登山TOP / 栃木 / 那須岳01
登山記録 那須岳01
基本情報
(装備・その他は、余裕があれば持ちたいものです)登山記録 | 那須岳01 | 日付 | 2010.08.28(日帰り) | |
---|---|---|---|---|
山/標高 | 那須岳/1915m 登山口/1470m | 天候 | 曇~晴 | |
登山ルート | 峠の茶屋P ~ 那須岳 ~ 牛ヶ首 ~ 南月山 ~ 牛ヶ首 ~ 姥ヶ平 ~ 牛ヶ首 ~ 峠の茶屋P | |||
登山道 | 牛ヶ首から那須岳西面で火山ガス噴出 | |||
行動時間 | 約5時間35分 | 所在地 | 栃木県那須郡那須町湯本 | |
関連記録 | 那須岳02(10月) / 那須岳03(10月) | |||
装備 | 必携 | 基本装備+ / 十分な飲料水 | ||
その他 | 杖、日焼け止め | |||
アクセス | 登山口 | 峠の茶屋駐車場 (売店やトイレ有り、奥の階段から登山道に入る) | ||
車 | 東北自動車道・那須IC:県道17経由、距離19.5km | |||
電車 |
東野交通のバス「那須線」の「山麓駅」行きに乗車する ■黒磯駅(JR東北本線) :約60分の乗車時間で到着 ■那須塩原駅(JR東北本線、東北新幹線):約75分の乗車時間で到着 |
登山ルート・地図
(地図中のトレースは書籍の地図を参考にした手書きです…)登山ルート・詳細
(時刻は到着時刻、移動と休憩・他は、次のポイントまでに要した時間)日付 | 主要ポイント | 時刻 | 移動 | 休憩・他 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
08/28 | 峠の茶屋P | 06:45 | 35分 | - | |
峠の茶屋跡 | 07:20 | 35分 | 10分 | ||
那須岳(1915) | 08:05 | 45分 | 10分 | 標や社の手前まで | |
牛ヶ首 | 09:00 | 35分 | 5分 | 牛ヶ首分岐を通過 | |
南月山 | 09:40 | 65分 | 10分 | 日出平を通過 | |
姥ヶ平 | 10:55 | 45分 | 15分 | ひょうたん池の手前 | |
峠の茶屋跡 | 11:55 | 30分 | 5分 | ||
峠の茶屋P | 12:30 | - | - | ||
行動時間合計 | 5時間45分 | 4時間50分 | 55分 |
紅葉の時期は混雑するため駐車場には未明に到着か前夜泊で場所取りが必要だが、 夏季はそれほど混雑しないようで駐車場には十分に空きがあった。 那須岳の北側斜面直下では、少し落石に注意したほうがいいかもしれない。
この日は天候が安定していたが、ガスや強風により登頂を諦めたほうが安全な場合がある。 朝日岳と三本槍岳まで続く尾根の景色がよい。 西側斜面から噴出している火山ガスが、大量に流れてきたら頂上に長居すべきではない。
那須岳から牛ヶ首分岐までには、岩に泥や硫黄などが粘着した滑りやすい斜面や、後半に礫や砂利のザレている斜面がある。 転倒し怪我をした人を見かけるので強風時は更なる注意が必要か。 牛ヶ首分岐から山頂ロープウェイ駅への道へ繋がり人が多くなる。
南月山からは那須岳の南側の好展望台だ。あまり人が来ないのでお勧めだ。 体力のある人は南月山から白笹山や沼原湿原へ往路するも良いかも。
那須岳の西側斜面と南月山へ続く尾根に挟まれた姥ヶ平は落葉樹が多く紅葉が美しい。 見上げれば、紅葉に包まれた那須岳を眺めることができる。 姥ヶ平から木道の上を渡ってひょうたん池に行くことができる。狭い場所なので道の譲り合いに注意。
左手に紅葉の美しい姥ヶ平、右手に荒々しい岩と火山ガスの噴出する那須岳東面を見ながら進む。 この区間のガスの噴出量が多いので長居はすべきではない。 牛ヶ首から近いガスが大量に噴出している個所は無限地獄というらしい。
登山の写真
(写真を選択すると大きな画像で閲覧できます)
右奥に朝日岳.手前の岩峰は剣が峰.
右手前が避難小屋.奥が那須岳.今日は風は弱い
噴火口の周りは一周できる.外周の奥に山頂の標と社がある
噴火口の外周を社のある場所(青の囲い)まで進む
北側のガレ場からガスが出ている.峠の避難小屋が見える
朝日岳、三本槍岳、隠居倉などが見える
那須岳の牛ヶ首近くの西面の斜面でガスが噴出している場所は「無限地獄」
南月山の頂上付近から見た那須岳.牛ヶ首から日出平を経由して至る
ひょうたん池の前から那須岳のアップ.那須岳の西側だ.紅葉の名所
姥ヶ平のひょうたん池.大型のトンボが飛び交う静かでよい場所
那須岳の西側の斜面にある「無限地獄」の前.ガスが濃くて長居は危険だ
活火山の那須岳では一番危険な場所だろうか
無限地獄を過ぎてもしばらくはガスが小規模に噴出する場所が散在する
峠の手前まで戻って来た.いつか朝日岳や三本槍岳に登ろう
峠の手前で記念に自撮り.一緒に登ってくれるパートナーが欲しい今日この頃…
登山の雑記
那須岳(02)の約1年前の夏に訪れた登山記録です。
これ以前にも一度、那須岳に訪れ朝日岳と三本槍岳へ縦走した事がありました。
その際は天候が悪く、転倒しそうな強風と濃いガスのため、満足に景色を楽しめませんでした
(2009年の9月中旬頃)。
このため、見る事の出来なかった那須岳の全貌や山頂のクレーターの様子などが気になって仕方なく、
8月下旬の天気の安定した日に再び訪れたのです。
そして、那須岳の山頂と周囲の景色を堪能し、秋にまた訪れることを誓ったのでした。
那須岳の姿は、「峠の茶屋跡避難小屋」「牛ヶ首」「南月山」「ひょうたん池」などの
地点から見通す事ができ、ほぼ全貌を見ることができたと思います。
特に、ひょうたん池からの景色、緑と水鏡(多少濁っているが…)の織成す風情ある景色が気に入りました。
山頂からは、北は朝日岳や三本槍岳、西は眼下に沼原湿原へ続く姥ヶ平の樹海、南は南月山へ続く尾根、と見渡すことができました。
そして山頂のクレーターは、噴気孔は詰まっていて噴煙は出ておらず、意外と地味な感じでした。
しかし、とても広く初めて目にする活火山のそれに興奮しました(写真【03】【04】)。
クレーターの外周が登山道となっていて、外周の南側に、山頂の標と社が設置されています。
噴煙が盛んに噴出している場所は、主に那須岳の西側の中腹です。広い範囲に小さな噴気孔が散在していますが、
特に大きなものは、牛ヶ首に近い「無限地獄」と呼ばれる一帯です。風向きなどによっては、
山道が火山ガスによって覆われてしまうこともあるでしょう。ここでは長居せずに
通過する旨の警告を示す標識が立っています。ここを通過する際は、火山ガスの濃い匂いと、
ゴォーッという激しく噴出する音に、身の危険を感じました。
2014年9月27日に長野・岐阜の県境に位置する御岳山が噴火(水蒸気爆発)し、
噴煙や噴石によって大勢の登山客が犠牲なるという大惨事が起きてしまいました。昨日の出来事のようです。
この惨事により火山の噴火に対する、国や地方自治体の対応の改善と、
一般登山者の意識の改善が、より一層必要であることが世間の明るみに出たように思っています。
火山と地震の多い日本。国や自治体が噴火の予報と救護に、インフラ・人員・物資などを充実させることは勿論ですが、
行動に自己責任に由るものが多い登山では、一般の登山者も、
自身や同行者を守るべく、少しは火山の噴火に備えるべきではないでしょうか。
那須岳だって活火山で、現在でも噴煙が噴出して続けていて、今後、大きな噴火が無いと云う保障はありません。
地元の那須町のHPに防災情報が公開されていますので、
関心のある方は那須岳へお出かけの際にご覧になるとよいと思います。
■那須町HP 「http://www.town.nasu.lg.jp/」
(TOP→行政情報→防災情報→那須岳火山防災マップ)
一般の登山者による噴火の備えとして例えば、
事前に火山の活動状況と予報を調べる事や、
避難施設と避難ルートを調べる事や、
登山届を登山口の登山ポストや警察署(電子申請可)に提出する事や、
余裕があればヘルメットやマスクも携帯する事、などでしょうか。
海や山の美しい風景の中に、意思の無く害意の無い自然の脅威が潜んでいます。
もしも、それに捕まったなら、特別な存在でない自分は、身体と意識を手放すことになるのでしょう。
自身の不注意か、理不尽に思える不注意(そこに居た事自体)によって。
生きるためには感動が必要で、生を受けたからには世界の美しい神秘を目にしたく、
人里離れた大自然の奥地へだって踏み出してみたい。
4年前の登山記録を編集しながらこんな事を考えていました。
栃木TOP | △TOP | 前へ戻る |