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智満寺の十本杉
巨木の写真
智満寺と十本杉(大杉)の基本情報
巨木の名前 | 智満寺の十本杉[3] |
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樹種 | スギ(杉) | |||
幹周 | 9.5m [3][5] | |||
樹高 | 40m [3][5] | |||
推定樹齢 | 800年以上[3] | |||
特徴 | 現存する十本杉で最大、単幹で背が高い | |||
保護指定 | 国指定天然記念物 | |||
所在地 | 静岡県島田市千葉254 | |||
所在施設 | 智満寺の境内 | |||
撮影日・状態 | 2018.02.26 : 現存する7本のうち、大杉、達磨杉、一本杉が特に樹勢が良い様子 | |||
アクセス | ||||
車 | ■藤枝岡部IC(新東名) :約18.8km | |||
電車 | ■藤枝駅(東海道本線) :約9.5km、タクシー利用を推奨 | |||
バス | ■尾川バス停(静鉄バス・大津線):島田駅~尾川、下車後徒歩約5km | |||
参考情報 | ■現地解説板 [1]千葉山智満寺 :境内入口の石段と清水の前、由緒や行事など記述 [2]智満寺の豆知識 :本堂間の広場、寺の概説を分かり易い文章で記述 [3]智満寺の十本杉 :本堂間の広場、十本杉の幹周や樹齢について記述あり [4]智満寺の大銀杏跡 :庫裡の手前、大イチョウについての解説 ■Web [5]巨樹巨木林データベース:調査年2000、千葉山智満寺の十本杉とクスノキの記録 [6]千葉山智満寺 :智満寺の公式ウェブサイト [7]島田市 :島田市・市役所の公式ウェブサイト |
全ての巨木情報
名称 | 樹種 | 幹周 (m) | 樹高 (m) | 樹齢 (年) | 状態 | 天然記念物 |
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十本杉・頼朝杉 | 杉 | 9.7 [3] 9.26 [5] | 36 [3][5] | 800 >[3] | 倒壊(根株残存) | 国指定 |
十本杉・子持杉 | 杉 | 不明 | 不明 | 800 >[3] | 倒壊 | 国指定 |
十本杉・開山杉 | 杉 | 11 [3] | 不明 | 800 >[3] | 倒壊 | 国指定 |
十本杉・大杉 | 杉 | 9.5 [3][5] | 40 [3][5] | 800 >[3] | 健在 | 国指定 |
十本杉・達磨杉 | 杉 | 7.0 [3][5] | 30 [3][5] | 800 >[3] | 健在 | 国指定 |
十本杉・盛相杉 | 杉 | 7.8 [3] 7.62 [5] | 40 [3][5] | 800 >[3] | 健在 | 国指定 |
十本杉・一本杉 | 杉 | 8.5 [3][5] | 45 [3][5] | 800 >[3] | 健在 | 国指定 |
十本杉・経師杉 | 杉 | 7.3 [3] 7.38 [5] | 36 [3][5] | 800 >[3] | 健在 | 国指定 |
十本杉・常胤杉 | 杉 | 7.2 [3][5] | 30 [3][5] | 800 >[3] | 健在(幹に亀裂) | 国指定 |
十本杉・雷杉 | 杉 | 8.5 [3][5] | 36 [3][5] | 800 >[3] | 健在 | 国指定 |
瑞雲クス [5] | 楠 | 7.3 [5] | 20 [5] | 不明 | 健在 | 不明 |
鐘楼脇のクス(仮) | 楠 | 6.6 [5] | 19 [5] | 不明 | 健在 | 不明 |
智満寺の大銀杏 | 公孫樹 | 7.0 [4] | 30 [4] | 500 [4] | 倒壊(若木有り) | 県指定 |
巨木と雑記.千葉山智満寺
静岡県の中央部、大井川の下流域に位置する島田市。 駿河と遠江の境となった大井川の渡渉地点、東海道の主要な宿場として、古くから栄えてきた宿場町。 今も残る古い町並みの一部は、国指定史跡の川越遺跡として景観が守られています。 町の南部には、日本最大の茶園である牧之原大茶園(掛川市と牧之原市にまたがる)。 地平線まで続くような美しく広大な茶畑は、一見の価値あり。[7] 島田市の市街地へ北から裾野を伸ばすのが、智満寺の開かれた千葉山(標高496m)。 奈良時代の宝亀2年(771)に広智上人により開創。 鎌倉時代には源頼朝の重臣である千葉氏により中興。 千葉氏の功績により、当初の宝亀山から千葉山と号されるように。 奥深い山中の立地、山頂の奥ノ院に祀る守護神の阿修羅坊大権現、 境内に勧請された日吉神社など、天台密教の特色を示す古刹。 行基作とされる千手観音像の本尊と、天正17年(1589)に徳川家康により再建された本堂は、国指定重要文化財。 [1][2][6]
巨木と雑記.十本杉
大木が集う森厳な空気に満ちた千葉山の、盟主たる巨樹が国指定天然記念物の十本杉。 本堂前から山頂まで約30分。大杉から逆時計回りに現存する7本を拝観(頼朝杉・子持杉・開山杉は倒壊)。 深い山中で奥ノ院を囲むように並ぶ御神木。 その神々しい立姿には、ここが特別な霊場であることが強く伝わってくる。 静岡県の中央部で、特に訪れたかった巨木の聖地です。 十本杉の中で特に強い感銘を受けた4本について。 大杉は現存する中で最大のもの。 根周りは15m近くもある素晴らしく太い幹。 今後の十本杉の看板を担うに相応しい、見事な立姿でした。 大杉のすぐ北に位置する達磨杉は、根本付近の肥大した幹の形が達磨のように見えるとか。 個性があり十本杉の中でも溌剌とした雰囲気。特に東側から見上げた姿に感じ入りました。 経師杉は十本杉の中でも特に下枝が多い傘状の樹冠。 枯れた下枝が多いため、見上げた姿は凄味の強い美しさ。 伝承では千葉経師の手植え。 この人物は千葉常胤の次男・師常に該当する? 4本目は雷杉。 名前の由来とされる雷神が顕現したかのような立姿は、十本杉の中でも特に荒々しいもの。 永い山の風雪に耐え抜いた古強者の激しい気迫に、私の心はビリビリ震えました。 最後に2012年に倒壊した頼朝杉について。 倒れた御神木の巨大な幹は用材として利用。 その一部は仏像となり新たな信仰の対象へ。 頼朝杉から彫られた美しい弥勒菩薩座像は、本堂内部に安置されていますので、ぜひ拝観してみてください。 [6]
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