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    大神神社のコウヨウザン

    巨木の写真

    撮影日:2022.07.02 【01】TOP画像のみ写真01と02を合わせたものになっている 大神神社のコウヨウザン-01
    【02】 大神神社のコウヨウザン-02
    【03】 大神神社のコウヨウザン-03
    【04】 大神神社のコウヨウザン-04
    【05】 大神神社のコウヨウザン-05
    【06】 大神神社のコウヨウザン-06
    【07】 大神神社のコウヨウザン-07
    【08】 大神神社のコウヨウザン-08
    【09】 大神神社のコウヨウザン-09

    巨木の基本情報

    巨木の名前 大神神社のコウヨウザン (仮)
    樹種 コウヨウザン (広葉杉)
    幹周 6.50m [5]
    樹高 不明 (20m以上)
    推定樹齢 数百年 [5]
    特徴 4本株立ち、枝下が高い
    保護指定 不明
    所在地 栃木県栃木市惣社町
    所在施設 大神神社
    撮影日・状態 2022.07.02 : 樹勢良好、太く固まった根本を除き、各4本の幹は若々しく見える
    アクセス
    東北道・栃木ICから約7㎞、北関東道・都賀ICから約6㎞
    電車 東武宇都宮線・野州大塚駅から約1㎞、栃木駅から約6㎞
    参考情報 ■現地解説板
     [1] 境内案内版      :内容は下記の雑記の写真12を参照
     [2] 大神神社の由緒    :内容は下記の雑記の写真09を参照
     [3] 室の八嶋の由緒    :内容は下記の雑記の写真10を参照
     [4] 御神木        :内容は下記の雑記の写真06を参照
     [5] 日本最大の広葉杉   :内容は上記の巨木の写真08を参照
    ■外部ウェブサイト
     [6] 栃木県神社庁     :大神神社の情報あり
     [7] 巨樹巨木林データベース:当巨木は未登録 (2022年7月時点)
     [8] 能都町ホームページ  :石川県の能都町、町の文化財一覧の情報あり
    ■少遠景の記録
     [9] 星宮神社のイチョウ  :栃木市内、最寄りの巨木、市内最大のイチョウ
     [10] 村檜神社のスギ    :栃木市内、当社と同じく市内の式内社  [11] 登山記録・太平山   :太平山で迎えた2021年初日の出についての記録

    巨木と雑記.下野惣社の巨木スポット

     現在、栃木市内で特に注目されている神社といえば、観光目的も含めれば太平山神社でしょう。 見晴らしの素晴らしい太平山 [11] を境内地とし、ハイキングコースとしても人気がある。 でも、栃木市には太平山神社の他にも注目すべき大社があります。 市街中心部から北東に約6㎞。 かつての下野国において一世を風靡した古社、大神神社 [2] [6] です。伝承では崇神天皇の御代 (3世紀頃?) の創建とされる式内社。 平安時代まで続く律令制の時代には、下野の全ての神社の中心となる惣社でした。 長い参道と広大な境内地、立派な社殿にかつての栄華を窺えます。 そして全国的にも珍しい、コウヨウザンの巨木が御神木。 巨木スポットしても注目すべき神社です。

     大神神社は古くから水の名勝地としても知られ、室の八嶋 [3][6] とも呼ばれていました。 下野惣社なので、各地の主な大社を境内社として勧請。 そのうち八社 (※1) は泉を引いた池に浮かぶ、八つの島に配置。これが室の八嶋です。 東国の歌枕として都まで聞こえ、多くの歌人に詠まれたところで、 松尾芭蕉 (※2) も訪れています。 泉に浮かぶ八つの神嶋、その神秘の景観は今も健在です。

    【 ※1:室の八嶋】
     参拝路の順番で、筑波山神社、太宰府天満宮、鹿島神宮、雷電神社、富士浅間神社、熊野神社、二荒山神社、香取神宮。 雷電神社は群馬県の板倉町にある神社からの勧請だろうか。北関東は雷が多いから。

    【※2:芭蕉の句】
     「糸遊に むすびつきたる けぶりかな」
    部分の意味について。糸遊は季語にあたるようだ。 春または夏の陽炎、春の陽に蜘蛛が糸をだして煌めき浮遊する様など。 また糸遊結びというと、服や調度につける糸の飾り結びになるか。 けぶり、とは水煙のことらしい。

    cm-大神神社-01 【01】県道2号線に面した表参道入口、一之鳥居の前。
    【02】 cm-大神神社-02
    【03】 cm-大神神社-03
    【04】 cm-大神神社-04
    【05】 cm-大神神社-05
    【06】 cm-大神神社-06
    【07】 cm-大神神社-07
    【08】 cm-大神神社-08
    【09】 cm-大神神社-09
    【10】 cm-大神神社-10
    【11】 cm-大神神社-11
    【12】 cm-大神神社-12
    【13】 cm-大神神社-13

    巨木と雑記.日本最大のコウヨウザン

     コウヨウザン (広葉杉) は中国大陸の南部を原産とする、スギ科ではなくヒノキ科の針葉樹。 樹皮の質感や真っ直ぐ立ち昇る幹の姿は、スギによく似ている。 比べて葉の形は、幅広で長く大きい。葉や樹冠の形は、ラクウショウ (ヌマスギ) やセコイアに近いようです。

     さて大神神社のコウヨウザン。 4本の株立ちで、寄せ植えされて育ったものか。 枝下がかなり高いのは、剪定されてきたのでしょう。 根本は密に固まっていて、太く貫禄がある。 調和のとれた天高く真っ直ぐ立ち昇る4本の幹は、神々しく映る。 はじめてのコウヨウザンの巨木との出会いは、感動的でした。

     神社側ではこのコウヨウザンを日本一と誇っている [5]。 実際にそうかもしれません。 巨樹巨木林DB [7] に登録済みで最大のものは、 石川県の福正寺 (鳳珠郡能登町合鹿) にあるもの。 約5本の株立ちで幹周は6.70mあるという。僅差で大神神社のものより太い。 しかし、巨樹巨木林DBの情報と違い、現在は町指定の天然記念物 [8] ではないらしい。境内にあるケヤキは天然記念物として現在も登録されているのに。 これは、既に枯損してしまって指定を解除されたのかもしれません。 以上のことから、大神神社のコウヨウザンが国内最大級。 もしかしたら第1位になるかもしれません。