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八代の大椎
巨木の写真
巨木の詳細情報
巨木の名前 | 八代の大椎 [1] |
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樹種 | スダジイ(すだ椎) | |||
幹周 | 10.0m [1][2] | |||
樹高 | 15m [1] | |||
推定樹齢 | 900年 [1] | |||
特徴 | 太い根本と東半分の欠損 | |||
保護指定 | 茨城県指定天然記念物 | |||
所在地 | 茨城県潮来市上戸1558 [1] | |||
所在施設 | 神名神社の管理地 | |||
撮影日・状態 | 2020.12.05 : 東半分の欠損と空洞があるが、樹冠は広く西側は力強い立姿であった | |||
アクセス | ||||
車 | 東関東自動車道・潮来ICから約7km | |||
電車 | JR鹿島線・潮来駅から約3km | |||
参考情報 | ■現地解説板 [1] 八代の大椎 :内容は以下写真を参照のこと ■外部ウェブサイト [2] 巨樹巨木林データベース :全国巨樹・巨木林の会による記録( (2005年9月7日) [3] 道の駅いたこ :地元野菜や総菜にお菓子、物産が充実、おすすめ ■少遠景の記録 [4] 鹿島神宮の御神木 :隣の鹿嶋市に鎮座する常陸国一宮、社叢は巨木の宝庫 [5] 西連寺の大イチョウ :隣の行方市の巨木、黄葉の名所としても知られる |
巨木と雑記.力強く生きる不屈の老大樹
霞ヶ浦より東に位置する茨城県の南東部。 この地域には過去何度も訪れていますが、八代の大椎には立寄れずにいました。 幹周10メートルとなれば圧巻の巨樹。 しかし幹の半分を失うほどの大きな損傷を負っているとか。 痛ましく悲しい姿を想像し、少し気が引けていたのかもしれません。 今回訪れてみて、その考えは杞憂だったことが分かりました。 確かに大きな傷を負っているが、幹の西側は健在で大きな樹冠を広げています。 様々な苦難を乗り越えてきた力強い立姿は、実に感動的なものでした。 なお、写真が少ないのは当日は雨天で傘を差しながらの撮影であったことと、 根本に接近するのが躊躇われたためです(大シイの樹勢と尊厳を傷つける)。
大シイについて解説板 [1] に興味深いことが記されていました。 過去に枯れたとあるのです。 明治29年(1896)に陸軍参謀本部陸地測量部により、測量の妨げとなる理由にて多くの枝が伐採。 その後の文をそまま引用すると「次年枯れてしまい姿形が見る影もなくなってしまいました」とある。 現在の姿は100年以上かけて古株更新した姿なのか?。 巨樹巨木林DB [2] には推定樹齢300年以上とある。 そしてこの貫禄ある立姿は到底、樹齢が百数十年とは考えられない。 明治の悲劇が起きた後でも、完全に枯れてはいなかったのでしょう。 時は流れて昭和40年(1966)、9月の台風で東側にあった大きな支幹を折損。 現在も北側と東側に大きな傷跡が見られます。 しかし、幹の西側は健在でとても力強い立姿。往事の威容が感じられるようです。 樹冠も解説板にある通り直径18メートルはある広大なもの。 八代の大椎は、2度の大きな苦難を乗り越え、強く生き続ける素晴らしき老大樹でした。
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