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新宮熊野神社の大イチョウ
巨木の写真
巨木の基本情報
巨木の名前 | 新宮熊野神社の大イチョウ [1] |
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樹種 | イチョウ(公孫樹) | |||
幹周 | 8.0m [1][4] | |||
樹高 | 37.0m [1], 30.0m [4] | |||
推定樹齢 | 800年以上 [1] | |||
特徴 | 地上数mまで単幹、上部樹冠は箒状 | |||
保護指定 | 喜多方市指定天然記念物 | |||
所在地 | 福島県喜多方市慶徳町新宮字熊野 | |||
所在施設 | 新宮熊野神社 | |||
撮影日・状態 | 2020.11.13 : 目立つ損傷なく樹勢は良い様子、拝殿と重ねた姿が美しい | |||
アクセス | ||||
車 | 磐越自動車道・会津若松ICから約16km | |||
電車 | 磐越西線・喜多方駅から約6km | |||
参考情報 | ■現地解説板 [1] 新宮熊野神社の大イチョウ:内容は上記イチョウの写真09を参照 [2] 熊野神社 :内容は下記神社境内の写真02を参照 [3] 熊野神社長床 :内容は下記神社境内の写真03を参照 ■公式ウェブサイト [4] 巨樹巨木林データベース :本イチョウの登録あり(2000年度の調査記録) [5] 喜多方観光物産協会 :新宮熊野神社の紹介あり(拝観時間と拝観料など) ■少遠景の記録 [6] 温泉神社の大杉 :喜多方市内、熱塩温泉にある大スギ [7] 赤井の大イチョウ :会津若松市、県内最大級の大イチョウ、黄葉が見事 |
巨木と雑記.新宮熊野神社
喜多方市を代表する古社の新宮熊野神社へ参拝。 市内で人気の観光スポットとしても知られている、紅葉(黄葉)の名所。 御神木の大イチョウと長床と呼ばれる拝殿を重ねた景観は、 見知っている人も多いことでしょう。 神社の創建は平安中期の天喜3年(1055)。 鎮守府将軍である源頼義と義家の父子により、奥州平定の最中、 前9年の役(1051~1062)の戦勝祈願のため、熊野三山を勧請したと伝わります。 最盛期は300余りもの末社を従え、奥州の熊野の称された大霊場。 以下境内の様子です。[2]
新宮熊野神社の本殿 [2] について。 拝殿奥の石段の先、玉垣の上に建つ神寂びた3棟。 中央が本社新宮証誠殿、左(南)が末社那智山飛龍権現、右が末社本宮十二社権現。 3棟とも似た造りでも、新宮殿はより凝った意匠。 現在の建物の一部は、室町末期から慶長年間(1596~1615)に 再建されたものと考えられるそうです。 拝殿の長床 [3] について。 横幅9間×奥行4間。各柱の間隔は10尺(約3.03m)。 屋根の庇を除いた横幅は約33メートルもある長さ。 壁はなく吹抜けであることも特徴です。 様式は平安時代末期のものとされ、慶長16年(1611)の大地震で倒壊した後に再建。 昭和46年(1971)から4年間かけた大改修も実施。 できうる限り当初の姿が保たれ、古い材を繋ぎ続けている風格極まる拝殿です。
巨木と雑記.大イチョウ
端正な格調高い姿の大イチョウ。 特筆すべきは傍らの拝殿との共演が、素晴らしく荘厳な景観をつくっていること。 拝殿が吹抜けの構造なのも重要に感じられます。 西側から拝殿越しに眺める大イチョウの姿も神々しい。 この景観を拝みに大勢の参詣者が訪れるのも頷けました。 特に目立つ損傷も見られず樹勢が良い。 根本から分散せず、地上数メートルまで単幹にまとまり、 箒状の樹冠に空高く立ち昇っていく樹形。 巨樹巨木林DB [4] には頭頂部枝折れとあるが、大いに繁茂した枝葉で内側はよく見えない。 雄樹の古木でもさほど発達した気根はなく、 解説板にある樹齢800年 [1] より若い印象を受けました。 会津地方の大イチョウというと、特に新宮熊野神社のものが注目されているでしょうが、 会津若松市にも見事な大イチョウがあります。 猪苗代湖寄りの赤井集落にある大イチョウ [7]。 こちらも周囲の景観が優れたおすすめの巨木、併せて訪れてみてください。
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