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東松院の夫婦樅
巨木の写真
巨木の基本情報
巨木の名前 | 東松院のモミ群・夫婦樅 [1] |
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樹種 | モミ (樅) | |||
幹周 | 5.34m / 2.67m [1][2], 5.30m [3] | |||
樹高 | 37.0m / 26.0m [1][2], 36.0m [3] | |||
推定樹齢 | 600年 [1] | |||
特徴 | 真っ直ぐな単幹、根本が融合した2対 | |||
保護指定 | いわき市指定天然記念物 | |||
所在地 | 福島県いわき市川前町下桶売久保田 | |||
所在施設 | 瑠璃光山東松院 | |||
撮影日・状態 | 2022.04.24 : 樹勢は良い様子、根本だけでなく幹の一部も癒着しているように見える | |||
アクセス | ||||
車 | 小野IC (あぶくま高原道路・磐越自動車道) から約15㎞ | |||
電車 | JR磐越東線・夏井駅から約8㎞ | |||
参考情報 | ■現地解説板 [1] 東松院のモミ群 :内容は下記雑記の写真01を参照 ■外部ウェブサイト [2] いわき市ホームページ :当巨木の情報あり [3] 巨樹巨木林データベース:当巨木の登録あり (2000年度の調査記録) [4] ウィキペディア :釈迦仏の十大弟子の一人である富楼那について ■少遠景の記録 [5] 尻沢の大サワラ :近辺の巨木 (いわき市川前町)、国内最大級のサワラ巨木 |
巨木と雑記.悟りの巨人・師弟の大モミ
国内最大級のサワラ巨木、沢尻の大サワラ [5] から近い東松院。本堂背後の丘陵にはモミ大木が群生していて、最大のものは夫婦樅と呼ばれます。 県内では会津地方を除いて最大級のモミ。 名前のとおり根本が繋がった相生の二柱で、幹の一部も癒着しているように見えます。 体格差が大きく密接しているから「親子モミ」と呼んでもしっくりとくる。 この二柱が横に並ぶ位置からの眺めは壮観です。 中腹付近まで隙間なく並んでいるため、 周囲7mクラスの単幹に劣らない、重量感ある見事な立姿を拝める。 そして根本には意味深な立札。 その意味を考えると、より神妙な心持でこの大モミを拝むことができました (後述)。
大モミの根本にある立札には「フルナの樅」と墨書されています (上記巨木の写真06を参照)。 東松院のご住職さまが命名されたのでしょう。 この「フルナ」の意味が分からず気になりました。 少し調べてみた結果、仏教繋がりで富楼那 [4] を指しているのではないかと考えました。 お釈迦様の十大弟子の一人、プールナ・マイトラーヤニープトラ (サンスクリット語の発音)。 漢字表記では富楼那弥多羅尼子 (ふるなみたらにし)。 富楼那と略称されることが多いようです。 なぜ富楼那の名を冠せられたのか考察。 まず、この大モミを夫婦ではなく、仏道の師弟に見立てたのでは (東松院は臨済宗妙心寺派)。 悟りを伝導する師と、その法嗣を受け継ぐ弟子のモミ。 この地に座して数百年、悟りの極致に達したかのようなモミ巨木と、傍らには成長途中の子モミ。 富楼那は十大弟子の中でも最古参にして、特に説法に優れ、万人を教化へ導いたという。 ご住職はその偉大な姿を、この大モミに重ねられたのでは。 以上、だったら面白いなという話です。
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