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    はりつけの松

    巨木の写真

    撮影日:2021.11.26 【01】片瀬海岸に佇む老松、南北に並ぶ2本 はりつけの松-01
    【02】 はりつけの松-02
    【03】 はりつけの松-03
    【04】 はりつけの松-04
    【05】 はりつけの松-05
    【06】 はりつけの松-06
    【07】 はりつけの松-07
    【08】 はりつけの松-08
    【09】 はりつけの松-09

    巨木の基本情報

    巨木の名前 はりつけの松 [1][3]
    樹種 クロマツ(黒松)
    幹周 不明 (約4mくらい)
    樹高 不明 (15m以上)
    推定樹齢 250年以上 [1]
    特徴 白い木肌、高い枝下、陸側に流れる樹冠
    保護指定 不明 (町で保護管理はしている模様)
    所在地 静岡県賀茂郡東伊豆町片瀬
    所在施設 海岸の公園のようなところ (町有地か?)
    撮影日・状態 2021.11.26 : 木肌が白っぽいが樹勢は良い様子、かつて傍らにも2本の大クロマツがあった
    アクセス
    中伊豆コース (県道12号経由)  :東名高速・沼津ICから約60㎞
    相模湾岸コース (国道135号経由):西湘バイパス・石橋ICから約67㎞
    電車 伊豆急行・片瀬白田駅から500m以内
    参考情報 ■現地解説板
     [1] 海防の松       :写真なし、植樹された由来と、はりつけの松と呼ばれる言い伝えについて
    ■外部ウェブサイト
     [2] 巨樹巨木林データベース:当巨木の登録なし(2021年11月時点)
     [3] 東伊豆町観光協会   :当巨木の情報あり
    ■少遠景の記録
     [4] 水神社の森      :東伊豆町、奈良本水神社、社叢にスダジイ巨木がたくさん
     [5] シラヌタの大杉    :東伊豆町、天城山の南山麓、県内最大級の単幹のスギ、個性的な樹形

    巨木と雑記

     白田川河口のすぐ左岸、片瀬温泉街に接した海岸にあるクロマツ。 さほど期待していなかったのですが、予想以上に素晴らしいところでした。 周囲は公園の様に整備されていて居心地が良い。 さらに中々の景勝地であるのに、人が少なく静かです。 気分爽快。 見事なクロマツと大海原を交互に眺めながら、気持ちの良いひと時を過ごせました。

     クロマツの姿。 まず白くなった木肌に目を引かれました。 これならシロマツと呼んだ方が良いか。 潮風を浴び続けた影響は、陸側に流れた樹冠にも表れているが、その形がなんとも良い。 片瀬の海岸を風流にしている見事な老松です。

     「はりつけの松」と呼ばれる由来の伝承について [1][3]。 昔、当地の村民同士で、身分による差別で衝突があった。 これに憤慨した人物が、寺にある戸籍簿を焼いた (寺に放火したとも)。 戸籍簿には身分関係も記されているから。 後に当人はこの松で磔刑に処された。 処された人物は、身分差で夫婦になれないことを儚んだ男女であったとも。

     もうひとつ「海防の松」という格好良い名前もあります [1]。 江戸末期の寛政5年 (1793)。 外国船による海防問題が高まったきた時期。 海から沿岸の村々や防備の様子を看破されぬよう、 沿岸諸藩に松を植えるよう幕命があったとか。 伊豆片瀬の海防のため、植えられた松林で残る最後の2本。 文化遺産としても貴重なクロマツでしょう。