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河内の大スギ
巨木の写真
巨木の詳細情報
巨木の名前 | 河内の大スギ [1][3] |
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樹種 | スギ(杉) | |||
幹周 | 10.5m [1][3], 11.5m [2] | |||
樹高 | 43m [1], 40m[2] | |||
推定樹齢 | 400年 [1] | |||
特徴 | 複数の幹に箒状に分かれて立ち昇る樹形 | |||
保護指定 | 静岡県指定天然記念物 | |||
所在地 | 静岡県沼津市西浦河内堂山 | |||
所在施設 | 市有林? | |||
撮影日・状態 | 2018.11.06 : 枯れ枝が複数あるが樹勢は良い、根本より太くなり立ち昇って行く様は圧巻 | |||
アクセス | ||||
車 | 東名高速・沼津IC、新東名・長沼沼津ICから約27km (伊豆縦貫道を函南塚本ICまで経由すると約34km) | |||
電車 | 沼津駅から約21km、最寄りバス停から遠いのでタクシーかレンタカーが良い | |||
バス | 沼津駅から江梨・大瀬岬・戸田のいずれかに向かう路線を利用 最寄りバス停の木負農協・久連から下車後、約5.5kmほど歩くことになる | |||
参考情報 | ■現地解説板 [1] 河内の大スギ :詳細は下記の写真05を参照のこと ■公式ウェブサイト [2] 巨樹巨木林データベース:1988年度の調査記録 [3] 沼津市ホームページ :河内の大スギの情報あり ■少遠景の記録 [4] 大瀬崎のビャクシン樹林:沼津市を代表する観光スポットの大瀬崎にあるビャクシンの巨木群 [5] 天城の太郎杉 :伊豆市湯ケ島、天城峠から南西の山中、伊豆で特に有名な大スギだろう [6] シラヌタの大杉 :東伊豆町、天城山の南麓、大きな下枝の多い暴れた樹形 |
巨木と雑記.伊豆を代表する大スギの三柱
巨樹巨木林DB [2] の記録上では、伊豆半島で株立ちでない幹周8メートルを超える大スギは3本。 天城の太郎杉 [5]、シラヌタの大杉 [6]、そして河内の大スギ。 この伊豆を代表する三柱は、いずれも個性と樹形の大きく異なる素晴らしい威容の巨木たち。 近くの観光地に訪れたなら、是非この巨木たちにも会いに行ってみてください。 太郎杉なら天城の七滝とワサビ田。 シラヌタ大杉なら麓の城ヶ崎海岸。 河内大スギなら大瀬崎のビャクシン樹林 [4] がお勧めです。
巨木と雑記.河内の大スギ
まずアクセスについて。堂山と呼ばれる山深いところですが、 林道が通じているので車でアクセスできます。 ただ道幅が狭い区間が長く、落ち葉や土砂が積もって少々荒れている場所もあるので、 スピードを出し過ぎないことです。 林道から大スギへ続く山道の入口に標識があり。 山道は大スギの立つ場所まで、植林に覆われた山中を真っ直ぐ進んでいきます。 約10分ほどあれば着くでしょう。
河内の大スギは独特な立姿。 地上約4メートルほどから7本ほどの幹に分かれ、箒状に広がっていく樹形。 極太の根元よりも厚みをもって立ち昇っていく姿には圧倒されます。 樹高は40メートル近くあり、幹の本数が多いことからも樹冠はかなり広大。 暴れた樹形で樹勢も良いことが手伝い、 初見では「我が巨体を畏れよ!」とでも発しているような気質の強さを感じました。 見慣れてくると以外とまとまりのある樹形に見え、各々の幹は素直。 そして、分散した幹の巨大な樹冠は、陽光をよく通すため明るく輝いて神々しい。 なんだか陽気な巨木にも見えてきました。 最後に樹形についての考察。 根本付近は1本の巨樹としての観がありますが、複数の大木が融合しているようにも見えます。 推定樹齢は巨体の割に若く感じる400年 [1] 。 ある伝承 [1][3] には、大同年間(806~810)に弘法大師が修禅寺を開基したとき、 この地にも訪れて、大スギの樹下に虚空菩薩像を安置したというものが。 伝承を信じるなら大スギは世代交代をしていた?。 初代が倒れた後、人の手で寄せ植えされた苗か、 自然に発生したヒコバエが古株を覆い、現在の姿となった…とか。 ちなみに、戦前のこの一帯は良質な材木の産地であり、この大スギも伐採の危機に。 そこで地元有志による「堂山大杉保存会」が結成され、現在まで大切に守られることになったのです。 大スギの南側の根元に、その記念の石碑「老杉之碑」があります。[1][3]
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