登山TOP / 埼玉 / 両神山(05)尾ノ内沢
登山記録 両神山05(尾ノ内沢)
事前補足
尾ノ内沢や天理尾根のより詳細な登山ルートは、
「両神山09(尾ノ内沢・5月)」
をご覧ください。
本登山記録よりも沢や尾根上の写真の枚数がかなり多いです。
基本情報
(装備・その他は、余裕があれば持ちたいものです)登山記録 | 両神山05 尾ノ内沢 | 日付 | 2013/10/29(日帰り) | |
---|---|---|---|---|
山/標高 | 両神山/1723m | 天候 | 晴 | |
登山ルート | 尾ノ内渓谷・駐車場~油滝~竜頭神社奥宮~前東岳~天理岳~北尾根~尾ノ内渓谷・駐車場 | |||
登山道 | 沢沿いの道、沢の渡渉、鎖場、痩せ尾根、藪 | |||
行動時間 | 約7時間 | 所在地 | 埼玉県秩父市 | |
関連記録 |
両神山01(天理将尾根・5月) /
両神山02(表参道・3月) /
両神山03(赤岩尾根・11月) 両神山04(天理将尾根・1月) / 両神山07(赤岩尾根・10月) / 両神山08(表参道・1月) 両神山09(尾ノ内沢・5月) / 両神山10(赤岩尾根・10月) / 両神山11(表参道・2月) |
|||
装備 | 必携 | 基本装備+ / 防水&防寒着 / 防水登山靴 | ||
その他 | 水筒(HOT) / 杖 / GPSナビ / ストーブ&コッヘル | |||
アクセス | 登山口 | 尾ノ内渓谷の入口にある整備された駐車場. | ||
車 | 関越自動車道・花園IC:国道140、皆野寄居有料道路、県道37・299経由、距離42.6㎞ (皆野寄居有料道路を使わない場合の距離は、47.3km) | |||
電車 |
大野原駅・秩父駅(秩父鉄道):距離約28km 西武バス「栗尾行」または「小鹿野車庫行」に乗車、小鹿野役場で「坂本行」西武バスへ乗換え 「尾ノ内渓谷入口」バス停下車 徒歩20分(西武秩父駅でも同様) |
登山ルート・地図
(地図中の山道⑤~①~④~⑥を通ります.※地図中のトレースは書籍の地図を参考にした手書きです…)登山ルート・詳細
(時刻は到着時刻、移動と休憩・他は、次のポイントまでに要した時間)日付 | 主要ポイント | 時刻 | 移動 | 休憩・他 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
10/29 | 尾ノ内渓谷P | 06:02 | 32分 | - | - |
山ノ神の祠 | 06:34 | 1時間13分 | - | 井戸沢との出合付近 | |
スズノ沢出合 | --:-- | --分 | - | 時刻不明 | |
油滝 | 07:47 | 15分 | 10分 | - | |
地獄穴 | 08:12 | 1時間18分 | 10分 | - | |
竜頭神社奥宮 | 09:40 | 3時間20分 | 15分 | - | |
前東岳 | --:-- | --分 | 15分 | 時刻不明、天理岳まで1時間30分くらい? | |
天理岳 | --:-- | --分 | 10分 | 時刻不明、植林の位置まで1時間くらい? | |
北尾根・植林地点 | 13:40 | 30分 | 5分 | - | |
尾ノ内渓谷P | 14:15 | - | - | - | |
行動時間合計 | 8時間13分 | 7時間8分 | 1時間5分 |
一合橋で左岸に渡ってから山道らしくなる。 道は一旦、北から尾ノ内沢へ流れ込む井戸沢?を越えしばらく進むと左に山ノ神の祠がある。 ここから数分?で沢に下りた所でスズノ沢との出合となる。 本流は右側で、出合から左岸から右岸へ渡り進む。 この先、道の踏み跡は薄くなり、テープなどの目印を見落とさないように進んだ。
スズノ沢の出合から右岸を進む。ここから油滝までの登りは長く感じた。 本流へ流れ込むキギ沢を渡ってしばらく先に、7~10m?の滝を鎖のある箇所でトラバースして越える。 ここは滑り易そうなので慎重に越えた。滑ったら滝に落ちる。滝から先は、左岸へ渡りしばらく進めば油滝へと着く。
油滝の手前から右の急斜面をジグザグに登り突き当たる岩壁の基部に地獄穴。 岩壁を右巻きに登り進むと注連縄のあるシメ張場がある。この先、沢をトラバースした後、 所々に鎖のある急登のヒンマワシと呼ばれる小尾根を登り、 ルンゼを横切ると、キンササゲと呼ばれる鎖のある急坂を登れば竜頭神社奥宮のある稜線へ出る。
本登山ルートでこの区間が最も危険で疲れた。ヒンマワシの途中で小休止。 足場が狭く湿り滑り易く、トラバースする箇所は鎖があるが特に慎重に通過した。 特にキンササゲ前のトラバース地点は岩棚のような足場は背後が切れて落ちているので注意。 所々にある鎖やワイヤーは、どれも古く少し強度が心配だった。
東岳まで鎖の連続だが、一般道であり景色がよいので安堵感があり気分がよい。 天理岳へ続く前東岳からの尾根は、稜線上の一般道から東へ逸れているので前を見ているだけだと見逃しがちかも。 私は見逃して通り過ぎてしまい戻りかえした(ロスタイム15分くらいかな?)。
今まで天理将尾根は2回通ったので、下りは今回が初めてだったが不安は少なかった。 ただし、下り初めてすぐに雨となったので、先を急いだ。 急坂が続く以外にも、連続する小ピークの登り下りがあり、下りでも登り同様に疲れる。 天理岳に着く頃には息が上がってしまった。
この先は踏み跡は殆ど無く、下ってしばらくは笹と灌木の深い藪が続き 笹藪が切れても樹林帯の薄暗い尾根が続く(序盤は北西寄り、中盤以降は北東寄り)。 所々に古いテープがあるが道が正しいか不安だった。 数回、方位磁針や地図で現在位置の確認。尾根が広くなると不安になるが、常に高い尾根の上を進んだ。 やがて植林の尾根に出て送電鉄塔が見えて一安心。あとは林道を下るのみ。
登山の写真
(写真を選択すると大きな画像で閲覧できます)
尾ノ内渓谷の入口の駐車場.入口から吊橋までは整備されている
奥にのトンガリと右のピークは、八丁尾根の大キギと東岳だろうか
左に一合滝が見える吊橋.ここが冬は氷柱で有名な場所だ
尾ノ内沢と井ノ.沢の出合いの先、岩の上に祠のある場所
ここに至るまでの沢沿いの道中の写真はない.お役に立てず申し訳ない
滝の前には注連縄が張ってあり、滝つぼの手前にケルンがあった
この先、滝の北側を巻いて登ってゆく.地獄穴から先は急登りの連続だ
滝ツボには近寄らなかった.次回の訪問では中の様子を覗いてみたい
油滝から急坂の先にある岩の基部には隙間があり中に空間がある
下の隙間から覗いてみる.中は半円形なのだろうか?水が溜まってる
中に入らなかった.大人が立てる広さの空洞があるとか.次回は入ってみよう
竜頭神社奥宮の手前.道中の写真がなくお役に立てず申し訳ない
一般ルートと合流.地獄穴から先は急登の連続で少々疲れてしまった
神社前から西岳の方向.左奥に赤岩岳が見える
神社前から東岳の方向.東岳が雲に隠れようとしている
東岳への登りの途中から見た八丁尾根.紅葉は見頃だ!
東岳への登りの途中から見た八丁尾根と奥に続く赤岩尾根
前東岳~天理岳~北尾根と下った先の植林地帯.道中の写真がなく申し訳ない
登山の雑記
10月下旬、毎年秋になると両神山に登って紅葉が見たくなります。
今回はどうせなら、未踏のルートで登ってみようと思い、決めたのが尾ノ内沢道です。
かつて山へ参詣する講中登山で栄えた登山ルートで、
北に八丁尾根の西岳から東へ続く尾根、南に天理将尾根に挟まれた両神の主稜線へ至る尾ノ内渓谷の道です。
下山では、登山ガイドブック(山と渓谷社・埼玉県の山)に紹介されている
坂本コースは選びたくありませんでした。八丁峠から下り河原沢川沿いに進み坂本バス停のある国道299号へ出るルートです。
沢沿いの見通しの悪い道が長くて、登山口までしばらく道路を歩くのが嫌だったのです。
だからと言って、尾ノ内沢道を折り返すのも面白くない。
そして見つけたのが、天理将尾根で下山するルート、
前東岳から天理岳まで下り、天理岳から伸びる北尾根で尾ノ内渓谷の登山口へ至るものです。
前半と後半のルートは未踏で、後半は地図上に表記のない尾根の上、
緊張と不安の連続があり、けっこう疲労しましたが、両神山の新たな魅力を感じる充実した登山となれました。
次回の訪問ではもっと余裕を持って楽しめると思います。
この日は午前中は曇空で霧が濃く、展望が良かったのが八丁尾根に出て東岳へ登るまでの間でした。
始終、他の登山者には出合わず、静かな登山を満喫できましたが、少し心細かったです。
平日かつ一般的な登山ルートではないし。
尾ノ内沢道では、油滝までは、キギ沢を越えた後の滝の右岸をトラバース(鎖あり)で越える箇所以外は危険を感じませんでした。
油滝以降の後半では、ヒンマワシやキンササゲの急坂がけっこう苦しく、特にトラバースする箇所に注意しました。
鎖のある箇所もけっこうあり、湿っていて滑りやすく、下りでは更なる注意が必要でしょう。
でも、天理将尾根と天理岳からの北尾根で下るより、尾ノ内沢道を折り返した方が時間はかからない筈です。
竜頭神社奥宮のある八丁尾根に出てからは、一時的に霧に包まれることがありましたが、
八丁尾根と続く赤岩尾根や北に広がる景色を見通す事ができました。薄霧に包まれた紅葉が幻想的で美しかった!
しかし、前東岳から天理将尾根を下り初めてすぐ雨天となり、数回、雷鳴のような轟が聞こえたので、
急いで下り始めました。雨と霧で視界が悪く、足元が滑りやすくなってきたので、不安もあり、
写真を取っている気分ではありませんでした。
やっと辿り着いた天理岳で一息入れた後は、北尾根を下って行きます。
雨と霧で視界の悪い中、この初めての尾根を進むのは不安でしたが、
事前に収集した情報を元に、主稜線上を外さないように進んで行きました。
下ってから最初の藪と、途中に何回かある尾根が広くなった箇所が特に不安でした。
所々に古いテーブの目印がありましたが、当てになるのかどうかは分からない。
そして、1時間ほど進んだ先で、植林の中に入り、送電鉄塔が見えて、安堵のため息。
あとはしばらく下って林道を進めば登山口の駐車場です。
色々と未消化な事が多い登山だったので、今度は新緑に時期に再訪問し、もっと丁寧に登山したいと思うルートです。
埼玉TOP | △TOP | 前へ戻る |