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  • 登山TOP / 栃木 / 桜沢とスッカン沢で滝めぐり(01)~登山番外編

    登山記録 桜沢とスッカン沢で滝めぐり(01)~登山番外編

    基本情報

      (装備・その他は、余裕があれば持ちたいものです)
    登山記録 桜沢とスッカン沢(01)
    日付 2017年7月22日
    山/標高 咆哮霹靂の滝(約700m)雄飛の滝(約770m)
    天候 晴(雲が多い)
    所在地 高原山の東山麓(那須塩原と矢板にまたがる山域)
    登山ルート 前山八方ヶ原線歩道、雄飛の滝線歩道
    行動時間 約5時間30分(休憩含む、車での移動除く)
    登山ルート
    (詳細)
    ■前山八方ヶ原線歩道(桜沢)
    山の駅たかはら-山神-雷霆の滝-雷霆の吊橋-分岐-咆哮霹靂の滝(往復)
    ■おしらじの滝への道(桜沢)
    県道沿いの駐車場-山道-おしらじの滝(往復)
    ■雄飛の滝線歩道(スッカン沢)
    雄飛橋-素連の滝-仁三郎の滝-雄飛の滝展望台-スッカン橋-雄飛の滝(往復)
    装備補足 登山用 防水の登山靴(沢の渡渉や滝に接近する場合)
    その他 十分な飲用水(沢の水は火山成分を含むため飲用に適さない)
    アクセス 登山口 八方ヶ原、山の駅たかはら、雄飛(ゆうひ)橋
    東北道・矢板IC:約23.8km、約35分
    バス タクシーの利用 :矢板駅からタクシーで約30分
    関連情報 ■外部ウェブサイト
      山の駅たかはら     :山の情報館であり売店とレストランも併設
      塩原温泉ビジターセンター:雄飛の滝線歩道の地図や通行止の情報あり
    ■少遠景の記録
      巨木・スッカン沢のカツラ:本登山記録にあるスッカン沢奥地のカツラ
      巨木・塩原八幡宮の逆杉 :塩原温泉郷nの古社にある御神木、栃木最大の大スギ

    登山ルート・地図

      (地図中の軌跡はGPS・LOGを参考に作成)

    登山ルート~桜沢・前山八方ヶ原線歩道

      (時刻は到着時刻、移動と休憩・他は、次のポイントまでに要した時間)
    日付 主要ポイント 時刻 移動 休憩・他 備考
    07/22 山の駅たかはら 06:04 00:16 00:04 東屋に登山計画書を投稿
    山神 06:24 00:30 --:-- 雷霆の滝まで1.3km
    雷霆の滝 06:54 00:07 00:15 滝の前を動き回り眺める
    雷霆の吊橋 07:16 00:07 --:-- 滝から吊橋までの山道周囲の景観が良い
    山道の分岐 07:23 00:05 --:-- 雄飛の滝線歩道へは通行止
    咆哮霹靂の滝 07:28 00:21 00:29 山道から滝への接近は移動時間に含めず
    雷霆の滝 08:18 00:37 00:08 休憩
    山神 09:03 00:17 --:-- 山の駅まで1km
    山の駅たかはら 09:20 --:-- --:-- 開店、ソフトクリーム食べたい
    行動時間合計 3時間16分 2時間20分 56分
    山の駅~山神

    咆哮霹靂の滝までの距離は、約3.3km。 山神までの距離は約1km、傾斜は緩めの山道。 山道の両側は笹、上は木々に囲まれた景観。 雄飛の滝線歩道もそうだが、ほぼ渓谷へ下り坂の山道である。 往路より復路の方が、少し時間と労力を要する。 標高は、道の駅の約1050m、咆哮霹靂の滝は約700m。

    山神~雷霆の滝

    山神から雷霆の滝までの距離は約1.3km。 この山道で最も長い区間。しばらく進むと傾斜は急になり、階段状の下りも多くなる。 山道は一旦は沢から離れるが、矢板と那須塩原の市域境界を過ぎると、再び沢に接近。 左側が沢の流れる谷になってくる。 雷霆の滝が近づくと、上流にも滝が見えてくる。

    雷霆の滝~咆哮霹靂の滝

    雷霆の滝から咆哮霹靂の滝まで距離約1km。 途中の雷霆の吊橋までは、沢沿いの山道の雰囲気が良い。 吊橋で右岸から左岸へ渡り、しばらくして分岐点を右へ。 左が雄飛の滝線歩道だが、薙刀岩の付近で岩盤が崩落しているため通行止。 咆哮霹靂の滝は山道から離れており、手前には岩々が累積しているので、接近するのは一苦労だ。

    登山の写真~桜沢・前山八方ヶ原線歩道

    01:山の駅 八方ヶ原線歩道01

    高原山の東山麓、八方ヶ原に位置するこの山域の拠点。開店は9時以降。

    02:山道入口 八方ヶ原線歩道02

    トイレの横が山道の入口。出発前に入口に立つ山中案内図を見るべし。

    03:山中案内図 八方ヶ原線歩道03

    八方ヶ原はヤマツツジの群生地。後日に釈迦ヶ岳に登った際に確認。

    04:山中案内図 八方ヶ原線歩道04

    雄飛の滝線歩道の位置も把握できる案内図。おしらじ滝への入口は中央のP。

    05:東屋 八方ヶ原線歩道05

    トイレのすぐ先に東屋。登山計画書を投稿する箱が置いてあった。入れた。

    06:山神 八方ヶ原線歩道06

    笹に囲まれた道が山神まで続く。傾斜は緩い。雷霆の滝まで1.3km。

    07:山神 八方ヶ原線歩道07

    山神から雷霆の滝までが、この山道で最も長く、急傾斜もある区間

    08:市境界 八方ヶ原線歩道08

    雷霆の滝の10分ほど手前。矢板市と那須塩原市の境界地点。

    09:雷霆の滝の上流 八方ヶ原線歩道09

    雷霆の滝が近づいてくると、山道からその上流にある滝も見える

    10:雷霆の滝 八方ヶ原線歩道10

    薄暗い山道の先に見える、明るく開けた滝の広場

    11:雷霆の滝 八方ヶ原線歩道11

    巨大な一枚の岩盤の上を2段になって流れ落ちていく

    12:雷霆の滝 八方ヶ原線歩道12

    正面から眺めた滝の水流

    13:雷霆の滝 八方ヶ原線歩道13

    滝の下流にも滑らかで大きな岩盤が続いている

    14:雷霆の滝 八方ヶ原線歩道14

    下流の平たい岩盤の上からの眺め。この日は水流が少なめか。

    15:雷霆の滝 八方ヶ原線歩道15

    下流からの眺め。とても居心地の良い場所であった。

    16:雷霆の吊橋。 八方ヶ原線歩道16

    雷霆の滝から吊橋までは、山道の雰囲気が道中でも特に良かった。

    17:山道分岐 八方ヶ原線歩道17

    右が咆哮霹靂の滝へ、左が雄飛の滝線歩道へ

    18:山道分岐 八方ヶ原線歩道18

    雄飛の滝線歩道は、薙刀岩の先で岩盤が崩落しているため通行止

    19:咆哮霹靂の滝 八方ヶ原線歩道19

    到着。滝は山道からけっこう離れている。

    20:咆哮霹靂の滝 八方ヶ原線歩道20

    この滝は2つの滝の総称。左が霹靂の滝。右奥には咆哮の滝が隠れている。

    21:咆哮霹靂の滝 八方ヶ原線歩道21

    小岩の上乗った平たい大岩が。これには接近しないほうが良い。

    22:咆哮霹靂の滝 八方ヶ原線歩道22

    累積した岩々を登って滝へ接近していく。迫力が増していく。

    23:咆哮霹靂の滝 八方ヶ原線歩道23

    これらの岩は、かつて滝から降ってきた? 増水時は近づきたくないな…。

    24:咆哮霹靂の滝 八方ヶ原線歩道24

    滝壺に向かって更に接近していく

    25:咆哮霹靂の滝 八方ヶ原線歩道25

    滝壺の手前。この位置でも水流の飛沫でカメラのレンズが濡れる。

    26:咆哮霹靂の滝 八方ヶ原線歩道26

    滝壺に到着。黒々としたダムのような岩盤を洗う滝。

    27:咆哮霹靂の滝 八方ヶ原線歩道27

    桜沢の下流には、岩を降らせそうな大迫力の滝が流れているのであった。

    28:滝の動画 八方ヶ原線歩道28

    咆哮霹靂の滝の動画(YouTubeより)

    登山ルート~桜沢・おしらじの滝

      (時刻は到着時刻、移動と休憩・他は、次のポイントまでに要した時間)
    日付 主要ポイント 時刻 移動 休憩・他 備考
    07/22 県道沿い駐車場 09:32 00:07 --:-- 駐車場の奥に入口
    おしらじの滝 09:39 00:07 00:16 以外と移動時間は短い
    県道沿い駐車場 10:02 --:-- --:-- 当日は誰も居ない青の淵を満喫できた
    行動時間合計 30分 14分 16分
    駐車場~おしらじ滝

    駐車場から桜沢の支流の沢へ下るまで、急傾斜が続く。 沢まで下ったら、その沢沿い東へ下っていけば、すぐに滝のある桜沢の上流へ出る。 最近まで獣道のような踏み跡が続くだけだったらしいが、 テープの目印や足場が広げられるなど、少し歩き易くなってきたようだ。 滝は降雨量が少ない期間が続くと水流はなく静かなものだ。

    登山の写真~桜沢・おしらじの滝

    01:駐車場 おしらじの滝01

    県道沿いの駐車場の奥、画像白枠の位置が山道の入口

    02:入口 おしらじの滝02

    駐車場の奥の入口。道の序盤は急な下りから始まる。

    03:山道 おしらじの滝03

    まずは駐車場から、この沢の位置まで下り、後は沢沿いに下っていく

    04:山道 おしらじの滝04

    この沢の位置から上に県道が見える

    05:山道 おしらじの滝05

    沢沿いに下っていくと、大きな沢(桜沢の上流)が見えてくる。赤線で下る。

    06:おしらじの滝 おしらじの滝06

    岩壁に囲まれた滝。手前に並べられた岩が無粋…。

    07:おしらじの滝 おしらじの滝07

    想像以上に青い色の淵に驚いた。高原山の火山成分を含むのだろう。

    08:おしらじの滝 おしらじの滝08

    当日は降雨量が少ないためか、滝の水流は無かった。残念。

    登山ルート~スッカン沢・雄飛の滝線歩道

      (時刻は到着時刻、移動と休憩・他は、次のポイントまでに要した時間)
    日付 主要ポイント 時刻 移動 休憩・他 備考
    07/22 雄飛橋 10:21 00:14 --:-- 橋の左岸が入口
    素連の滝 10:35 00:14 00:05 滝は沢の右岸(山道の対岸)
    仁三郎の滝 10:44 00:04 --:-- 歩道から眺める
    雄飛の滝展望台 10:48 00:04 00:02 断崖で滝には接近できない
    スッカン橋 10:54 00:08 --:-- 左岸から沢に下り雄飛の滝へ
    雄飛の滝 11:02 00:09 00:13 滝を眺める
    スッカン橋 11:24 00:21 00:19 右岸の大カツラや薙刀岩を眺める
    雄飛橋 12:04 --:-- --:-- 週末は駐車場がすぐ満車になるとか
    行動時間合計 1時間43分 1時間5分 38分
    雄飛橋~仁三郎の滝

    スッカン橋までの距離は約1.5km。 標高は雄飛橋から雄飛の滝まで、約880m~700mほど。全体的に傾斜が緩く歩き易い山道。 素連の滝は、沢の対岸(右岸)の岩壁を伝う滝。 接近には沢を渡り草木の茂った岸を行くため、足元に要注意。 仁三郎の滝から先、岩壁の見える渓谷らしい雰囲気になる。

    仁三郎の滝~雄飛の滝展望台

    雄飛の滝の展望台からは、滝の全貌は見えない。 周囲は断崖のため、ここから滝の前へは下りられない。 ひとまず、山道の先をスッカン橋まで進む。その先に沢へ下りていく踏み跡があるのだ。 雄飛の滝では、かつて転落事故があったと聞いたことがある。 それは展望台から無理に下りた人なのかも!?

    スッカン橋~雄飛の滝

    スッカン橋の左岸の手前に注意。沢へ下りて行く踏み跡がある(写真16)。 この沢へ下り左岸端をいく踏み跡を10分もたどれば、雄飛の滝の前へ着く。 このルートは山道の範囲外。落石の痕跡が多く、土砂が崩れている処もある。 要注意と自己責任で進むべし。滝だけでなく、険悪な雰囲気の峡谷の断崖も見物であった。

    スッカン橋の右岸

    スッカン橋の右岸の袂に素晴らしい大カツラが立つ。9m近く幹周は県内最大級ではなかろうか。 橋の先には、すぐ右手に薙刀岩。その先で山道は通行止。 奥に細かな柱状節理の構造の岩盤が崩落(写真31)。山道は岩で埋もれていた。

    登山の写真~スッカン沢・雄飛の滝線歩道

    01:雄飛橋 雄飛の滝線歩道01

    スッカン沢に県道を通す雄飛橋の左岸が山道の入口

    02:山道 雄飛の滝線歩道02

    橋から下ってしばらく進むと道は沢の間近となる

    03:山道 雄飛の滝線歩道03

    素連の滝が近くなると、沢は段差が多くなり、小さな淵や滝が見られる

    04:山の住人 雄飛の滝線歩道04

    小さな山の住人と出会う。ヒキガエル君、ゲコゲコ。

    05:素連の滝 雄飛の滝線歩道05

    素連の滝の標識。沢を眺めてみると…

    06:素連の滝 雄飛の滝線歩道06

    沢には大きな滝は見当たらない。とりあえず沢に下りて接近してみる。

    07:素連の滝 雄飛の滝線歩道07

    標識から沢まで下りてきた。下流に小さな段差があるが滝ではない。

    08:素連の滝 雄飛の滝線歩道08

    対岸(右岸)を見ると、カツラの大木の奥、岸壁に水流が見える

    09:素連の滝 雄飛の滝線歩道09

    対岸の岩壁を伝う水流が素連の滝。再訪時にカツラの大木と共に確認したい。

    10:素連の滝 雄飛の滝線歩道10

    山道から見下ろす少し下流の眺め。木々、淵、岩が調和した眺めが美しい。

    11:仁三郎の滝 雄飛の滝線歩道11

    大きな水流の轟きが聞こえる。ここは沢と山道の高低差が大きい。

    12:仁三郎の滝 雄飛の滝線歩道12

    山道から見下ろす仁三郎の滝。断崖で滝壺には接近できない。

    13:仁三郎の滝 雄飛の滝線歩道13

    勢いのある水流は正面の大岩を削る。この先、渓谷らしい景観になっていく。

    14:雄飛の滝展望台 雄飛の滝線歩道14

    断崖に立つ展望台からは雄飛の滝が見える

    15:雄飛の滝展望台 雄飛の滝線歩道15

    全貌は見えず見栄えもイマイチ。ここは断崖なので滝には接近できない。

    16:スッカン橋 雄飛の滝線歩道16

    スッカン橋の手前に踏み跡。ここから沢へ下りて雄飛の滝の前へ。

    17:沢沿い 雄飛の滝線歩道17

    橋の手前から沢へ下る。オーバーハングな岩壁の下を通る。

    18:沢沿い 雄飛の滝線歩道18

    左岸端を遡っていく。青い淵が美しい。

    19:沢沿い 雄飛の滝線歩道19

    沢に下りてから振り返る。スッカン橋。

    20:沢沿い 雄飛の滝線歩道20

    道中は、落石の痕跡が多く、土砂が最近に崩れたような所もあり注意。

    21:沢沿い 雄飛の滝線歩道21

    展望台の下あたりに接近。岩壁には金網が張ってある。

    22:雄飛の滝 雄飛の滝線歩道22

    到着! 断崖の峡谷の奥で、密やかに流れる神秘の滝だ。

    23:雄飛の滝 雄飛の滝線歩道23

    黒々とした岩室に差す一条の光のような水流、青く輝く妖しい淵、美しい。

    24:滝の動画 雄飛の滝線歩道24

    撮影した雄飛の滝の動画(YouTubeより)

    25:沢沿いの岩壁 雄飛の滝線歩道25

    雄飛の滝の周囲は断崖の峡谷。右岸の岩壁が特に迫力ある景観だ。

    26:スッカン橋 雄飛の滝線歩道26

    スッカン橋の上から上流の眺め。この左岸端を進んで滝を見てきたのだ。

    27:大カツラ 雄飛の滝線歩道27

    スッカン橋の右岸の袂にはカツラの巨木!!

    29:薙刀岩 雄飛の滝線歩道29

    スッカン橋を渡ってすぐ、右手に見える柱状節理の構造の岩。

    30:通行止 雄飛の滝線歩道30

    薙刀岩から先は通行止。岩盤の崩落により八方ヶ原線歩道へ抜けられない。

    31:通行止 雄飛の滝線歩道31

    柱状節理の岩壁。左奥の色が新しい所が崩れた跡か。危険である。

    登山の雑記1.訪れた動機と地理

     栃木県を代表する温泉地の1つ、那須塩原の塩原温泉。 この温泉地がある塩原渓谷には2016年に訪れていました。 目当てはは巨木と滝。県内最大の巨木である 「塩原八幡宮の逆杉」、 塩原10名瀑の「回顧の滝」「竜化の滝」は実に見事でした。 後日、塩原渓谷の南に位置する山域にも、巨木と名瀑が隠れていることを知り、訪れることに。 それが今回の山行、桜沢とスッカン沢での名瀑と巨木めぐり。

     この山域は、釈迦ヶ岳(標高約1750m)を最高地点とする、高原山の東山麓。 高原の八方ヶ原(標高1200~1000)は、ヤマツツジの群生地であり高原山の主な登山口(大間々)。 そして、この高原にある矢板市側の施設「山の駅たかはら」は、桜沢を行く山道、前山八方ヶ原線歩道の入口でもあります。 スッカン沢は、桜沢の北側に並走する位置。 スッカン沢を行く雄飛の滝線歩道の入口は、県道56号を渡す雄飛橋の左岸。山の駅から車で10分ほどの位置。 桜沢上流にある「おしらじの滝」への入口は、県道沿いにある駐車場にあります。

     桜沢の下流は、咆哮霹靂の滝から先でスッカン沢と合流。 鹿股川の流れとなって北上。箒川との合流地点は、塩原渓谷の塩釜温泉の辺り。 なお、桜沢上流にある「おしらじの滝」は、前山八方ヶ原線歩道とは繋がっていません。 県道沿いの駐車場からの往復です。

    登山の雑記2.山道の通行止

     桜沢とスッカン沢が合流するように、前山八方ヶ原線歩道と雄飛の滝線歩道も、後半で合流します。 しかし、現在は合流地点の手前で通行止。 雄飛の滝線歩道の後半、薙刀岩から先で岩盤が崩落しているためです。 2018年8月時点で、2つの山道は行き来できず、入口からの往復となります。

     前山八方ヶ原線歩道は、咆哮霹靂の吊橋から先も通行止め。 鹿股川沿いに進み、塩原温泉の「塩の湯」まで伸びている山道も、2018年8月時点でも通行止めです。

     山道の最新の通行止めなどの情報は、 「山の駅たかはら」か「塩原温泉ビジターセンター」のWebサイトを確認するか、電話で問い合わせるかすると良いでしょう。

    登山の雑記3.山道の様子

     桜沢(おしらじ滝を含む)とスッカン沢の山道の移動は、入口からの往復で合計3時間40分ほど。 県道を車で移動した時間は含めていません。 距離と標高差は以下。 標高差と坂道の傾斜はキツイものではなく、登山よりハイキング寄りの山行でした。 特に雄飛の滝線歩道は、距離は短く、道を外れなければ歩き易い。 手軽に訪れることができる秘境、人気が高まっているのも分かりました。

    前山八方ヶ原線歩道:山の駅~咆哮霹靂の滝(距離3.3km、標高1050~700m)
    雄飛の滝線歩道  :雄飛橋~スッカン橋 (距離1.5km、標高880~770m)

     短めとはいえ、渓谷の底へ下っていく山道。 沢沿いの区間は長く、岩壁や急斜面の山腹を進む区間も多いため、増水時や荒天や雨天での立入はとても危険。 また、前山八方ヶ原線歩道は、訪れる人はあまり多くないようで、熊鈴は必携と感じられました。

     ちなみに、桜沢のおしらじの滝や、スッカン沢の所々に青い淵が見られるのは、 水が高原山の火山成分を含むため。 飲用に適さない水の「酢辛い沢」が訛って、スッカン沢と呼ばれるようになったとか。 夏季は特に十分な飲用水の準備を。

    登山の雑記4.滝へ接近する際の注意

     沢沿いの山道や滝の素晴らしさについての詳細は割愛。 まさに那須塩原の秘境と呼ばれるに相応しい、幽玄かつ美しい景観。 季節を変えて、秋か冬にも再訪したいと考えるほどです。 今度は、おしらじの滝に水流がある姿も見てみたい。 以下、咆哮霹靂の滝と雄飛の滝へ接近する際の注意事項です。

    【 咆哮霹靂の滝 】
    山道の位置から滝まで少し離れています。 沢の流れを渡り、滝の前に累積する岩々を越え行く。私は少し左側から接近しました。 岩は濡れていて滑りやすく、中には不安定なものもあるので用心。 増水時は、滝から岩が降ってきそうな不安があるので、接近しないほうが良いでしょう。 ちなみに、左奥の大きな滝が霹靂、右奥の少し細い滝が咆哮、2つ合わせて咆哮霹靂の滝。 2つとも塩原10名瀑です。

    【 雄飛の滝 】
    雄飛の滝は、展望台からの見栄えはイマイチで、全貌は見えませんでした。 そして周囲は断崖のため、滝の前へは接近できない。 滝の前へ接近するには、スッカン橋左岸の手前にある踏み跡から沢へ下り、沢の左岸端を10分ほど遡上。 道中は断崖に囲まれた峡谷の底で、滝が秘められた奥地は、険悪かつ素晴らしい景観。 しかし、ここは山道のルート外。増水時は水没し、落石の痕跡が多く、踏み跡の一部が土砂で埋もれているところも。 十分に注意して自己責任で進んでください。