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金鑚神社の旗懸銀杏
巨木の写真
巨木の詳細
巨木の名前 | 旗懸銀杏 [4] |
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樹種 | イチョウ(公孫樹) | |||
幹周 | 4.5m [4], 3.8m [9] | |||
樹高 | 20m [9] | |||
推定樹齢 | 550年 [4] | |||
特徴 | 良い雰囲気の石垣に囲まれている | |||
保護指定 | 不明 | |||
所在地 | 埼玉県児玉郡神川町二ノ宮 | |||
所在施設 | 金鑚神社 | |||
撮影日・状態 | 2017.03.24 : 中央に主幹のあったような姿は2代目という伝承を裏付けるものか | |||
アクセス | ||||
車 | 関越自動車道・児玉ICから約10km | |||
電車 | JR本庄駅から約13km | |||
バス | 新宿 :本庄駅南口から神泉総合支所線に乗車約30分 下渡瀬:本庄駅南口から神泉総合支所線に乗車約35分 | |||
参考情報 | ■現地資料 [1] 現地解説板・境内図 :金鑚神社・社殿の写真02を参照 [2] 現地解説板・金鑚神社 :金鑚神社・社殿の写真03を参照 [3] 現地解説板・多宝塔 :金鑚神社・社殿の写真06を参照 [4] 現地解説板・旗懸銀杏 :伝承・樹齢・幹周(1丈5尺)が表記(写真なし) [5] 現地解説板・ハイキングMAP:金鑚神社・御嶽山の写真01を参照 [6] 現地解説板・鏡岩 :金鑚神社・御嶽山の写真04を参照 [7] 現地解説板・御嶽山の石仏群 :金鑚神社・御嶽山の写真12を参照 ■書籍 [8] 埼玉県の山 :発行・山と渓谷者、著者・打田鍈一、ISBN978-4-635-02310-8 ■外部ウェブサイト [9] 巨樹巨木林データベース :幹周と樹高を引用(調査年2000) [10] 金鑚神社(公式) :金鑚神社の公式サイト |
巨木と雑記.埼玉県の北西部で注目していた場所
神川町の金鑚(かなさな)神社は、埼玉で注目していた場所の1つ。 その理由は、御神木の他にも見所が豊富なこと。 高い格式を持つ古社で社殿は特殊な構造。 境内に接する御嶽山の中腹には、国の特別天然記念物の鏡岩。 登山ガイドブック [8] によれば、御嶽山は埼玉で最北の山とさる。 興味を惹かれる理由は十二分、実際に素晴らしい所でした。
巨木と雑記.旗懸銀杏
旗懸銀杏の立つ場所は、赤い神橋の側にある石垣の上。 城でいえば、堀切の虎口を守る櫓跡のようにも見える場所。 旗懸銀杏は雄木で、樹形は根元から2つの幹に分かれたもの。 巨木としての大きさ、樹形の個性や姿の良さには、特に秀でたものは感じません。 しかし、このイチョウ、とても神々しく映ります。それは石垣の舞台効果。 2段の苔むした風格ある石垣は、イチョウの大木があることで祭壇のように見え、 イチョウの姿に神秘性を高めています。 広い境内で特に神寂びた雰囲気を感じました。 旗懸銀杏の伝承 []4 について。 康平5年(1062)、源義家が前九年の役の帰途に植樹。 相当な古木となりますが、現在のイチョウはその2代目で、樹齢は550年とされます。 名前の由来は分かりません。戦勝の祈願などに由来?
巨木と雑記.金鑚神社
金鑚神社の境内で感銘を受けた建物は、多宝塔と拝殿奥の中門でした。 多宝塔は神橋へ続く参道の少し手前、駐車場に近い高台に建つ。 建立は天文3年(1534)、近隣の大きな武士勢力団の1つ、丹党の阿保氏による寄進。 埼玉では貴重な塔婆の古建築とされ、国の重要文化財に指定。[3] 金鑚神社には本殿がありません。 拝殿の奥にあるのは、山を背にした中門のみ。 これは神体山である御室山(御嶽山の北東に位置する峰)を直接に拝した形。 他の式内社の中で、本殿を設けない古代の祭祀形態を残しているのは、 大神神社(奈良県)と諏訪大社(長野県)のみ。[1][2][10] 金鑚神社の由緒について。 主祭神は天照大神と素戔嗚尊の2柱。 社伝では日本武尊が東征の際に、御室山に2柱を祭祀したのが始まり。 鎌倉時代、近郷の武士勢力団であった児玉党や丹党から総鎮守として崇敬。 戦国時代、御嶽山に城が築かれ、城主となった長井氏や後北条氏から保護。 江戸時代、徳川幕府から朱印地の寄進を受け、大光普照寺(金鑚大師)を別当として繁栄。 格式の高い式内社であり、江戸時代には武蔵国二宮(一宮は現さいたま市の氷川神社)と尊ばれたそうです。 ちなみに社名は、この地で砂鉄が採れたことに由来するとか(金砂)。 古くは金佐奈神社と呼ばれたそうです。[2][10]
巨木と雑記.御嶽山
金鑚神社の東に聳える標高約343.4mの御嶽山。 社殿が並ぶ境内地の奥から続く、地図中の表参道コース(仮名)では、山頂までの移動は約40分ほど。 途中で鏡岩・見晴台・弁慶穴を巡ります。 ちなみに、不動沢コースと秋葉コースは、実際に歩いたことはないので、地図中のトレースは不正確です。 国の特天である鏡岩は、境内奥から約10分。 山の中腹にある大きな岩層の断面。 約1億年前の岩断層活動による岩層の路頭部で、高さ約4m、幅約9mと大きなもの。 岩質は赤鉄石英片岩で、岩面は強い摩擦力により研磨され、赤銅色の光沢を放つ。 江戸時代から有名で、当時の文献(十方庵遊歴雑記)にも登場しているそうです。[6] 鏡岩から約5分の登りで尾根上の分岐。 左へ進めば石仏の並ぶ広場(右で山頂)。 広場から正面の岩稜を少し登れば奥宮のある見晴台で、岩稜を左へ巻いて進めば弁慶穴。 見晴台は良い展望地。金鑚神社へ初の参詣であれば、必ず訪れておきたいところ。 東に利根川沿いの関東平野、北に赤城山や日光連山、西(南西)に神川町の城峰山を遠望できました。 ちなみに、弁慶穴の名前の由来は不明。内部は火を焚いたように黒ずんでいました。 この岩峰は山岳修験道の護摩壇があったとされる場所。内部で祈祷などが行われたのかもしれません。[7] 山頂へ向かって尾根上を登って行くと、途中で御嶽城の遺構らしき、堀切の跡がありました。 最後に短い急坂を登れば山頂(本丸跡で目立つ遺構なし)。尾根上の分岐から約10分。 山頂は木々に包まれ、展望はさほどありません。 御嶽城は文明20年(1480)頃に、阿保氏(金鑚神社に多宝塔を寄進)に築城。 後に要衝に位置していたため、武田氏と後北条氏の争奪戦に巻き込まれ落城、武田氏の家臣である長井氏の居城となったそうです。[10]
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