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    登山記録 谷川岳02 谷川連山馬蹄形縦走

    事前補足

    2015年8月に2回目の馬蹄形縦走をしました。こちらの登山記録の方が写真がかなり多めです。
    こちらも合わせてご覧下さい。( 谷川岳03(8月・馬蹄形縦走2)

    基本情報

      (装備・その他は、余裕があれば持ちたいものです)
    登山記録 谷川岳02 日付 2011/08/12~13
    山/標高 白毛門/1720m 朝日岳/1945.3m
    茂倉岳/1977.9m 谷川岳/1977m
    天候
    登山ルート 08/12:駐車場~白毛門~笠ヶ岳~朝日岳~清水峠~七ツ小屋山~蓬峠(蓬ヒュッテ)
    08/13:蓬峠~武能岳~茂倉岳~一ノ倉岳~オキ・トマノ耳~西黒尾根~駐車場
    登山道 08/12:白毛門序盤は樹林帯の急坂、後は笹原や一部湿原の尾根道
    08/13:茂倉岳まで笹原の尾根道、一ノ倉岳からトマノ耳まで露岩の尾根道、西黒尾根は急坂
    行動時間 08/12:10時間 08/12:9時間 所在地 群馬県利根郡みなかみ町
    関連記録 谷川岳01(9月) / 谷川岳03(8月・馬蹄形縦走2)
    装備 必携 基本装備+ / 防寒着(早朝や荒天時は気温が低下) / テント泊装備 / 十分な水と行動食
    その他 杖 / 水筒(HOT) / 虫除けスプレー
    アクセス 登山口 土合橋の手前の駐車場.登山口は駐車場の奥
    関越自動車道・水上IC:国道291経由、距離12.7km
    電車 土合駅(JR上越):徒歩400m

    登山ルート・地図

      (地図中のトレースは書籍の地図を参考にした手書きです…)

    登山ルート・詳細

      (時刻は到着時刻、移動と休憩・他は、次のポイントまでに要した時間)
    日付 主要ポイント 時刻 移動 休憩・他 備考
    08/12 駐車場 05:30 2時間 10分 樹林帯の急坂が続く
    松ノ木沢ノ肩 07:40 65分 10分 好展望地
    白毛門 08:55 50分 20分 直下登りはガレ気味で注意
    笠ヶ岳 10:05 1時間15分 10分
    朝日岳 11:30 1時間45分 20分 清水峠まで熊の出来たての足跡が続き恐怖
    清水峠 13:35 2時間 15分 七ツ小屋山の前後が笹が深い
    蓬峠 15:50 - - 蓬ヒュッテ泊.テント持ってきたのにね…
    行動時間合計 10時間20分 8時間55分 1時間25分
    08/13 蓬峠 05:30 55分 5分 蓬ヒュッテ泊のおじさんと茂倉岳まで一緒
    武能岳 06:30 2時間15分 15分 茂倉岳への尾根・笹平の雰囲気がよい
    茂倉岳 09:00 55分 30分 一ノ倉岳からオキノ耳前まで露岩の尾根
    オキノ耳 10:05 65分 30分 肩の小屋に寄る
    ラクダのコル 12:00 2時間05分 15分 急坂に疲れペースダウン
    西黒尾根入口 14:20 15分 -
    駐車場 14:25 - -
    行動時間合計 9時間05分 7時間30分 1時間35分

    【 初日:08/12 】

    登山口~白毛門

    松ノ木ノ肩に出るまでは巨木が散立する樹林帯の長い急坂が続く.この区間はけっこう長く感じた. 頂上直下の露岩の道で、さほど危険ではないが、ガレ気味の場所や鎖場もあり慎重に通過すべき. 頂上や松ノ木の肩は好展望地だが生憎の天気で残念.

    白毛門~笠ヶ岳

    ここから蓬峠までずっと尾根道の上.ハイマツや笹の生い茂る尾根道だ. 笠ヶ岳の手前に小ピークがある. 笠ヶ岳に着いた時点でガスが濃くなり天候が心配になった. とりあず水場と大きな避難小屋のある清水峠まで進む.

    笠ヶ岳~朝日岳

    小烏帽子、大烏帽子などいくつかのピークの登降を繰り返し、もう朝日岳に着いたかな? と思ったら手前のピークだったという感じ。朝日岳に着く頃には疲労が溜まってきた.

    朝日岳~清水峠

    朝日岳の周辺は広い高層湿原で池塘が点在する.晴れていれば素晴らしい景色が見れただろう. ジャンクションピークから清水峠までは、長く急な坂が続き疲れた.笹やハイマツの間の道が 雨で削られ滑りやすくなっている箇所がある. 雨になったら清水峠の白崩避難小屋に泊まろうと思った.

    清水峠~蓬峠

    清水峠から先、背の高い笹原に囲まれた尾根道をゆく.特にに問題はないが、 疲れてきたせいか、七ツ小屋山に着くまで長く感じた. 七ツ小屋山を下ってしばらくすると高層湿原気味のゆやかな尾根が続き、 ようやく蓬峠に着く.

    【 2日目:08/13 】

    蓬峠~武能岳

    登山道は蓬峠のしばらく先から武能岳まで、背の高い笹に足元付近まで覆われた急坂で、 更に朝露に濡れており、下半身がびしょ濡れとなった.レィンウェアのズボンを履くべきだったが暑いしね…. このため谷川岳の縦走で一番ストレスを感じる区間だった. なお、武能岳から見た展望が、今回の縦走で見た景色の中で一番と感じた.

    武能岳~茂倉岳

    武能岳から茂倉岳の尾根に至るコル・笹平の雰囲気がよかった.茂倉岳まで長い尾根だが、 笹平のコルから登りつめれば急坂は続かず、低め笹原の道を進む穏やかな尾根が続き気持ち良い. 茂倉岳も一ノ倉岳や谷川岳の西面の好展望地だが生憎の天気で残念だった.

    茂倉岳~オキノ耳

    茂倉岳から先、ゴツゴツした岩尾根(滑落の心配のある切れ落ちた場所ではない)の登降がオキノ耳の手前まで続き疲れた. 雨天時には滑りやすく危険だろう.一部に長くはないが鎖場もある.このあたりから登山客が増えてくる. ガスに包まれ視界が悪く疲れていたので写真は少ない….

    オキノ耳~西黒尾根

    西黒尾根のガレた岩場や急坂は、疲れた身に辛かった. 下り坂でも足が痛くなってきているのでペースダウンした. 疲れてきて初めて、西黒尾根の下りで怪我する人が多い、ということが身に沁みた.

    登山の写真

      (写真を選択すると大きな画像で閲覧できます)

    【 初日:08/12 】

    01:松ノ木沢ノ肩 谷川連山縦走01

    西側は谷川岳の東面や一ノ倉沢が見える場所だが生憎の曇天でガス気味

    02:松ノ木沢ノ肩 谷川連山縦走02

    正面に白毛門の頂上.手前にジジ岩とババ岩が控えている

    03:白毛門 谷川連山縦走03

    一ノ倉沢の方面.頂上は抜群の展望地らしいが生憎の天気だ

    04:白毛門 谷川連山縦走04

    頂上からトンガリ屋根の土合駅を見下ろせる

    05:白毛門 谷川連山縦走05

    頂上から向う笠ヶ岳.この先、頻繁にヘビに遭遇した

    06:笠ヶ岳 谷川連山縦走06

    笠ヶ岳の手前の小ピークから見上げた笠ヶ岳

    07:笠ヶ岳 谷川連山縦走07

    笠ヶ岳から見た白毛門.今日、この先の天候が心配になってくる

    08:笠ヶ岳 谷川連山縦走08

    朝日岳へ続く尾根.手前に避難小屋、奥に小烏帽子のピーク

    09:朝日岳 谷川連山縦走09

    頂上、付近はガスに包まれ真っ白だった…

    10:朝日岳 谷川連山縦走10

    頂上一帯は湿原で池塘が散在している

    11:朝日岳 谷川連山縦走11

    清水峠への尾根へ.途中、右(東)へ宝川温泉への道が続く

    12:清水峠 谷川連山縦走12

    清水峠と送電線監視小屋.奥のピークが七ツ小屋山ではない

    13:蓬峠 谷川連山縦走13

    やっと到着、蓬峠のヒュッテ.清水峠からここまでガスに包まれていた

    【 2日目:08/13 】

    14:武能岳 谷川連山縦走14

    武能岳から蓬峠方面.大源太山にいつか登ってみたい!

    15:武能岳 谷川連山縦走15

    清水峠方面.この時点で視界はまだよく、茂倉岳以降はガスに包まれた

    16:武能岳 谷川連山縦走16

    茂倉岳への尾根.展望のよい笹原の尾根の雰囲気がよかった

    17:茂倉岳 谷川連山縦走17

    笹平の尾根を過ぎてから武能岳を振り返って.ここの尾根が気に入った

    18:茂倉岳 谷川連山縦走18

    茂倉岳の頂上から武能岳方面.頂上の尾根もガスに包まれ始めた

    19:茂倉岳 谷川連山縦走19

    一ノ倉岳(左)と谷川岳のギザギザした尾根道

    20:オキノ耳 谷川連山縦走20

    ガスに包まれて展望が悪く、アブが鬱陶しかったので写真は少ない…

    21:ラクダのコル 谷川連山縦走21

    谷川岳を見上げる.疲れた体に西黒尾根の急坂がこたえた…

    登山の雑記

     この日の約1ヶ月前に長野県の 奥穂高岳(長野県 奥穂高岳01) へ初めてのテント泊で登って来ました。その時の楽しさから、 夏休みでもテント泊で縦走がしたいと思い、山行を決めた山が谷川岳です。 北に清水峠、南西に谷川岳、南東に白毛門、それらが連山が尾根で湯檜曽川をU字に囲む、 谷川連山の馬蹄形縦走です。2回目のテント泊縦走では、大自然の洗礼を受けたのでした。 なお、この頃は登山記録を人様に向けて公開しようなどと考えてもいなかったので、 2日間も山に居たのに写真の枚数はかなり少ないです。

    【 1日目 :08/12 】

     1日目は、白毛門に登ってから笠ヶ岳~朝日岳~清水峠と至り蓬峠の蓬ヒュッテのテント場で テント泊とする予定です。2回目のテント泊縦走に期待を膨らませていましたが、 天候は優れず雨が降り出しそうな曇天でガスも濃く、あまり展望はよくありませんでした。 それでも序盤は初めて登る山と見る景色に興奮していましたが、 予想外の出来事に、登山を楽しむゆとりが徐々に失っていったのです…。
     1日目の予想外の出来事とは、ヘビ、蜂、熊です。大自然の中だからしょうがないですかね。泣きたくなりました。 白毛門から蓬ヒュッテに着くまで、他の登山者には会わず、ずっと独りだったので、 寂しくないよう、山の神様が使わして下さった心遣いかもしれません。
     まず、ヘビ。白毛門から清水峠までに、十数回は山道を横切るヘビに遭遇しました。 マムシに噛まれたら一大事と思い、足元を警戒して進んだのです。
     次に蜂。アブやブヨなどもいたかもしれませんが、朝日岳から七ツ小屋山の手前まで、 体に止まってきたり攻撃されることはありませんが、近くをブンブン付きまとわれました。 射されたたら一大事と思い、空中を飛翔する物体に警戒して進んだのです。
     そして、熊。発見したり遭遇したわけではありません。 朝日岳から清水峠まで、進む先々で登山道上に 出来たての足跡や食べかけの草木の実が散乱しているのです。 私と君(熊)で進路が一致している?、むしろ私が追っている? 朝日岳から清水峠の手前まで、ガスで視界が100mほどしか効かないことが多くなり、 前方の視界や周囲の物音に警戒しながら進みました。この時が一番怖かったです。 清水峠から先は、熊の痕跡は無い様子でしたが、七ツ小屋山の一帯でもガスが濃く、 視界が悪かったので不測の遭遇とならぬよう警戒して進みました。
     朝日岳から蓬峠までの山行は、現実的な恐怖と共に歩くことになり、あまり楽しいものではなく、 景色を楽しむゆとりはありませんでした(視界も悪いし)。 そして、熊が怖くて、テント泊でなく、蓬ヒュッテに宿泊してしまいました…。
     この日、蓬ヒュッテでは管理人は不在で、利用客は私の他2人でした。 新潟から大源太山を登って来たという私と同年代の青年と、白樺尾根から登って来た初老の男性でした。 ヒュッテの中はとても安心で、食事(自炊)の後はぐっすり眠ることができました。 唯一の不満は、水場が徒歩10分ほど先にある面倒です。 なお、ヒュッテの扉は外側からの簡易ロックで、管理人が不在でも登山者が中に入れます。 管理人不在時の素泊まりは1人¥2000でした。

    【 2日目 :08/13 】

     2日目、熊に怯えた昨日は終わり。見晴らしも視界も悪くない尾根道で、登山者もこれから徐々に増えていく。 そして、茂倉岳までは、ヒュッテに居合わせた他の登山者と同じ登山ルートなので、安心感が強かったです。 私は人より憶病なんですかね…。
     蓬峠から茂倉岳までは、ヒュッテに居合わせた初老の男性と一緒に登ることにしました。 このおじ様は、シュッと引き締まった体形で、私と体力がさほど変わないのに感心しました。 谷川岳の縦走では、武能岳の頂上から見た景色が一番感動しました。 南に茂倉岳へ笹平のコルを経て続く尾根、北に前日に登って来た清水峠や朝日岳の尾根。 登って来た尾根と、これから登る雄大な尾根が見渡せたのです。 単純に一番視界が晴れていたのが武能岳の頂上にいたときだけだったのかもしれませんが。
     2日目は、ヘビ、蜂、熊に悩まされることなく、疲れましたが快適に楽しく登山ができました。 茂倉岳から先、前日と同様にガスに包まれ視界が悪くなり、疲れてきたのもあって写真をあまり撮っていません。 一ノ倉岳から先のゴツゴツとした露岩の尾根を過ぎれば、登山客が多くなり、谷川岳のオキノ耳に至ります。 ここでしっかり休憩をとったのですが、この先の西黒尾根の急坂の下降で予想以上に疲れてしまいました。 膝が痛くなっており、足を気遣い、2回ほど小休止して下りました。 疲れている時の西黒尾根は手強かったです。岩稜帯のラクダのコルを過ぎてから先が長かった…。

     谷川連山の縦走は、初日に怯えてしまいましたが、中々楽しめた山行になりました。 体力と精神力の不足を、そして野生動物に対する覚悟と備えの不足を、身を持って知ることができました。 次に谷川連山を縦走するときは、もっと楽しく颯爽としたいものです。 それと、単独で登山していても、他の登山者の存在に助けられていることを素直に認めます。