様子、奥地には他のサワラ巨木やトチ巨木もある | |||
アクセス | ||||
車 | 中央自動車道・勝沼ICから約21.7km | |||
電車 | JR中央本線・塩山駅から約15km、タクシー利用 | |||
バス | 杣口上(牧丘循環線)から約4.8km、塩山駅から杣口方面ルートに乗車にて | |||
参考情報 | ■現地解説板 [1] 学術参考林 :杣口のサワラ林の入口県道沿いにある解説板(写真なし) ■外部ウェブサイト [2] 巨樹巨木林データベース:2000年度の調査記録、サワラ林奥のトチノキのついては記録なし ■少遠景の記録 [3] 巨木・姥の栃 :県道219号沿いに立つ大トチ、杣口のサワラ林から近い [4] 巨木・幻想の森 :山形県最上郡戸沢村にある土湯杉の巨木の森 [5] 巨木・洞杉巨木群 :富山県魚津市の山中にある立山杉の巨木の森 |
巨木と雑記.山梨県にある幻想の森
国道が通る笛吹川沿いの町中から、琴平ダムまで通じる県道219号線(柳平塩山線)。 その途中の山中にあるのが杣口のサワラ林。 小鳥山の西山麓である標高約1150m~1400mの谷間、約10ヘクタールにわたり分布するサワラの天然林です [1]。 地形は安山岩の岩が累積した沢の流れる急峻な谷筋。 苔生した岩々の上に、幹や枝が曲がった神秘的なサワラの大木が群生しています。 まさに深山幽谷の景観、山梨県にある幻想の森 [4]。 また岩の上の生育状況から、富山県の洞杉群 [5] も連想させる景観でした。 県道沿いの眺めからでも十分に素晴らしい景観のサワラ林。 その少し奥地に立入ってみました。神秘の原生林は怖いくらいに妖しく幻想的な雰囲気。 後述する大トチの場所に至るまでに、県道沿いに立つ大サワラに見劣りしない巨木は以下の5本ほど見つけました。 なお足下が軽装での立入りや、奥地への立入はおすすめしません。足場が悪い。 ・写真02-07 :入口に近い谷間左岸に立つ個体 ・写真02-11~12:沢の両側に門番のように立つ2対の右岸側、特に太い ・写真03-02 :沢の上に立つ個体 ・写真03-05~08:谷間左岸に立つ個体、足場が悪く接近するのが面倒、特に気に入った ・写真03-12 :谷間左岸に立つ個体、洞が目のように見えた
巨木と雑記.サワラ林の奥に佇む大トチ
まだ見ぬ巨木の気配が感じながら、沢沿いに谷間を登っていきます。 途中の左岸には、岩で組まれた炭焼き窯の跡。 周囲の植生に広葉樹が多くなり、少し谷間が狭くなってきたころ、素晴らしい大トチの姿が見えてきました。 目測で幹周は7mはありそう。 姥の栃 [3] とほぼ同規模に感じられる見事な巨樹です。 個性溢れる沢を跨ぐように傾いだ圧巻の巨体。 根本と北側の背中は実に力強く逞しい姿です。 惜しむらくは、近年に主要な大枝の1本を折損してしまったこと。 折れた大枝は沢に架かる橋のように横たわっている(上を歩けた)。 しかし主幹はまだ健在で、素晴らしい威容を保っています。 杣口のサワラ林。ここは山梨県内でも特に印象的な巨木の森となりました。
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