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登山記録 燧ヶ岳(01)+尾瀬沼
基本情報
(装備・その他は、余裕があれば持ちたいものです)登山記録 | 燧ヶ岳(01) | 日付 | 2013.08.28~29(テント泊) | |
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山/標高 |
最高峰:燧ヶ岳(柴安嵓)/2356m 登山口:大清水/約1200m |
天候 | 08/28:曇 08/29:曇後晴 | |
登山道ルート |
08.28:大清水~三平橋~三平峠~三平下~皿伏山分岐~沼尻平~浅湖湿原~尾瀬沼東岸 08.29:尾瀬沼東岸~浅湖湿原~俎嵓~柴安嵓(燧ヶ岳)~俎嵓~浅湖湿原~尾瀬沼東岸~三平下~三平峠 ~三平橋~大清水 |
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登山道 | 尾瀬沼周辺は木道、燧ヶ岳への長英新道は序盤は泥濘箇所あり、ミノブチ岳が近付くと階段状の箇所が多し | |||
行動時間 | 08.28:約5時間 / 08.29:約8時間30分 | 所在地 |
群馬県・片品村(大清水~尾瀬沼の南側) 福島県・檜枝岐村(尾瀬沼の北側~燧ヶ岳) |
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関連記録 | 群馬県の登山記録・至仏山(03) | |||
装備 | 必携 | 基本装備+ / テント泊装備(テント、寝具、調理器具、食糧など) / 薄手の防寒着 | ||
その他 | 杖 / スパッツ(泥除け) | |||
アクセス | 登山口 | 大清水(群馬県の片品村) | ||
車 | 関越自動車道・沼田IC:距離42km | |||
電車 | 沼田駅(JR上越線):距離46km.駅から関越交通のバスで大清水まで1時間40分ほど |
登山ルート・地図
(地図中のトレースは書籍の地図を参考にした手書きです…)登山ルート・詳細
(時刻は到着時刻、移動と休憩・他は、次のポイントまでに要した時間)日付 | 主要ポイント | 時刻 | 移動 | 休憩・他 | 備考 |
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08/28 | 大清水 | 06:50 | 60分 | - | |
三平橋 | 07:50 | 65分 | 5分 | ||
三平峠 | 09:00 | 15分 | 5分 | ||
三平下 | 09:20 | 70分 | 10分 | ||
沼尻平 | 12:00 | 1時間40分 | 20分 | 沼尻休憩所で小休止 | |
尾瀬沼東岸 | 12:00 | - | - | 到着後は食事・テント設置・散策など | |
行動時間合計 | 5時間10分 | 4時間20分 | 50分 | ||
08/29 | 尾瀬沼東岸 | 06:00 | 2時間15分 | 15分 | 尾瀬沼ヒュッテのテント場から出発 |
俎嵓 | 08:30 | 20分 | 10分 | ||
柴安嵓 | 09:00 | 2時間25分 | 25分 | ||
尾瀬沼東岸 | 11:50 | 15分 | 30分 | ||
三平下 | 12:35 | 1時間35分 | 15分 | 一ノ瀬休憩所で休止 | |
大清水 | 14:25 | - | - | ||
行動時間合計 | 8時間25分 | 6時間50分 | 1時間35分 |
車も通れる広さの砂利道である沼田街道を延々と進む。 道に傾斜はあまりない。 三平橋の手前にトイレのある一ノ瀬休憩所がある。 帰りにここで食べた蕎麦にミョウガなど地元の薬味がたくさん付いていてとても美味しかった。
三平峠の尾根へ登るまで沢沿いの道を進む。木道や木の階段が多い。 木道や木の階段の一部は破損し注意が必要な箇所がある。 この区間の石清水のある前後の坂が急で、その後尾根へ出れば急坂は無い。 三平峠から三平下へはすべて木道の上。
三平下は尾瀬沼山荘やトイレがある。三平下~皿伏山分岐までの区間は、 尾瀬沼周遊の道のなかで一番荒れていた。木道が壊れていたり、道が崩れている箇所が多いが、 さほど危険はない。沼尻平手前の小沼湿原の木道はしっかりしていた。
沼尻平にトイレと沼尻休憩所がある。尾瀬沼東岸までの道に特に問題はない。 尾瀬沼東側までほぼ尾瀬沼沿いを進むが、浅湖湿原の前後で樹林帯に入り展望はない。 尾瀬沼東岸には、尾瀬沼ヒュッテ、長蔵小屋、尾瀬沼ビジターセンターがあり賑やかだ。 尾瀬沼ヒュッテ管理のテント場を使った。
長英新道ルートを進んだ。浅湖湿原からしばらく泥濘のある箇所が続く。 その後、雨水に削られた溝状の道が続き、濡れていると滑りやすい。 やがて急な木の階段が連続し、視界が開けてくる。台地状の場所を過ぎ、急登をやり過ごせば 好展望のミノブチ岳にやっと到着。ここからしばらく先に沼尻平へのナデッ窪分岐がある。
ミノブチ岳から御池岳の右側をトラバースするようにして俎嵓に向かう。 俎嵓の直下が今回の山行で一番注意すべきな箇所。露岩に砂礫のある急斜面の登りがある。 俎嵓から柴安嵓へは双峰の直下が急坂であるが危険はない。 俎嵓は尾瀬沼が、柴安嵓は尾瀬ヶ原の展望が素晴らしい。
登山の写真
【2013/08/28 初日(大清水~尾瀬沼の周遊)】
大清水の大清水小屋と駐車場.駐車料金は後払い
尾瀬沼への入口.三平橋までずっとこんな砂利道が続く
大清水から少し先に何かの大木が立っている
手前はトイレ.帰りに食べた蕎麦が薬味たっぷりで美味しかった
小さい滝.金山沢の流れだろうか?
見晴らしなし.石清水の前後の階段と尾根に出る急登で疲れた
峠にあった案内板のズーム
尾瀬沼山荘.山荘の対面には売店.ヘリコプターで荷物の搬送がされていた
標識.ここから沼尻平まで3kmとある
燧ヶ岳の頂上は雲に隠れている.沼尻休憩所が微かに見える
尾瀬沼東岸、三本カラマツと長蔵小屋が見える
南岸の道は沼からやや高い位置にある箇所がある.皿伏山分岐のあたりだったか
小さい島(浅瀬と岩).盆栽のように見える
皿伏山分岐から先、東岸からほぼ対極線上にある西岸の窪地だったか
左は小沼湿原の下あたりに突き出ている岬だと思う
燧ヶ岳が近くに.左奥に小沼があるが木々で見えない
沼尻平の休憩所.売店(軽食あり)があり離れにトイレがある
休憩所の中で珈琲を飲みながら、のんびりする.桟橋の先は船の航跡?
出発、正面は燧ヶ岳へのナデッ窪ルート、右は尾瀬沼東側、左は見晴へ
対岸(南)に三平下の尾瀬沼山荘が見えた
北岸は沼尻平の湿地帯を抜けると道は樹林帯の中を通る
浅湖湿原の樹林帯を抜ければ大江湿原の入口が近い
尾瀬沼の有名な三本カラマツ.大江湿原から尾瀬沼へ流れる小川の手前に立つ
尾瀬沼ヒュッテでテント場利用の手続きをとる.受付は13:00からだったか
尾瀬沼ヒュッテ裏のテント場.今日のお宿です
昼食とテント設営の後は散策.湖畔から三本カラマツの立つ大江湿原の方向
湖畔から岬の桧ノ突き出しの方面の眺め
湖畔から見た燧ヶ岳.明日あそこに登るんだ!
大江湿原の中間まで歩いてきた.このずっと先は尾瀬沼山峠だ
大江湿原から見た三本カラマツ.手前は小川
大江湿原から見た三本カラマツ
湖畔から大江湿原方面.夕食後、寝る前に今日の景色の見納めを…
湖畔から岬の桧ノ突き出しの方面の眺め
燧ヶ岳.明日、晴れますように…
夕陽が沈む.夜に小雨が降ったが翌日は晴れとなった
【2013/08/29 2日目(尾瀬沼~燧ヶ岳~大清水)】
ミノブチ岳から見た俎嵓.左のピーク御池嵓
ミノブチ岳は、尾瀬沼の好展望台.残念ながらガス気味
俎嵓から見た柴安嵓
俎嵓から起点の大清水が見えた.手前には行ってない小渕沢田代
俎嵓から見たミノブチ岳と尾瀬沼.小沼湿原に小沼が見えた
俎嵓から柴安嵓へのコルはこんな感じ.小さな湿原のような
俎嵓と柴安嵓のコルから俎嵓を振り返り
巨大な米粒のような形.基部には祠のような空間があったかな?
やっと到着.テント泊装備の荷物が背中に食い込む~.結構広い
尾瀬ヶ原.手前に見晴の山小屋群.正面奥にに至仏山があるはずだがガス!
少しズーム.手前に山小屋群の見晴、中間に竜宮十字路、奥に山ノ鼻
柴安嵓から見た尾瀬沼.禿げ山のピークがミノブチ岳
帰路、見納め.ありがとう尾瀬沼と燧ヶ岳.また来るよ!
登山の雑記
尾瀬には過去3回訪れたことがあります。夏に1回、春の残雪期(4月)に2回で、
鳩待峠から山ノ鼻に至り、尾瀬ヶ原を散策して山ノ鼻で1泊、翌日に至仏山に登り鳩待峠へ戻る行程でした。
尾瀬ヶ原の広大な湿原の中から、至仏山の山腹や頂上から、いつも北には、雄々しい燧ヶ岳が見えていました。
燧ヶ岳は、至仏山と並び、尾瀬のシンボルとなる名峰です。
今回は8月下旬の夏の終わりに、大清水から尾瀬沼を周遊し、憧れの燧ヶ岳に登って来ました。
なお、登山口の大清水から尾瀬沼の南岸は群馬県の地域ですが、燧ヶ岳を含む尾瀬沼の北岸から先は
福島県の地域です。
久しぶりの1泊2日のテント泊装備での登山です。荷物の総重量は17kgくらいでしょうか。
関東平野で車ばかりに乗って移動する生活の私には辛い重さです。
大清水から先の一ノ瀬休憩所の時点で小休止しないと疲れるほどでした。
一ノ瀬休憩所は有人で、食事とお土産を扱っています。
2日目の帰りに、空腹と暑さに耐えきれずに寄って、盛り蕎麦とアイスコーヒーを注文しました。
蕎麦にはミョウガなどの薬味がたっぷり付いていて、とても美味しかったです。
30歳過ぎてから、薬味の重要性に気が付きました。
三平峠を過ぎてしばらく下っていくと、尾瀬沼の湖面が見えてきます。疲れを忘れる瞬間です。
初日は尾瀬沼を三平下から西へ進み、沼尻平を経て東岸に至りました。
三平下~皿伏山分岐の南岸と、そこから小沼湿原までの西岸は、北岸と東岸より人が少ないです。
湖畔の道とはいえ樹林帯の中が多く、安全のため熊鈴など付けたほうが良いです。
特に南岸の道は、木道が腐食し壊れている箇所が多く、また道が崩れている箇所もあるので、やや注意が必要です。
東岸で尾瀬沼ヒュッテでテント場利用の手続きを済ませ、テントを設置してから、
長蔵小屋の売店で昼食(うどん)を済ませてから東岸や大江湿原を散策しました。
2日目の燧ヶ岳の登山、前日の夜に小雨が降ったので天気が心配でしたが、
どうにか晴れてくれました(山頂や、至仏山の側はガス気味)。
燧ヶ岳への登山ルートには、浅湖湿原の分岐からはじまる長英新道を使いました。
ルート序盤は、泥濘の場所が多いです。乾いている場所や、木の丸太や板の上を歩かないと、踝まで沈みそうな場所があます。
樹林帯の中の尾根道に入り、傾斜がついてくると、雨水で道が抉られた箇所が連続します。
少し水溜りがあったり濡れていて、下山で滑っている人をけっこう見かけました。
更に登って行くと、燧ヶ岳への東側の尾根上の道に出て、傾斜がキツクなってきます。
木の杭や砂利、木の板で作られた階段が連続し、この区間を越えて、
ミノブチ岳へ出るまでが一番疲れました(途中に台地状の場所に出て一息つける)。
ミノブチ岳まではガスに包まれ展望はありませんでしたが、徐々に晴れていき、周囲の景色を見渡すことができました。
燧ヶ岳の頂上からの景色で特に感動的だったのが、山頂の俎嵓(マナイタグラ)と柴安嵓(シバヤスグラ)の間にある
コルの風景(写真41)と、柴安嵓から見た尾瀬ヶ原(写真46)でした。
雄大な燧ヶ岳の頂上の俎・柴安の小峰に囲まれた別天地の箱庭と、
かつて縦断し至仏山の頂上から見下ろした尾瀬ヶ原を対面から望む。素晴らしい景色でした。
少々ガス気味で、至仏山が見えず、尾瀬沼が霞んでいたのが残念でしたが、大満足の山行となれました。
燧ヶ岳、また違う季節に再来したいものです。
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