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    出島の椎

    巨木の写真

    撮影日:2016.11.23 【01】石仏に囲まれた霊場の本尊たる御神木 出島の椎-01
    【02】 出島の椎-02
    【03】 出島の椎-03
    【04】 出島の椎-04
    【05】 出島の椎-05
    【06】 出島の椎-06
    【07】 出島の椎-07
    【08】 出島の椎-08
    【09】 出島の椎-09
    【10】 出島の椎-10
    【11】 出島の椎-11
    【12】 出島の椎-12
    【13】 出島の椎-13

    巨木の基本情報

    巨木の名前 出島の椎 [1][2]
    樹種 スダジイ (すだ椎)
    幹周 7.00m [1][2][4]
    樹高 15.0m [1][2], 20.0m [4]
    推定樹齢 700年 [1], 300年以上 [4]
    特徴 太い幹と低い樹高、長い横枝
    保護指定 茨城県指定天然記念物
    所在地 茨城県かすみがうら市下軽部
    所在施設 長福寺
    撮影日・状態 2016.11.23 : 主幹上部は欠損しているが樹冠は広く根張りは逞しい
    アクセス
    常磐道・土浦北ICから約18km
    電車 JR常磐線・土浦駅から約17km、以下の路線バスを利用可
    電車 土浦駅西口、霞ケ浦広域バス路線の玉造駅行きに乗車、下高野で下車
    参考情報 ■現地解説板
     [1] 出島の椎と長福寺    :内容は下記雑記の写真02を参照
    ■外部ウェブサイト
     [2] かすみがうら市公式サイト:当巨木の情報あり
     [3] かすみがうら市観光協会 :帆引き船の操業日、随伴船 (見学船) の乗船の予約などはこちら
     [4] 巨樹巨木林データベース :当巨木の登録あり (1988年度の調査記録)
    ■少遠景の記録
     [5] 下佐谷須賀神社のケヤキ :かすみがうら市、筑波山塊の東の麓、果樹園が多い地域

    巨木と雑記.霊気溢れる見事な大シイ

     かすみがうら市 [2] は名前のとおり、霞ヶ浦に南北を囲まれた出島のような地域。 沿岸部ではレンコンの栽培、シラウオやワカサギなどの漁業が盛んに行われています。 東岸に位置する歩崎 (地図リンク) は霞ヶ浦の大展望地。 県指定の名勝であり、帆引き船 (後述) が出航するところでもあります。 そんな市域の東内陸に位置する下軽部。 当地にある長福寺の老樹が出島の椎 [1] です。 ちなみに出島というのは旧村名。 天然記念物に指定された昭和33年 (1958) の当時、ここは市の前身となる出島村でした。 誇らしい村のシンボルツリー。

     かつて多くの末寺を従えた大寺院であったという長福寺。 全ての伽藍は焼失したという。 残された大シイだけが、その繁栄の記憶を留めています。 県内のスダジイの中でも、特に霊的な雰囲気が濃い。 四国霊場を模す石仏たちに囲まれた御神木。 僅かな緊張感のある、樹下は静寂と祈りに包まれた厳かな空間です。 樹容は主幹上部を失っいても逞しいもの。 背の低い幹は筋肉質で力強く、太い横枝を伸ばした樹冠は広い。 そして全方位の石仏と合わさる独特のオーラ。 及ばずながら巡礼者のように、心の澱が灌がれる老樹です。

    cm-長福寺-01 【01】長福寺の境内入口。山門のすぐ左側に大シイが根差している。
    cm-長福寺-01 【02】解説板。

    巨木と雑記.帆引き船

     出島の椎に再訪するときは、併せて楽しみたいと考えている観光があります。 それが帆引き船 [2] という霞ヶ浦の風物詩。 明治初期に地元漁師によって考案された、独特の帆を持つ漁船。 昭和40年代 (1965) までシラウオやワカサギ漁に使われていたらしい。 その後、トロール船による漁が主流となり廃れます。 それでも文化財として存続させ、現在は観光資源として活用。 雄大な湖面に映える、美しい白い帆のレトロな木造漁船。 それを随伴船に乗って間近に見学できるという。 以下、かすみがうら市観光協会 [3] による帆引き船の YouTube動画です。