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    小桧の千年クロベ

    巨木の写真

    小桧の千年クロベ(2017.06.09) 【01】栗駒山の南麓のブナ林に立つ、日本一の幹周があるクロベの巨木 小桧の千年クロベ01
    【02】 小桧の千年クロベ02
    【03】 小桧の千年クロベ03
    【04】 小桧の千年クロベ04
    【05】 小桧の千年クロベ05
    【06】 小桧の千年クロベ06
    【07】 小桧の千年クロベ07
    【08】 小桧の千年クロベ08
    【09】 小桧の千年クロベ09
    【10】 小桧の千年クロベ10
    【11】 小桧の千年クロベ11
    【12】 小桧の千年クロベ12
    【13】 小桧の千年クロベ13
    大クロベ(2017.06.09) 【01】千年クロベの手前に立つ大クロベ.幹周7.24m、樹高20m[1]. 小桧の千年クロベ01
    【02】 小桧の千年クロベ02
    【03】 小桧の千年クロベ03
    【04】 小桧の千年クロベ04
    【05】 小桧の千年クロベ05
    【06】 小桧の千年クロベ06
    【07】 小桧の千年クロベ07
    【08】 小桧の千年クロベ08
    【09】 小桧の千年クロベ09

    巨木の詳細

    巨木の名前 小桧の千年クロベ[1]
    樹種 クロベ(黒檜)
    幹周 10m[1]
    樹高 22m[1]
    推定樹齢 1000年[1]
    特徴 空洞があり直幹でなく横枝が発達
    保護指定 未指定(保護対策が計画中?)
    所在地 宮城県宮城県栗原市(花山本沢)
    所在施設 栗駒山・栃ヶ森山周辺森林生態系保護地域
    撮影日・状態 2017.06.09 : ブナの原生林に中に立つ.空洞がある割には樹勢が良い.
    アクセス
    ■若柳金成IC(東北自動車道)
      距離:約37km
      経由:県道4-国道457-県道42-市道
    電車 ■くりこま高原駅(JR秋田新幹線・東北新幹線)
      距離:約41km
      経由:世界谷地は路線バスの圏外.タクシーかレンタカーの利用.
    備考 ■登山道
      世界谷地原生花園の入口から約2時間、山中の詳は「登山記録」を参照
    引用情報 [1]巨樹巨木林データベース:2005年の全国巨樹・巨木林の会による調査情報
    近辺の観光 ぎゅぎゅっとくりはら :栗原市の公式の観光ポータルサイト.ググっとぐんまに近い響きに親近感.
    栗駒レストハウス   :栗駒山の登山口、いわかがみ平にある施設.東栗駒経由の登頂で約2時間.
    駒の湯温泉      :岩手宮城内陸地震で源泉が埋没したが、現在は営業を再開している.
    山脈ハウス      :レストランと温泉.鮎の定食が美味であった.浴場は少し狭い.
    さくらの湯      :荒砥沢ダム湖の近くにある宿泊施設.食事と入浴のみの利用も可.
    湯浜温泉・三浦旅館  :湯浜コース登山口の宿.千年クロベまで約2時間.
    近辺の巨木 (探索中…)

    巨木と雑記

     東北地方の中央を、青森県から栃木県の北部(那須岳の付近)まで縦断する奥羽山脈。 宮城県の最北部には、その主脈の一座である端正な姿の栗駒山が聳えています。 美しい山容と展望から登山者に人気の山。また南麓に広がる世界谷地原生花園と呼ばれる広大な湿地は、 高山植物の宝庫として観光客にも人気です。 栗駒山の山麓を覆う豊かな原生林の中から、日本一の幹周を持つとされるクロベ、小桧の千年クロベをご紹介。

     千年クロベは栗駒山の南麓、ブナが占める濃い原生林の中。 ここへ通じる道は、かつて栗駒山の南麓を通り、秋田県へ通じる重要な街道であった、羽後岐街道。 現在も一部が山道としても残っており、東に世界谷地(大地森コース)、西に湯浜温泉(湯浜コース)を繋いでいます。 山麓の羽後岐街道の中間地点から南、小桧沢沿いに続く廃道となった林道を進むと、ブナ林の中に点在するクロベの大木たち。 この中に隠れた最大の巨木こそが、千年クロベなのです。
    (山中の詳細は 「登山記録」 を参照)

     ブナの原生林の茂みの中、千年クロベの少し手前(十数メートル)にも、見事なクロベの巨木が1本。 幹周約7mの大クロベで、千年クロベと間違えてしまう人が居るのも頷ける立派な姿。 幹は中腹まで1本にまとまり、そこから複数の大枝に分散。 下枝に複数の枯枝があり、根本に空洞がありますが、大きな樹勢の衰えは感じませんでした。 根元の空洞は幹を貫通しているので、眺める角度によっは、2本の巨大な足を開いて立っているようにも見えます。 私には、足(根本)を交互に構え、腰(幹)を軽く曲げて、しなやかなに腕(大枝)を舞わせる、そんな立姿に艶を感じました。 野趣や迫力では千年クロベに軍配が上がりますが、全体的な形の良さでは、この大クロベか。

     山中を2時間ほど歩く、千年クロベに至る道のり。その道中の甲斐は十分にある、素晴らしい姿の巨木でした。 近くに見劣りしない大クロベが立っているのも有り難い。 千年クロベは約4mほどの高さから、4本の大きな支幹に分散。 横に突き出た太い1本が、この巨木の個性を増長させています。 幹には根本から中腹まで大きな空洞があり、いくつかの大枝は折損していますが、その損傷の割には樹勢が良い(損傷は落雷の影響もあるらしい)。 空洞を新たな組織で覆わんとする生命力を感じました。 雄大な根本から、揺らめく巨大な炎のように立ち昇る姿は大迫力。そして悠久の風雪と生存競争を越えてきた生命の重みと荘厳さ。やはり巨木は美しいものです。