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    乙姫桜

    巨木の写真

    撮影日 2017.04.19 【01】妙関寺の前庭は艶やかな乙姫桜の舞台.白河を代表する銘桜. 乙姫桜01
    【02】 乙姫桜02
    【03】 乙姫桜03
    【04】 乙姫桜04
    【05】 乙姫桜05
    【06】 乙姫桜06
    【07】 乙姫桜07
    【08】 乙姫桜08
    【09】 乙姫桜09
    【10】 乙姫桜10
    【11】 乙姫桜11
    【12】 乙姫桜12
    【13】 乙姫桜13

    巨木の詳細

    巨木の名前 乙姫桜[1]
    樹種 エドヒガン(江戸彼岸)
    幹周 4m[1] 3.4m[2]
    樹高 13m[1・2]
    推定樹齢 400年[1]
    特徴 濃い桃色の枝垂桜で幹に古木の風格
    保護指定 白河市指定天然記念物
    所在地 福島県白河市金屋町
    所在施設 妙関寺
    撮影日・状態 2017.04.19 : 艶やかな花帯と風雅な樹形.枝先を一部失って近しいようだが樹勢は良い様子.
    アクセス
    ■白河IC(東北自動車道)
      距離:約5.5km
      経由:国道4-県道37-市道-国道294-市道(一方通行)
    電車 ■白河駅(JR東北本線)
      距離:約850m
    参考情報 [1]現地解説板      :桜の幹周・樹高・樹齢の他に寺の由緒など(写真13)
    [2]巨樹巨木林データベース:1988年の調査記録
    [3]白河市・公式サイト  :白河市の歴史について参照
    [4]白河物産観光協会   :白河市の歴史や観光について参照
    近辺の巨木 源清桜:妙関寺のすぐ西に位置する妙徳寺の境内に立つ桜.関川寺にも枝垂桜の大木あり.

    巨木と雑記

     白河市の市街中心地は、中世から白河結城氏の小峰城の城下として栄えてきた歴史ある街。 江戸時代に白河藩となった後、初代藩主の丹羽長重により小峰城は三重の天守や城郭が増築、 そして城下も整備され市街地の基礎が築かれたそうです。 幕末の戊辰戦争では、新政府軍との激戦により慶応4年(1868)に焼失落城。 現在の小峰城は、天守が平成3年(1991)に復元され、平成22年に国指定史跡になりました。 日本100名城である市のシンボルには是非立ち寄りたいところ。[3・4]

     乙姫桜のある妙関寺は、関川寺の南に位置しています。 関川寺は白河結城氏の菩提寺であり、2代目・宗広の墓所もある古刹。 美しい前庭の中心には結城桜があり、近くの妙徳寺には源清桜もあるので、 時間に余裕があるなら巡ってみるのがお勧めです (「源清桜」を参照)。
     乙姫桜は妙関寺の西に面した山門の直ぐ背後に立っています。 幹は溶岩のように凹凸が多く、古木らしい貫禄があります。 地上4m付近から3本の大枝に分かれ、境内に美事な花笠を広げています。 紅枝垂桜というだけあって、花弁は濃い桃色。 その風雅で艶やかな立姿から、乙姫桜とは実に言い得て妙な名前ではないでしょうか。 朱塗りの山門と鐘楼の意匠も、桜の姿をより引き立てているように感じられます。 観光者の居ない早朝、地元の参拝者の方たちが愛おしく誇らしげに桜を眺めていました。

     最後に乙姫桜にまつわる伝承について。 時は江戸時代。伊達政宗が江戸へ向かう途中に白河城下で休息。 その時、徳川家への献上品に桜の苗木があり、その1本を当時の住職が所望。大胆ですね。 貰い受けて植えたものが乙姫桜というもの。樹齢の根拠です。 その後、寛保元年(1741)から元の古寺は日蓮宗の妙関寺となり現在に至るそうです。[1]