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脚折のケヤキ
巨木の写真
巨木の基本情報
巨木の名前 | 脚折のケヤキ [4][5] |
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樹種 | ケヤキ (欅) | |||
幹周 | 7.00m [4][5], 7.94m [7] | |||
樹高 | 17.0m [4][5][7] | |||
推定樹齢 | 900年 [4][5] | |||
特徴 | 主幹の大部分欠損、東側の樹皮で屹立 | |||
保護指定 | 埼玉県指定天然記念物 | |||
所在地 | 埼玉県鶴ヶ島市脚折町 | |||
所在施設 | 白鬚神社 | |||
撮影日・状態 | 2022.10.01 : 2021年に樹勢回復工事、幹上部より不定根を伸ばす措置が継続中 | |||
アクセス | ||||
車 | 関越道・鶴ヶ島ICから約2㎞、圏央道・圏央鶴ヶ島ICから約3㎞ | |||
電車 | 東武東上線・鶴ヶ島駅から約5㎞ | |||
参考情報 | ■現地資料 [1] 白鬚神社の由緒 :解説板、内容は下記雑記の写真03を参照 [2] 十一面観音菩薩立像 :解説板、内容は下記雑記の写真04を参照 [3] 白鬚神社の棟札と銘札 :解説板、内容は下記雑記の写真04を参照 [4] 脚折のケヤキ :解説板、内容は上記巨木の写真09を参照 ■外部ウェブサイト [5] 鶴ヶ島市ホームページ :当巨木の情報あり、脚折雨乞の祭礼についても参照 (動画あり) [6] 板倉雷電神社ホームページ:関東に多い雷電神社の総社、白鬚神社の雨乞祭礼に関わる [7] 巨樹巨木林データベース :当巨木の登録あり (2000年度の調査記録) ■少遠景の記録 [8] 米島香取神社のムクノキ :春日部市、主幹の半分以上を失い外皮で立っている樹容が似ている |
巨木と雑記.手厚く治療されるシンボルツリー
鶴ヶ島市の北部に位置する脚折町の地区。 当地にある1000年以上の歴史を持つという古社が白鬚神社です。 本殿背後にそびえる御神木は、県内有数のケヤキの古木。 近年、大がかりな樹勢回復工事が実施。 その結果、樹容が想像とずいぶん違っていたので驚きました。 幹の大空洞を塞いでいた材は全て除去。 危なげな東側の薄皮一枚で立っている姿が際立っている。 それでも、送電線の鉄塔のように堅牢な柱が支えているので、以外と安定感があります。 内側に新しく削られた箇所がいくつもある。 不朽した部分の除去や防腐措置が行われたのでしょう。 周囲に繁茂していた雑木は伐採、土壌改良も行われたらしい。 主幹上部に残る大枝の元から、不定根を伸ばす措置が継続中でした。 鶴ヶ島市の鎮守であり、地元の人々の絆を繋いできた白鬚神社。 御神木は市のシンボルツリー。 出来ること徹底して全てやったような、大胆かつ丁寧な樹勢回復工事。 とても愛されていることが伝わってくる。 大ケヤキは人々の思いを汲み取り、健気に枝を張り命の根を伸ばそうとしています。 その姿に希望の光、魂の糧を分けてもらえた心地でした。
巨木と雑記.神社由緒
白鬚神社の由緒について [1][2][3]。 祭神は猿田彦命と武内宿禰の二柱。 神仏習合の室町時代からは十一面観音菩薩 (立像) も本地仏として祀る。 創建は奈良時代の霊亀年間 (715-717)。 高句麗から渡来した人々が当地に帰化したとき、 郡内に数多く勧請した白鬚神社の一座とされる。 江戸時代には脚折を含む七か村の総鎮守として崇敬されていた。 社蔵の棟札と銘札には、天正2年から享保12年 (1574-1727) のものが残っていて、 往時の歴史や文化を知る貴重な資料となっている。
巨木と雑記.脚折雨乞
白鬚神社が4年毎の夏に行う祭礼、国選択無形民俗文化財の脚折雨乞 [5] 。下記の写真06のように巨大な「龍蛇」が登場します。 全長36m、重量3トンという巨体。 主な材は竹、麦藁、荒縄。最後に熊笹で全身を覆います。鱗ようだ。 祭礼当日、白鬚神社で入魂の儀を行い龍神が宿る。 そして300人もの担ぎ手に運ばれ、雨乞いの儀式が行われる雷電池 (地図リンク) まで行進します。 祭礼の詳細は鶴ヶ島市ホームページ [5] を参照してください。 祭りの様子と歴史をまとめた素晴らしい動画もあります。
ちなみに前回の脚折雨乞が行われたのは平成28年 (2016) 8月17日。 令和2年 (2020) 9月13日に開催予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止に。 次回の開催は未定であるそうです。 人々の絆と伝統文化の継承にまで悪影響を与える疫病。 祭りを再開するためにも、はやく世相が穏やかになって欲しいと切実に思います。 (※2023年2月時点の雑記です、最新の情報は公式ホームページなど参照のこと)
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