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土湯の赤杉
巨木の写真
巨木の基本情報
巨木の名前 | 土湯の赤杉 [2] |
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樹種 | スギ(杉) | |||
幹周 | 15.51m [2] | |||
樹高 | 30m [2] | |||
推定樹齢 | 1000年以上 [2] | |||
特徴 | 太い根本から立ち昇る複数の幹 | |||
保護指定 | 不明 | |||
所在地 | 山形県最上郡戸沢村古口土湯 | |||
所在施設 | 最上川左岸の山林(国有林) | |||
撮影日・状態 | 2019.10.02 : 一部に枯れ枝があるが樹勢は良い様子.古株更新した樹形と見える. | |||
アクセス | ||||
車 | 東北中央自動車道・東根北ICから約59.5km(地図中の駐車スペースまで) | |||
電車 | 陸羽西線・高屋駅から約3km(古口駅からは約5km) | |||
参考情報 | ■外部ウェブサイト [1] 巨樹巨木林データベース:赤杉は未登録(2019年10月時点) [2] 最上地域観光協議会 :観光のほかにも巨木の情報が豊富で赤杉についても紹介あり ■少遠景の記録 [3] 巨木・幻想の森 :土湯杉の巨木が群生する森、アクセスには林道を3kmほど登る(車通行可) [4] 巨木・土湯の黒杉 :国道の入口(標識あり)から山中を約15分登って着く土湯杉の巨木 |
巨木と雑記.赤杉へ訪れる人への警告
最上峡の渓谷沿いに生育する山ノ内杉、土湯杉とも呼ばれるスギの巨木群。 よく知られているのは幻想の森 [3]と黒杉 [4]。 そして道なき深い山中にある幻の大スギがの今回ご紹介する赤杉。 大まかな位置と山中のアクセスルートは、最上地域観光協議会 [2] のウェブサイトや有志のブログなどを参考に分析。 登山の装いで入山し、地形図とGPS端末で現在地と進行ルートを確認しながら、 少し迷いつつも辿り着くことができました。 地図中にアクセスルートを示していますが、危険なため安易に入山しないでください。 目印や踏み跡が殆ど無く、低木の藪も茂る原生林のため、迷ってしまうかも。 さらに急斜面の尾根の登り下りでは、滑落の危険も。 登山経験者でも、藪山や地図の破線ルートを経験している人でないと不安かも。 実感として一般の方の入山は大変危険。 訪れたい人は安全のため現地案内人について、 最上地域観光協議会 [2] のウェブサイトにある連絡先に問い合わせてみてください。
巨木と雑記.赤杉へのアクセス
本解説は上記地図と下記写真とを併せて参考にしてください。1時間30分ほどで辿り着けるでしょう。 藪が特に濃く虫も多い夏期は避けたほうがよいです。 【 国道~トンネル 】 駐車スペースから先は国道を歩いていく。 トラックやバスなど大型車とすれ違う際は、路肩の奥へ立ち入ってやり過ごさないと危険。 国道のトンネルへ下る地点まで駐車スペースから約500mほど。 トンネルまで急傾斜の藪。 トンネルは奥羽西線の下に沢の水を通すもののため増水時は危険。 【 トンネル~尾根 】 トンネルを抜けたら沢を直進せず右の藪へ(直進すると滝のある岩場)。 路線沿いの藪を少し進んでから尾根に取り付く。はじめから急登。 はじめは尾根の西側に進みすぎ、路線を落石から防護する柵の所まで行ってしまった。 ここで引き返して固定ロープのある正しいルートに入った。 【 尾根~トラバース 】 標高100m地点の前後に固定ロープの張られた急斜面が続く。 所々で傾斜は45度以上あり、道中で特に危険な区間。下山時は特に慎重に。 また一部のロープは古いため耐久性が心配。 標高150mを越えて、ブナの木が多くなってくるあたりで、直登せず西の山腹へのトラバースが始まる。 【 トラバース~赤杉 】 ブナやスギの大木が多く見られるようになってくる。 地図中の「藪の山腹」とある地点辺りから先は藪が深く、ほぼ目印や踏み跡がないため、 予定ルート通りに進んでよいものか躊躇した。 藪の山腹を西へ西へと進み、途中には小さな登り下りもある。やがて小尾根の上に立つ赤杉が見えてくる。
巨木と雑記.赤杉の感想
その存在を知った6年前からの念願、やっと赤杉と会うことができて感激。 単独では難しいとは考えていましたが、準備した予定ルートが概ね正しかったのが功を奏しました。 予想よりも尾根は急傾斜で藪は濃い山中。 一部で正しいルートを外れたり、予定ルートの正しさに疑いを持ち周囲を見回したりと、 予想より体力と時間も要しました。 そんなことで、赤杉に到達したときの感動はひとしお。 赤杉はその名前が示すとおり、樹皮の少し剥がれた部分が、アカマツのように赤みを帯びています。 樹形は古株更新の姿のようで、主幹のあった株を5本ほどの側幹が立ち昇り覆っているようなもの。 実に力強く感嘆たる立姿です。 特に深く感じ入ったのは、南側から望む立姿。 この巨樹の顔はここにあるか。 巨人の掌のように荒々しくあり、羽ばたく翼のような美しさも感じられる。 そして山神の玉座のように神々しく映ります。 感動的な土湯杉の王への謁見でした。
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