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  • 旅日記TOP岩舟石運搬線岩船山と高勝寺

    岩舟石運搬線 ~岩船山と高勝寺~

    岩船山と高勝寺

     軽便鉄道と人車鉄道の起点でもあった岩船山。 以下地図は、JR両毛線の岩舟駅から、山内の高勝寺への参拝散策のコースを示したもの。 岩舟石の資料館、人車鉄道跡の歩道を含め、周回してみましょう。

    【 地図 】

    岩船山は東北道・佐野藤岡ICからも約7kmと近い。

     岩船山の歴史について簡単に。 奈良時代に高勝寺が開かれ霊山として信仰を集める。 本格的な採石がはじまるのは江戸時代から。 凝灰岩の一種で加工しやすい岩舟石は、土台や石垣など、土木建築の基礎に多用。 栃木県庁や両毛線の各駅にも利用されているそうです。 採石は昭和30年代に最盛期を迎えました。 採石が止められた現在は、迫力ある大岩壁の風景と、素晴らしい展望地を求める人たち。 そして、日本三大地蔵の霊場である高勝寺への参拝者が、大勢訪れています。

    岩船山-見出_01 【01】岩船山の景観、少し西寄りの南側から。 右奥に見える大岩壁の手前には、高勝寺の参道石段から通じる広場があり、 そこから見仰ぐことができる (以下の写真03)。
    岩船山-見出_02 【02】岩船山の西側は特に荒々しい景観。 かつて左のV字形に崩れているところは繋がっていて、その先に高勝寺の奥之院があった。 現在、奥之院は安全なところに移されている。
    岩船山-見出_03 【03】写真01の右奥に見えていた大岩壁。 高勝寺の参道石段から通じている広場。岩壁を彩る木々が風流だ。
    岩船山-見出_04 【04】緑に覆われていく東側の採石場跡。 高勝寺境内の北側に通じる道路沿いからの眺め。

    高勝寺の由緒と境内

     岩船山へ登ることは高勝寺への参拝。 麓から600段もの長い参道石段を登り、荘厳な伽藍が並び、想いの積もった霊場へ。 高勝寺 [1] は、奈良時代の宝亀8年 (775)、大山寺 (鳥取県大山町) の僧であった弘誓坊明願が、 地蔵菩薩の霊験により開山したと伝わります。 関東の高野山、日本三大地蔵とも称される一大霊場。 船のような姿をした岩山は、地蔵菩薩に抱かれ、霊魂の集まる揺り籠として信仰されてきた。 子育と安産、故人の供養に、今でも大勢の参拝者が訪れています。 以下、境内の様子です。

    高勝寺-見出_01 【01】仁王門。栃木県指定重要文化財。寬保2年 (1742) の建立。
    02 高勝寺_02

    勇ましい仁王像、仁王門と同年代の建立だろうか

    03 高勝寺_03

    境内図

    04 高勝寺_04

    本堂、本尊の地蔵菩薩像は彼岸供養のとき御開帳

    05 高勝寺_05

    本堂から西側には、多数の石仏石塔、卒塔婆の並ぶ霊場が広がる

    06 高勝寺_06

    奥之院の地蔵菩薩像、子授けの祈りが結願した人が参るところでもある

    07 高勝寺_07

    孫太郎尊拝殿、中に天狗らしき像が安置、山の守護神として祀っている?

    08 高勝寺_08

    拝殿に比べて小さい孫太郎尊の本殿、中に小さい石祠が安置

    09 高勝寺_09

    三重塔、仁王門と同じく寬延4年 (1751)の建立、栃木県指定重要文化財

    10 高勝寺_10

    展望地

    11 高勝寺_11

    展望地からの眺め、南側に広がる関東平野の大展望

    12 高勝寺_12

    600段の参道石段、途中で振り返ると景色が良い

    13 高勝寺_13

    参道石段の途中に安置されている坂中地蔵

    関連情報

    少遠景の記録

    [3] 大谷石の文化財めぐり  :栃木県の宇都宮市で産出される大谷石の文化財 (日本遺産) を巡る
    [4] 村檜神社のスギ     :岩船山と同じ旧岩舟町の地区にある古社、立派な大スギが3本もある