巨木TOP / 新潟 / 切畑の乳銀杏
切畑の乳銀杏
巨木の写真
巨木の詳細情報
巨木の名前 | 切畑の乳銀杏 | 樹種 | イチョウ(公孫樹) | |
---|---|---|---|---|
幹周/樹高 | 12m / 40m | 推定樹齢 | 1200年 | |
保護指定 | 新潟県指定天然記念物 | 所在地 | 新潟県五泉市大字切畑字前田 | |
撮影日/天候 (状態) |
2016.09.04 / 晴 : 樹勢良好.雄木.素晴らしく背の高い主幹は途中で折損せずに健在! |
|||
アクセス | ||||
車 | ■磐越自動車道・安田IC:約7.8km | |||
電車 | ■JR磐越西線・猿和田駅:約2km | |||
備考 | 境内や周囲に駐車場は無し。入口の路肩は広くなっていて3台は駐車できそう。 背が高く、高い位置で東側に大きく大枝が伸びている。 強風時や荒天の後日は、落ち枝に注意する必要がありそう。 | |||
近辺の観光 |
五泉観光ナビ :五泉市観光協会のサイト.当市は県内有数のチューリップの産地で花畑が見事らしい. 慈光寺 :応永10年(1403)開山の古刹.参道や堂宇を杉の巨木が囲む. さくらんど温泉 :食堂、売店が併設された温泉施設. |
|||
近辺の巨木 | 将軍杉 |
巨木の地図
巨木と雑記
新潟県の下越地方、新潟市に接した五泉市には、県内で最大級の大イチョウがあります。
五泉市の東端に位置する管名岳(標高909m)。
その西の山裾、阿賀野川に沿って続く広大な田園地帯を前に「切畑の乳銀杏」は立っています。
大イチョウは切畑観音堂の境内に立つ御神木。
この観音堂は、蒲原三十三観音霊場第3番の札所。
大イチョウの樹齢と、観音堂の由緒を知る伝承には、こんなものがあります。
平安時代の大同2年(807)、東大寺の大仏建立を主導した行基菩薩が、各地を巡錫の途中でこの地を訪れました。
その際、当時から既に大木であった大イチョウの枝を切り取り、十一面観音像を彫って納められました。
その後、大イチョウから生まれた観音像は、天保13年(1843)に観音堂と共に焼失。
しかし、同年に再建され、観音像も再び大イチョウの枝から彫り出されたそうです。
伝承では1200年以上の樹齢となる大イチョウ。
観音像となった大枝の切跡は、今も残っているとか。
切畑の乳銀杏は、新潟県で最大級の大イチョウ。その姿を仰ぎ見て、まず驚いたのが背の高さ。
現地の解説板や環境省の調査記録(1988年度の巨樹・巨木林調査)では、その樹高は約40m。
関東地方で出会ったどの大イチョウよりも、背が高く感じました。
全国的にも、この樹高のイチョウは珍しいでしょう。
イチョウの巨木は、主幹が欠損していたり、側幹の集合体になっていることが多いですが、
この大イチョウは、主幹がほぼ1本(西側に根本から側幹あり)。
豪雪地帯で、ほぼ単幹の主幹で、これほどの樹高を誇る大イチョウ。
上層部で東側に発達した大枝の下、仰ぎ見るその威容は、目眩がするほど荘厳でした。
切畑の乳銀杏は、名前の由来が、その幹に垂らした多くの気根。
古くから安産や子育ての信仰がある、大切にされてきた御神木。
根本の祠の前と、観音堂の向拝にある、鳴り物(鈴)のヒモは、乳の形をしているのに気付きました。
【切畑観音の御詠歌】
心から 賤のおだまき くりかえし 輪廻の綱も 切畑の堂
新潟県TOP | △TOP | 前へ戻る |