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    最中を買いに行きます ~川沿いに続く道~ (2014/06)

    久しぶりに少し長い距離を自転車で走りたくなりました。 交通量が少なく安全で、面白い目的地があるルートを探していると、 利根川や渡良瀬川の川沿いに、車の進入できないサイクリングコースのような道が延々と続いていることが分かりました。 そして、渡良瀬川の下流には、私に馴染みの渡良瀬遊水地もあります。 さらに、渡良瀬川の中流の栃木県の足利市には、しばらく食べていない銘菓の最中があったはず! こうして、目的地と、そこへ至るルートが決まりました。 ちょっと遠いとろこまで、自転車で最中を買いにいきました。
    (写真「利根川」)

    最中と自転車で走るルート

     栃木県の銘菓に古印最中(コインモナカ)があります。足利市に本店を構える香雲堂さんの最中です。 古印最中は、皮に足利市ゆかりの古い印鑑の印面がデザインされた、しっかりと小豆の香りと旨味が感じられる最中です。 最中の外装の書は、足利市出身の書家・詩人の故・相田みつお氏によるものです。 私の周囲の子供からお年寄りまで人気の味で、私も大好きな最中であり、定期的に食べたくなります。 この最中を、足利市街の太平記館(観光案内所&売店)まで自転車で買いに行きます。
     足利市街まで自転車で至るルートは、埼玉県の久喜市にある利根川にかかる利根川橋(国道4号)の地点から紹介します。 利根川沿いに上流へ進めば、道はすぐに合流点から渡良瀬川沿いに進み、そのまま渡良瀬遊水地沿いに北上します。 そして、渡良瀬遊水地の北端で、再び渡良瀬川沿い(南岸)に進んでいけば、そのまま足利市街です。 自動車の進入できない堤防上の道を、広大な河川敷の風景を眺めながらのんびりと進んでゆきます
     自転車で川沿いの道を走っただけの地味で退屈な記事なので、チラッと見ていただければ幸いです…。

    足利最中地図01 利根川と渡良瀬川沿い進み、足利市まで至ったGPSログの画像(Google Earthより) 利根川の利根川橋(国道4号)から足利市街の太平記館まで約38.5kmほど.途中で渡良瀬遊水地を通る. 渡良瀬遊水地の北端から足利市街までは約22.5kmほど.利根川沿いに進む距離は短い.

    利根川沿い ~すぐに渡良瀬川へ~

     最中を買う道中、川沿いの道は、国道4号を渡す利根川橋から始めます。 埼玉県側から利根川橋を渡った東岸は、茨城県古河市です。 橋の終わりで左折、堤防上の道を進んでいけば、すぐにJR東北本線の橋梁の下を通ります。 しばらく進めば利根川と渡良瀬川の合流点となり、堤防上の道はそのまま渡良瀬川沿いを進むこととなります。 (西岸を進めば利根川沿いのまま) 利根川橋から両川の合流点までの距離は、約1.8kmほどしかありません。 このまま、渡良瀬川に国道354号を渡す三国橋まで真っ直ぐ進みます。

    利根川橋01 利根川橋の上からみた上流(大型トラックが通過する振動でブレた…). JR東北本線の橋梁向こうに、かすかに利根川(左側)と渡良瀬川(右側)の合流点を見える. 利根川東岸の堤防上を進んでいけば、そのまま渡良瀬川の堤防上となる.距離にして約1.8kmで利根川沿いはお終い!
    利根川01_2 利根川橋を渡って東岸のJR東北本線・橋梁の手前から.利根川の河川敷は広い.渡良瀬遊水地に来たような観がある. たまに河川敷で、自衛隊の隊員達が何かの演習をしている.

    渡良瀬川沿い① ~渡良瀬遊水地まで~

     これから写真の枚数が多くなるので、一覧で表示し、ビュワーで拡大表示&閲覧できるようにしました。 渡良瀬川東岸の堤防上の道を進み始めれば、河川敷にはゴルフ場やサッカーグラウンドなの運動場が、 右手には田畑が広がる気持ちの良い景色が続きます。 その後、吊橋状の新・三国橋の下を通り、次の三国橋(歩道あり)を渡って渡良瀬川の西岸に出て、 渡良瀬遊水地の堤防上の道を終点(藤岡渡良瀬運動公園のあたり)まで進みます。 遊水地の堤防上の道からは、広大な谷中湖やヨシ原が見えるのが見所です。 遊水地への入口・北エントランスを過ぎ、ゴルフ場と藤岡渡良瀬運動公園が過ぎると、遊水地の堤防上の道は終点です。 正面に渡良瀬川が流れるY字路を左折、このまま渡良瀬川の南岸を足利市の「福猿橋」までずっと進みます。
    なお、渡良瀬遊水地内の様子について興味がある方は、この 【 撮影記録 】 をご覧ください。

    01:ゴルフ場 渡良瀬ゴルフ02

    パター専用かな.しばらく河川敷にサッカーグラウンドなど運動場が続く

    02:新三国橋 新三国橋03

    国道356を渡す橋.右手に古河スポーツ交流センターとゴミ焼却場がある

    03:ステキな鉄塔 新三国橋鉄塔03_2

    新三国橋の近くに立つ送電鉄塔.青く足長な基部が目を引く

    04:量水標 渡良瀬量水標04

    三国橋手前の水位を測る量水標.昔、祖母の家は利根川の洪水で流れた

    05:三国橋 三国橋04_2

    国道356号を渡す三国橋を渡って渡良瀬川の西岸へ.橋の両側に歩道はある

    06:三国橋 三国橋04_3

    トラース! 橋の上から上流.遊水地の第一水門が見える

    07:第一水門 渡良瀬第一水門05

    遊水地で一番大きな第一水門.第一調節池の渡良瀬川に排水する出口の要

    08:第一水門 渡良瀬第一水門05_2

    点検中? 上部設備のドアが開いてるなんて初めて! 中は暑そう

    09:北エントランス 渡良瀬遊水地06

    遊水地の北エントランス.新赤麻橋まで続く道.今日もしっとりグリーンな景色

    10:遊水地・北端 渡良瀬遊水地07

    先の橋は藤岡大橋(渡らない).この先「福猿橋」まで渡良瀬南岸を進む

    11:遊水地・北端 渡良瀬遊水地07_2

    北端から遊水地側.帰路はここから遊水地内部を通って帰った

    渡良瀬川沿い② ~渡良瀬遊水地から足利市街まで~

     渡良瀬遊水地の北端(第一調節池の)から、渡良瀬川の南側の堤防上の道を「福猿橋」まで進みます。 距離にして約19km、そこから太平記館まで約3.5kmです。 ゆっくりと広い渡良瀬の河川敷や、周囲に広がる田畑を眺めながら進んでいきます。 堤防上・堤防沿いの道は、いくつもの幹線道路や鉄道路線と交差します。 遊水地北端は栃木県栃木市藤岡町です。この先、渡良瀬川沿いに道を進んでゆくと、 東武日光線を抜けてしばらくすれば、群馬県巴楽(おうら)群板倉町、東北自動車道を抜けてしばらくすると群馬県館林市、 矢場川水門までくると栃木県足利市に入ります。 道中に目印となるものは、幹線との交差点(横断や橋梁下を通過)、水門、鉄塔、山などです。 なお、渡良瀬川や遊水地の周辺にコンビニや自販機は少ない(もしくは見当たらない)ので、飲料水は必須の持ち物です。

    12:東武日光線 東武日光線08

    遊水地の北端から、すぐに東武日光線の橋梁下を通る.スペーシアが通過

    13:渡良瀬南岸 渡良瀬川みかも山09

    奥に岩舟町(栃木県下都賀群)のみかも山.ここから東北自動車道まで道は広い

    14:越名水門 越名水門10

    対岸に三杉川の越名水門が見えてくる.…川まで気になる踏み跡

    15:東北自動車道 東北自動車道11

    東北自動車道の下を抜けた先から道幅は狭くなる

    16:菊沢川の水門 菊沢川水門12

    対岸に菊沢川の水門が見える.遊水地北端からここまで約7km

    17:巴楽頭首工 巴楽頭首工13

    群馬県館林市へ農業用水を流す役割を果たす水門.このコースの見所の一つ

    18:巴楽頭首工 巴楽頭首工13_2

    堤防の外はこんな感じ.青い水門から先の沈砂池を経て水田へ流れていく…!

    19:巴楽頭首工 巴楽頭首工13_3

    上流から.巴楽頭首工(おうらとうしゅこう)、声に出して2回言いたくなる

    20:東武佐野線 東武佐野線14

    道は橋梁下を抜ける.東武鉄道ではこの車両(8000系)が一番好き!

    21:送電鉄塔 送電鉄塔15

    河川敷にステキな鉄塔.この電線路は渡良瀬遊水地を横断し筑波まで続く!

    22:トウモロコシ畑 トウモロコシ16

    河川敷に見事なトウモロコシ畑が広る.ちょっと収穫を手伝ってみたい…

    23:矢場川水門 矢場川水門17

    遊水地北端から約14km.すぐ先の県道223号の横断は左右確認注意!

    24:国道50号手前 国道5018

    国道50号の先に遠くから目立つ煙突が.足利南部クリーンセンターだ

    25:クリンセンタ 足利南部クリーン19

    足利南部クリーンセンターの煙突が目を引く.最上部の赤半分は再塗装中?

    26:県道128号 県道12820

    通過後に撮影.ここから河川敷は足利渡良瀬ゴルフ場が続く

    27:栃木放送 栃木放送21

    田畑の中に栃木放送(AM・1062kHz)の中継基地が! 発信ゆんゆん!

    28:福猿橋 福猿橋22

    遊水地から約19km.渡って北岸へ.分離帯が発射してきそうな感じ…穴が

    29:福猿橋 福猿橋22_2

    橋の上から渡良瀬川上流の景色.店まであともう少しだ

    30:岩井分水路緑地 岩井分水路緑地23

    太平記館まで約2km.福寿大橋、田中橋を過ぎ、交差点の永楽町で右折した先

    到着・太平記館

     福猿橋を渡って渡良瀬川の北岸にでて、堤防上の道を走り続け、国道293号の交差点永楽町で右折し、 そのまま進めば道路沿いに太平記館がすぐに見えてきます。 太平記館で古印最中や足利のお土産を買えますが、どうせなら、香雲堂さんの本店まで足を伸ばしてみるのも良いでしょう。 さほど距離はありません(以下地図参照)。 太平記館は観光駐車場の敷地の中にあり、車やバスで足利観光に訪れた際の起点的な場所です。 近くには最古の学校史跡・足利学校や、大きなイチョウや国宝の本堂のある鑁阿(ばんな)寺があります。 (【参考】栃木県の巨木・ 鑁阿寺の大イチョウ

    太平記館は国道293号沿いの観光駐車場(普通車:40台、バス:10台)の敷地の中にある.近くには足利学校や鑁阿寺など見所が多い. 古印最中を作る老舗の和菓子屋、香雲堂さんの本店は県道67号沿いに構えている.
    太平記館24 ここが太平記館.売店では古印最中をはじめ足利市の名物を購入でき、職員の方が観光情報を教えてくれる. 足利市に観光で訪れた際の起点となる場所の一つだ.道路(国道293)の対岸にはすぐ足利学校がある.
    自転車24_2 今回の道中の相棒、出張くん3号.サドルバックに工具類を詰めて、フロントバックに最中7個詰めを3箱収めた. バラ売りで買った最中は行動食とした.甘~い餡子の滋養(主に糖?)が疲労にじんわりと効いてきた.
    古印最中_2 自宅にて開封(7個詰め¥972、1個は¥130).古印最中は、足利市に伝わる古い印鑑の印面が皮の表面にデザインされている. そして、包装紙や同封される書は、足利市生まれの書家で詩人の故・相田みつお氏のものだ. 美味しいだけじゃない、歴史や芸術も詰まった最中なのだ!

    終わりに

     最中を買いに行きました、渡良瀬川沿いの道中、往復で約77kmです。 私は帰路で渡良瀬遊水地の中を走り、かつ自宅から自転車で出発してきたので、100km以上走り、 久々にいい運動、というか結構疲れてしまいました。でも、定期的に走りたくなる気持ちの良い道です。 川沿いの道を走っていて気付いたことは、何故か鉄塔(アンテナ、電線)がだんだん好きになっていることでした。 最後に、帰路で通った遊水地の内部の写真の一部で終わりといたします。

    渡良瀬遊水地01 帰路は、渡良瀬遊水地の北側から内部を通った.この道のすぐ左側には渡良瀬川が流れている.この日はとても暑く、水は1.5Lほど飲んだ (太平記館とコンビニで2回補給).
    渡良瀬遊水地02 渡良瀬遊水地の各ブロック間にある堤防の上は見晴らしが良い.車で訪れた方も、近くの道の駅「きたかわべ」や、 谷中湖史跡保全ゾーンにある管理事務所で自転車を借りて散策されるのがお勧め.
    渡良瀬遊水地03 ここは武骨な野渡橋の上.流れるのは渡良瀬川.この先しばらく下流で三国橋の地点へ戻る.以上、最中を買いに行きました.