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米沢の千歳桜

巨木の写真

撮影日：2021.04.12 【01】会津五桜と共に会津地方でも有名な大桜

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巨木の基本情報

アクセス
巨木の名前	米沢の千歳ザクラ [1]
樹種	エドヒガン（江戸彼岸）
幹周	10.5m [1], 6.70m [2], 6.0m [3]
樹高	14m [1][3], 13.0m [2]
推定樹齢	700年 [1][3]
特徴	太い根本と少し東に傾いだ主幹
保護指定	福島県指定天然記念物
所在地	福島県大沼郡会津美里町米田字池南乙
所在施設	農地の一角（町の管理地？）
撮影日・状態	2021.04.12 ：空洞と複数の大枝の欠損、花をつけていない小枝が複数、樹勢衰退気味
	車	磐越自動車道・会津若松ICから約14km（駐車場なし）
	電車	JR只見線・根岸駅から約2km
参考情報	■現地資料　[1] 米沢の千歳ザクラ　　　：内容は上記の写真13を参照のこと ■外部ウェブサイト　[2] 巨樹巨木林データベース：当桜の登録あり（2000年度の調査記録）　[3] 福島県公式サイト　　　：当桜の情報あり　[4] 会津美里町公式サイト　：当桜や弘安寺の情報あり ■少遠景の記録　[5] 法用寺の虎ノ尾桜　　　：会津美里町内、近くの法用寺にある会津五桜の一本　[6] 石部桜　　　　　　　　：会津若松市内、飯盛山の近くにある会津五桜の一本

巨木と雑記．会津地方を代表する大桜の一本

　会津盆地の南西部に位置する米沢の集落。山裾に拓かれた眺めのよい田畑、その一角に千歳桜はあります。この大桜は石部桜 [6] などの会津五桜と共に、会津地方でも有名な桜でしょう。私も会津盆地で桜巡りをする際、特に注目していた一本です。

　樹齢千年といわれても信じられそうな風貌の老桜。幹は桜としては稀な太さ。会津地方では最大か。老巨樹の宿命、失われていった部位が多く、空洞も抱えています。現在の樹冠の大きさは、最盛期の半分以下でしょう。それでも強く惹かれる立姿で、特に北の背中側には、ほ～っと息が抜けるものがありました。紅色の花弁で艶やかに着飾る、傾いだ腰つきの幹。なんとも色っぽい。老いることにより美しく荘厳になっていく、巨木とは素晴らしい存在ですね。

巨木と雑記．千歳桜の伝説

　千歳桜の伝承について。当地にいた殿様と長者の姫に纏わるお話です。千歳桜は鎌倉時代の文永10年（1273）に富塚伊賀守盛勝により、千歳という女性の供養のために植樹されたという。近くにある弘安寺にも千歳さんに纏わる伝承があります。このお寺の観音堂は弘安2年（1279年）、江川長者と呼ばれた江川常俊により建立。常姫と呼ばれた娘の菩提を弔うためと伝わります。常姫の幼名が千歳であったため、盛勝の想い人を常姫とする説も。悲恋だったのかしら…。 [1][4]